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政治への無関心・無知が日本を滅ぼす 放射能と同じ、被害は5年、10年後だ (世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/831.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 11 月 08 日 11:13:52: igsppGRN/E9PQ
 

政治への無関心・無知が日本を滅ぼす 放射能と同じ、被害は5年、10年後だ
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/917baccaea2f659ff1e6f832eb73f4ab
2011年11月08日  世相を斬る あいば達也


 マスメディア各社のTPPへの世論調査の数値にせよ、来年法案の通過を狙っている消費税増税にしても、仮にマスメディアの調査が正当に行われているとしたら、日本の国民が、その時、世論調査で問われたテーマについてどの程度の情報を得、その情報を踏まえて判断しているか、そこが問題なのだろう。

 TPPなどは、関係省庁の官僚でさえ不確かな情報しか持ちえず、国会議員も不確かな情報の下に動き、マスメディアも聞きかじりで実しやかな記事を書いている。早い話、筆者を含めて、推測の域を抜ける事ない状況でイエスノーだと言っているに過ぎない。トンデモナイ協定に入るプロセスだと云う点だけは明確だが、それ以上は“見てのお楽しみだよ!”と客引きに遭っている酔客同然なのだ。ハッキリしている事は、米国が日本の参加を強く希望している、と云う点だけだ。

 現時点で明確な点、歌舞伎町をそぞろ歩く酔っ払い野田に、羊の皮を被った客引きが“旦那、経済成長せにゃイカンでっせ!”、“な〜に、覗くのも椅子に座るのもタダでっせ。嫌なら、出ちゃえば良いだけ!”、“旦那頼みますよ、ここは俺の顔立ててさ、入るだけ入ってよ!”そういう状況だと云う事だけは事実だ。中身については、色んな事が言われているが、推進派はTPPの縛りを矮小化し、反対派は過剰に評価している。つまり、判らないのだ。

 原発事故の放射能汚染状況、放射能による人体への影響の判断や、放射能に関する各種基準値等々も、原発推進派は過小評価しするし、反対派は大袈裟に語る。そのどちらが正しいかは、10年後には判明するだろう。勿論、その間被害を受けるかどうか、一定の範囲以上は自己判断に委ねられている。本来、そんな馬鹿げたことがあってはイケないのだが、それが我が国である。否、他の国であっても、似たような方針を国家が示す可能性はある。

 考えてみると、税金の問題にせよ、日米との関係にせよ、原発問題や放射能の影響にせよ、対象となる項目は社会保障、安全保障、電力、国民の生命等々異なるが、その問題の核心には経済的合理性であるとか、マネーの損得が常に鎮座している。資本主義の国に生きているのだから、一番大切なのはマネーだろう?何処が変だと言うのだ。変だと考えるオマエが変なだけだ、と云う理屈もあるのだろう。

 たしかに、資本主義であろうと、社会主義であろうと、人間が生きる為に必要な最低限のマネーは必要に違いない。所謂、衣食住の文化的最低限度生活の保障が国家の役割である事は判る。或る意味で、人間が動物と云う範疇で囲い込まれた場合の生命維持と云う事だろう。しかし、そこからの人間として、日本人として、アジア人として、人類として等々と考える場合の付加的マネーの思考の原点は何なのだろう?

 筆者が思うには、そこから始まる思考こそが、人間であるかどうかの分岐点なのではないかと考えている。そこから先を思考する為に、思想文化伝統、歴史、民族意識、哲学、宗教、社会学等々が思考の背景に存在するのだと思う。それら思考のバックボーンを端折って、得だ損だ、マネーだと口角泡を飛ばす日本の識者でありマスメディアだが、なんだかトテツモナク虚しい上滑りな議場で演説を聞かされている気分だ。

 筆者のコラムとて、生意気なことが言えないくらい損得が基準になっているが、たまには、そのような気分で、物事を考えてみる時間を持たないと、腐ったリンゴになって行きそうだ。思想文化伝統、歴史、民族意識、哲学、宗教、社会学等々の思考のバックボーンと真実に近い情報が並んで初めて、人間は一定の思考が可能なのだと思う。

 思考のバックボーンは個人の問題であり、トヤカクは言えない。そんな面倒な事は考えたくない、兎に角裕福に幸せに暮らしたいのだ、と云う人々もいる。このような人々を愚民と蔑んでも物事は解決しない。 思考のバックボーンは難しい事を抜きにすると、家庭の教育、教育機関における教育、そして社会自体の教育なのだが、此処を語り出すと、尽きる事がないと同時に、途中で脱力感に襲われる。流石の筆者も、この教育の部分には触れないようにしたいと思っている。(笑)それ程、あらゆる意味で教育とは容易な事ではないのだ。筆者としては、せめて情報だけでも、より正確なものを入手して、それぞれがそれなりに判断できる程度の民主主義における民意を表現して貰えたらな、思うわけだ。

 そのような努力が報われる時代になって来ているのだから、20年、50年前の一方的情報社会ではない。故に、知らなかったと云う言い訳は成り立たない。民主主義国家に生まれ育った以上、知る権利の前に、知ろうとする義務があり、主権者国民には常に、権利の前に、常に義務がある。政治や社会に無関心、乃至は無知である事は、結果的に文句を言う権利を放棄することであり、後日、くどくど泣言を言う事を恥じるべきである。

 法も無知を許さずと同様に、国民が政治に無知であったから、政治に対して責任を取らなくて良いと云うものではない。最終的には、政治的無知が国家を滅びの道に導くことになる。戦争に突入する場合もあれば、外国資本が自国の経済を牛耳る時代が来て泣きだしても、それはすべて、その国の国民が選択した事である。自由の結果は、常に自分で落とし前をつけるのが自由主義だ。

 税にせよ、TPPにせよ、放射能にせよ、最も考えなければならないのは、20、30、40代の国民だ。あなた方が政治に無関心でニヒルに言い捨てているうちに、あなた方の生きている国家が、何処に向かって走っているのか、考えるべきだ。考え行動すれば、世の中は変わる。日本を支配するシステムは論理的に堅固だ。しかし、その中で最も流動性と脆さを持つ部分が政治だ。筆者は正直、あなた方の奮起を促したい。多くの被害を受けるのは若い世代なのは間違いがない。奮闘を祈る。

 

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