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●「財務官僚に牛耳られている日本」(EJ第3175号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/233893535.html
2011年11月07日 Electronic Journal
小沢一郎を中心に2回にわたって政治の世界のことを書いてき
て気が付いたことがあります。それは次のことです。
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いったい日本という国は、誰が治めているのだろうか。その
中心にいるのは誰か。
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中心にいて日本を操っているもの──政治家か官僚かというな
ら、それは官僚であることは確かなことです。その官僚の完全支
配の国家の中枢にいるのは「財務省」です。財務省は、長年かけ
て、司法、立法、行政の三権をコントロールする存在になってお
り、実質的に日本を動かしているのは、財務省であるといっても
過言ではないといえます。
しかし、財務省は少なくとも今までは政治家の黒子に徹し、表
には出てこなかったのですが、民主党政権になってからは、平然
と表に姿をあらわしています。とくに菅内閣と野田内閣ではそれ
が非常に目立つのです。しかし、われわれ国民は、財務省といえ
ば、国の予算を編成し、国家財政を預かる役所であることぐらい
しかほとんど何も知らないでいます。
現在の野田政権は、典型的な財務省主導内閣であるといわれて
います。ある意味において、これほど財務省主導が剥き出しの内
閣は今までにはないとさえいわれています。
野田佳彦氏は、財務副大臣のときから一番熱心に財務官僚のレ
クを聞く優等生であるといわれていた人です。財務相として、菅
首相のやり方を見ていて、財務省のいうとおりにやっていれば首
相にもなれるし、内閣もうまくやっていけると確信したのです。
震災直後の3月のことです。菅政権当時の官邸では、10兆円
を超える復興財源を「日銀の国債引き受け」で賄うことが検討さ
れていたのです。
このとき、財務省のボスである勝栄二郎事務次官は、これには
財務相として国会で反対するよう進言し、野田財務相はそれを受
けて、3月25日、衆議院財務金融委員会において、自民党・山
本幸三議員の質問に対して次のように答弁しているのです。
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日銀の国債引き受けは財政法で禁止されている。したがって、
検討していない。 ──野田財務相(当時)
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この答弁を受けた山本幸三議員はさらに次のように質問してき
たのです。山本議員は財務官僚OBなのです。ここで野田財務相
は大恥をかいたのです。
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山本:日銀が毎年、相当の国債を直接引き受けていることを
ご存知ですか。
野田:直接?あの─、まぁ、日銀のやっていることは金融政
策の、その・・・
山本:知っているのですか、知らないのですか。
野田:いや、その、知りません。
──「週刊ポスト」2011年10月07号
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確かに財政法は、第5条で日銀の国債引き受けを禁じているの
ですが、特別の事由がある場合は、国会の議決を受けた範囲内で
引き受けを認めているのです。実際に毎年、10兆円以上を日銀
に引き受けさせているのです。野田財務相は、そのことを知らな
かったのです。
これには、さすがに温厚な野田氏も委員会後に激高したそうで
す。「なんで教えてくれなかったのか。悔しい!」と。菅首相も
やられましたが、これは財務省が大臣にいうことをきかせるよう
にするショック療法のひとつなのです。
民主党の幹部議員である野田佳彦氏は、当然民主党として国民
と約束したことを実現する使命感を持っているはずです。しかし
もし財務省のサポートがないと、自分が大臣としてやっていけな
い現実を知ると、そういう使命感は捨ててしまったのです。野田
氏は財務副大臣になる前は増税論者ではなかったからです。おそ
らく財務副大臣時代にすっかり洗脳されてしまったのでしょう。
今や財務省は、政・官・司・財・報のすべてを牛耳るマンモス
的存在になっています。並みの政治家ではその権力に逆らうこと
は困難であるといえます。自民党で脱官僚をするのは限界がある
ことを悟った国民は、剛腕小沢のいる民主党に政権を委ねたので
すが、まったく期待外れの状態に陥っています。
財務省を中心とする官僚機構──霞ヶ関がきちんと日本を良い
方向に導いてくれるならよいのですが、彼らにはその能力はない
といえます。それは、「失われた20年」の経済無策や年金政策
のデタラメさを見れば十分でしょう。彼らは、国益ではなく、省
益のことしか考えていないからです。要するに自分たち官僚のこ
としか考えていないからです。
そこで、本日より財務省について研究していくことにします。
財務省の前身は大蔵省ですが、大蔵省はどのようにして創設され
現在どれほどの権力を持っているのか──これについて考えてい
きたいと思います。
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政・官・司・財・報のすべてを牛耳る財務省の正体とは何か
── 財務省の歴史とその権力構造について ──
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財務省(大蔵省)について、何日かブックハンティングを行い
ましたが、良い本がありません。きっと本当のことを書けない雰
囲気があると思います。きっと苦労すると思いますが、明日から
この大テーマに取り組んでいきます。なお、ツイッターの方でも
関連情報を発信しますので、そちらも覗いてみていただきたいと
思います。 https://twitter.com/#!/h_hirano
──[財務省の正体/01]
≪画像および関連情報≫
●3月25日/衆議院財務金融委員会での実際のやり取り
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山本:20兆円規模が私は適当だと思っておりますが、まあ
その、規模は異論があるかもしれませんが、日銀の、国債直
接引き受けでやるしかない。と、確信をしております。で、
ところが、この日銀の直接引き受けっていう問題については
まあいろんな議論がありましてね、まあ与謝野さんは「法的
にできない」なんてバカなこと言ってる。で日銀総裁はこの
まえのこの委員会の審議では、「貨幣の信認が失われる」。
で、五十嵐財務副大臣は「インフレになる」。というような
話をされました。まあ私から言わせると、俗論・妄説の類で
ありましてね(場内小笑)、それに決着をつけるために今日
私は質問に立つのであります。(笑)でー、まずね、一番わ
かりやすいのは実例を見るのが一番いいんですね。財務大臣
ですね、日銀の直接引き受けというのは異常なもののように
思ってますが、実は毎年相当やっているんですよ。この事実
をご存知ですか」。野田財務大臣「あのー、日銀が長期国債
の買い入れをやっているということは事実でございます」。
山「いやいや、直接引き受け」野「直接?あのー、ま、要は
日銀のやってることは、その、いわゆる金融政策の一環とし
て」山「知ってますか。知ってますか知ってませんか、どっ
ちか」野「いや直接は知りません」山「五十嵐副大臣どうで
すか」五十嵐副大臣「あのー、借換債、乗り換えについては
ですね、直接引き受けをしております。これは総則に基づい
てやっております」山「あー、結構です。よく勉強しておら
れますね。日銀総裁はどうですか知ってますか」白川日銀総
裁「えー、日本銀行は、市場から国債を買い入れ、いわゆる
「オペ」を行っております。
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110402/1301740280
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