http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/816.html
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TPPはアメリカによる他国奴隷化の手段
より正確に言うと、アメリカの支配層による奴隷化がアメリカ市民層だけでなく、国境を越えて世界中へ拡大する、その道を開くものがTPPだ。
We are 99%. (http://wearethe99percent.tumblr.com/)と言うサイトに出てくる映像を見ていただきたい。顔写真とともに掲げられた手書きのメモには生活の大変さが正直に語られている。
http://www.tumblr.com/photo/1280/12421057893/1/tumblr_lsi5y8MPHH1r25y9yのメッセージを例にとる。
I have lived two months without gas in my home.(私は家でガスなしの生活を2か月してきています。)
I have eaten only instant mashed potatoes for nearly half of the summer.(今年の夏の半分近くの期間、マッシュドポテトのインスタント食品だけを食べてきました。)
I don’t need HD cable television to survive.(生き延びるために、私にはハードディスクつきのケーブルテレビはいりません。)
I LIVE SIMPLY AND THERE'S A LOT TO SAY ABOUT THAT.(わたしはぜいたくな生活をしてきてはいません。そして、なぜそうなのかについて言いたいことがいっぱいあります。)
I am the 99% (私は99%の人たちの一人です。) occupywallstreet.org
このメッセージを掲げているのは多分白人の女性だ。黒人でもヒスパニックでもない。本来なら米国社会の分厚い中産階級を作っていたはずの白人層が下層に突き落とされている。このサイトでメッセージを伝えている人々の多くが健康保険が使えず、病気になっても医者にかかれないと言う悩みを述べている。
白人層でさえこれなのだから、黒人やヒスパニックはもっとひどい生活を強いられている。もともと黒人やヒスパニック層は高校教段階でドロップアウトしてしまう割合が多く高校卒業さえしないものが多い。だから待遇のいい仕事に就くことが最初からない。日本で最近ネットカフェに寝泊まりをする例が報道されているが、アメリカでは普通の乗用車で寝起きをして仕事に出かける例が10年ほど前からかなり多くなっている。大都市には必ずシェルターがあり、そこでは食事の配給をしていて、簡易ベットが置かれ、気候が厳しい時にはそこへ避難ができるようになっている。昨日(11月6日)のテレビ報道でアメリカの都市によっては住民の2割が食事の配給を受けなければ暮らしていけない状態になっていると言う。仕事があってもそういった保護を受けなければならないのだ。報道ではタクシー運転手の例を紹介していた。これは日本でも同様な制度があるが、一種の個人請負をタクシー運転手がやる制度だ。タクシー会社が月に数万円とか数十万円の費用を取って運転手へタクシーの貸し出しをやるものだ。運転手はお客からもらうタクシー料金から燃料代を支払いその残りが自分の取り分となる。景気がよくても悪くてもタクシー会社は確実にもうかるシステムだが、運転手のほうは、お客が少なければ、タクシーのレンタル料を払うこともできず、生活に行き詰る。仕事をしているにもかかわらず、単に金を資本家によって巻き上げられるだけで困窮状態へ追い込まれるわけだ。失業率に反映しない、しかし、実態は失業者と変わりがない人々がどんどんと増えているのだ。
TPPはこのような米国内の状況を国境を越えて他国へも輸出しようと言うものだ。
【経済討論】亡国最終兵器 TPPの真実[桜H23/11/5](http://www.youtube.com/watch?v=buBpYJO3Vro&feature=bf_next&list=PL840DA0218EB2639E&lf=bf_prev)でTPPの実情が話し合われている。3部構成でそれぞれ約1時間のビデオ。長時間だがぜひご覧になることをお勧めする。
上のビデオの第2部冒頭で述べられているが、交渉参加してしまえば、最後に降りることはほぼ不可能であるということだ。また、条約批准時に国会で批准否決をすればTPP参加を避けれるということについて、暫定発効というやり方があり、EU韓国FTAがやっているという。つまり、国会承認する前に暫定的に条約を発効させてしまうと言うやり方があるとも述べられている。
更に、もしTPPに参加してしまうと次のような問題が生じるとされている。ニュージーランドでTPP反対論を展開してきたオークランド大学のジェーン・ケルシー教授が今年7月12日に仙台での公演で述べたものの引用だ。
「このような交渉内容というのは期限がある訳ではありません。いつになったら失効するということはなく、永遠に永続する内容であるということです。また脱退するというオプションがあるかもしれませんが、それさえも安易ではないのです。それは誤りであったと後で反省して変えたい、あるいは新政権が誕生して中身を変えたい、あるいは市場主義が上手くいかないので元に戻したいと考えても、それは出来ないのです。これは国家間で権利を行使するというのみならず、参加している国の投資家が直接政府を訴えることができます。しかも、非公開の裁判の中で審理がなされ、最終的に何百万ドルあるいは何十億ドルという賠償金を支払わなければならなくなる可能性もあるのです。」(http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/749.html)
これの前半はラチェット条項と言われるものらしい。そして、後半で述べられているのはISD条項だ。国の政策で不利益を被ったと外国資本が訴えるのは日本国内の裁判所ではなく、もちろん役所でもなく、世界銀行傘下の投資紛争解決国際センター(ICSID)であり、そこでの議論は秘密会であるということだ。
このようなTPPの制度設計を見れば、アメリカ政府というよりもアメリカの独占資本が直接日本社会を支配し、搾取するための制度がTPPだということがわかるはずだ。TPPが発効すれば、日本の政治家も官僚もいらなくなる。わざわざ手間と金をかけて傀儡政治家を養成する必要がなくなるのだ。議員定数の削減が行われ、また公務員の待遇切り下げも大幅にされるだろう。日本においては、99%の人々が貧困層へ落とされるのではなく、99.99%の方が落とされるのではないだろうか?
以下、参考資料:
■ISD(投資家対国家間の紛争制度)とは
海外に投資した企業が現地で不利益を被った場合、国際機関の仲裁で紛争を解決するよう定めた制度。
韓国がすでに締結した85の投資協定のうち81協定、世界でも2500以上の国際協定がISDを採択している。
ISDの仲裁を担う機関として世界銀行ISD(投資家対国家間の紛争制度)とは海外に投資した企業が現地で不利益を被った場合、国際機関の仲裁で紛争を解決するよう定めた制度。
韓国がすでに締結した85の投資協定のうち81協定、世界でも2500以上の国際協定がISDを採択している。
ISDの仲裁を担う機関として世界銀行投資紛争解決国際センター(ICSID)が設立され、実際に仲裁を行う3人のうち両国が1人ずつ推薦する。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/31/2011103100683.html
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<835>>
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