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来年の今頃 民主・自民分裂、第三の政党が出来ていないと日本沈没
2011年11月06日 :(世相を斬る あいば達也)
今日は総体的に日本の政治勢力図を考えてみようと思う。勿論、ざっくりとした印象ということだ。今もっとも政治課題でヒートアップしているのが“TPP”への交渉参加問題だ。最終的には無知蒙昧な野田君の“政治決断”だと云うのだから、なんとも怖ろしい話である。
とは言うものの、野田君が内閣総理大臣である限り、その“政治決断”は総理の権限なので如何ともし難い。“TPP”への交渉参加は、小泉政権時代の米国からの“年次改革要望書”の強圧版と云う事だが、筆者を含む“反TPP派”が考えている事は、“日本の社会制度が外国の意向で、本質的に変えられてしまう”、“日本が独立国としての自主権を失う”、“自由貿易だと言うが、米国が自由で日本は不自由な協定だ”、“米国支配を強化する何ものでもない、隷米強化か”等々なのだ。
ところが、TPP推進派は、「だから良いんじゃないか!米国の外圧を利用して、手を焼いていた、国内の制度改革が出来る。米国に寄り添って、夫唱婦随のように生きるのが日本の宿命じゃないか。オバマに恩を売り、自国の改革も出来るのだから一挙両得、ウィンウィンなんだよ。」と云うのが本音だろう。つまり、民主党Bは政治主導を完全に放棄し、他人の所為(外圧)で、出来なかった国内の改革に手をつけようと、本気で考えているようだ。官僚もと云うか、官僚が菅や野田君に、そのように知恵を授けたと云う事だ。
たしかに、日本の政治主導の欠如を補うために“外圧”(米国の意向)で国内の制度を改革してきた歴史が我が国にはある。それは明治以降連続的に続いていきた、政治行政の性癖である。その“外圧改革手法”は時に上手く行き、時に改悪になっている。ただ、そこに携わってきた政治家にせよ、官僚にせよ、日本の国家国民と云う一定の概念が備わり、弱腰であっても矜持を持ちながら、交渉に当たる知恵と勇気が最低限あったという面がある。ところが、野田民主党政権、及び現在の官僚組織に、そのような気概が存在するかと問われれば、まったく欠片さえもない。だから駄目なのだ。
彼等に交渉能力が欠片でもあるのなら、“外圧を利用し、国益に沿う改革”もゼロとは言わないが、とても交渉能力があると思える実績も言動も器量の片鱗も見たことがない。彼らが交渉のテーブルにつけば、想像外の参入障壁問題を突きつけられ、金魚のように口パクパクの風情で、首を縦に振り続けるだけだろう。玄葉の目玉などは二度と眼孔に戻らない程飛び出すに違いない。自らのビジョンと意志と行動力で、自国を改革出来ない政治集団に政治を任せる事は出来ない。学級委員会政権に国家の命運を任せる程、日本の国家が劣化したとは思いたくない。せめてその位の希望は残しておきたいものだ。
“TPP交渉参加”、“社会保障と税の一体改革”この二つの重大な国家の方向性の誤りだけで、充分倒閣に値する。しかし、単に内閣の倒閣だけで問題は解決しない。民主党を構成する半分の政治家が血の出る様な政治主導から逃れる道を選んでいる。そして、官僚との蜜月と米国への追随で、日本は生きるしかない、と戦意喪失の体なのだ。今や、“政権交代”の意義はすべて焼失した。自公政権以上に、隷米で隷官な政党が政権の座に居るに過ぎない。
我が国の政治選択は相当煮詰っている。それを大雑把に括れば、「対米従属派VS対米自立派」の権力闘争の時代に突入したのだろうと考える。このような機運が生まれた要因は、小泉構造改革により隷米で日本人の格差社会が顕著になり、大企業、それも輸出関連企業と大手金融だけが甘い汁を吸い、国民の生活は置き去られた。そのような政権は長持ちした。米国の闇のチャチャが入らなかったからだ。しかし、そのことで、我々も多少学習をした。当然、政治家も学習くらいしているだろう。小泉以外の政権が短命に終わった原因の多くは、対米姿勢だけに集約されているのは事実だ。
あくまで筆者の勘に過ぎないが、ここ一年が我が国の将来を決定する正念場なのだと思う。対米従属で我が国が平和と繁栄が得られるのか、アジアと共存し、アングロサクソン・キリスト教文化圏に一定の距離を置くのか、重大な選択が迫られている。その選択の為には、現在の政党の枠組みは、時代錯誤と言っても構わない。民主党は完全にAとBに分離している。自民党も3っくらいに分離している。そのたの政党も、この二大政党の分離の中に集約は可能だ。分離出来ないのは政党の性格上、共産党と公明党だけだ。
もう状況は充分に煮詰まった。野田内閣の、TPP交渉参加と消費税増税法案が、政界再編のターニングポイントにならざるを得ない。否、そのポイントを見逃すと、米国追随から抜け出せず、ズルズルと日本は米国資本の食い物なになり、ケツの毛まで毟り取られ、吐き捨てられるだろう。そして、50年、100年後には中国に売り渡される最悪の結果も見えてくる。米国の凋落が、ここまで見えているのに、愚かな選択を嬉々として選択する政治家や企業人は、明らかに国賊、売国的である。
元記事リンク:http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/1220798da46bdb784f0d001c27ecd770
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