http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/715.html
Tweet |
安全運転 やめたの? 消費税アップ表明 首相 海外では急ハンドル 「国内より対米優先」
東京新聞 2011.11.05 朝刊 「こちら特報部」
安全運転から一転、エンジン全開へ!七野田佳彦首相が突然、消費税引き上げを表明した。その舞台はフランスのカンヌで開かれたG20首脳会合。しかも十二日から米ハワイで開かれるAPEC首脳会議では、環太平洋連携協定(TPPへの参加意向義明も取り沙汰されている。国内論議よりも国際公約を優先するのが「安全運転」なのか。 (秦淳哉)
野田首相は、記者会見や国会答弁で「安全運転をしていきたい」「安全運転を心がける」と繰り返してきた。鳩山由紀夫元首相、菅直人前首相が大風呂敷を広げたり、発言を迷走させて“自滅”したのを教訓に、言質を取られないよう手堅い発言で、失言を警戒してきたのだ。
臨時国会の代表質問でも「安全運転」ばかりが目立った。十月三十一日には、消費税の質問に対し「具体的な引き上げ時期は政府、与党内の議論や与野党協議を踏まえ、改革の具体化を図る中で決定したい」と答弁。TPP問題でも「しっかり議論し、できるだけ早く結論を出す」と同じ説明に終始した。
単調な答弁が「棒読み」と批判され、野党側は「安全運転に徹して何をしたいのか分からない」と挑発。それでも野田首相は「乱暴な運転や、急に行き先を変えて事故を起こすことは許されない」と反論し、安全運転を変えようとしなかった。
民主党は六月、社会保障と税の一体改革として「消費税を二〇一〇年代半ばまでに段階的に10%まで引き上げる」と決めたが、党内には依然として異論も多い。外交に舞台を移した途端、野田首相が急に“加速”し始めたのはなぜか。
政治評論家の浅川博忠氏は「本来は国民の同意や与野党調整が先で順序が逆」と指摘しつつ、こう説明する。「鳩山、菅両首相時代に日米関係がぎくしゃくしたため、野田首相は日本が国際舞台で出遅れたと感じている。TPP問題も同じだが、国内調整よりも対米関係の『失地回復』を優先させている」
野田首相はカンヌで衆院解散の時期にまで触れた。浅川氏は、発言の裏に野田政権存続のシナリオも見え隠れするという。「野田首相の民主党代表としての任期は来年九月まで。次の代表選には前原誠司政調会長らも立候補するとみられ、再選は安泰と言えない。それより七月ごろに衆院解散を打ち、谷垣禎一総裁率いる自民党相手のかけに出ることを示唆している」
一方、政治評論家の小林吉弥氏は「野田首相の考えは消費税アップを成し遂げ、歴史に名を刻むこと。党内の反対勢力が強くなるより前に外堀を埋めてしまおうとの考えだろう」と解説する。
さらに「当面は公明党重視でねじれ国会を乗り切り、消費税論議も同時に進めたいのが本音。しかし、仮に来年度予算が成立しても、消費税やTPP問題で内閣支持率が急落すれば解散どころではない」として、こう予想する。
「今の民主党内に本気で野田首相を攻撃する勢力はない。しかし内閣支持率が落ちれば、首相本人が安全運転のつもりでも、党内外から酔っぱらい運転のような車がどんどんぶつかってくる。野田政権は来年、早くも正念場を迎えるだろう」
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK121掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。