http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/565.html
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Roentgenium:日本経団連がTPP推進派を強く後押しする理由と彼らのメリットを調べていたところ、恐らくこの一件が大きな要因ではないかと思い当たりました。この件について分かりやすく纏めてあるブログ「katolerのマーケティング言論」の記事を転載させて頂きます。尚、転載に伴い原文に資料を一部追加しています。
また、TPPの正体、対日年次改革要望書からTPP迄の流れについて個人的な見解を一部ですが末尾に添付した投稿記事及びコメント欄に纏めてあるので、併せて参考にしていただければと思います。
〔資料〕トヨタ“シロ裁定”に潜む、TPPの罠に覚醒せよ - katolerのマーケティング言論 2011年2月11日 ※元記事(原文)
http://katoler.cocolog-nifty.com/marketing/2011/02/post-7a8a.html
http://news.livedoor.com/article/detail/5337949/
(以下一部抜粋し転載)
≪トヨタ“シロ裁定”に潜む、TPPの罠に覚醒せよ(katolerのマーケティング言論 2011年2月11日)≫
【米運輸長官、厳しい攻撃から一転、安全宣言】
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「娘もトヨタ車買った」米運輸長官、厳しい攻撃から一転、安全宣言(MSN産経ニュース 2011年2月9日)
ラフード米運輸長官は8日の記者会見で「娘もトヨタ自動車の車を買った」と述べ、安全性にお墨付きを与えた。1年前は議会で「運転をやめるべきだ」と話すなど厳しいトヨタ攻撃で物議を醸しただけに、この日の会見は“安全運転”に徹した。
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〔資料〕トヨタ車、電子制御に欠陥なし 急加速問題で米運輸省 - 47NEWS 2011年2月11日
http://www.47news.jp/CN/201102/CN2011020901000017.html
〔動画〕公聴会後のロックフェラー委員長 - YouTube [2分42秒]
http://www.youtube.com/watch?v=uj-bUvd0rQc
米運輸当局がこれ迄の強硬姿勢を一転させて、「トヨタ車の電子制御システムに問題はない」とする最終的な“シロ裁定”を出した。トヨタ攻撃の急先鋒だったラフード米運輸長官は記者会見で、自分の娘からトヨタ車を買いたいと言われ、「トヨタ車は安全だ」と自らがお墨付きを与えた話などを披露し、これ迄の態度を一変させてトヨタ車を持ち上げて見せた。
米国側がこうした異常とも思えるリップサービスを行っているのは、トヨタ車に対する過去の行き過ぎたバッシングの罪滅ぼしということではなく、この1年間で日米政府及びトヨタのような日本を代表する輸出産業との間で何らかの合意、握りが取り交わされたことを物語っている。その見返りが、今回のラフード運輸長官のリップサービスに見られる、米国市場におけるトヨタの信用回復というわけだ。
【一転、トヨタの信用回復に動いた米国の意図】
そして、日米政府そして日本の輸出産業の間で取引された、その合意、握りとは何かといえば、日本のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加に他ならない。以下に2009年以降の動きを中心にトヨタリコール問題とTPPの動向を比較出来る年表を作成したが、これを改めて眺めると、この2つのテーマが正に不即不離の形で進展してきたことが見えてくる。
〔年表〕トヨタ車リコール問題とTPP関連の動き
http://katoler.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2011/02/11/toyota_recall_tpp.jpg
※2011年2月と言えば:「日米経済調和対話」(別名:対日年次改革要望書2.0)について
http://9300.teacup.com/donannto/bbs/1358
そもそも米国のオバマ政権が、TPPへの参加を表明した背景には、リーマンショック以降の苦境が続く米国経済の立て直しを図るために打ち出した「輸出倍増計画」にある。
これは、米国からの輸出を倍増させて、貿易不均衡の解消と国内産業の活性化及び雇用の確保を目標に、昨年1月のオバマ大統領の一般教書演説で述べられたものだが、大方は、その実現性を危ぶんだ。景気低迷の中にあっても米国が現在でも世界一の内需・消費大国であることに変わりはない。その米国が一転してモノを売る方に回るというわけだが、世界中で一体何処の国が米国製品の買い手となり得るのか。
急速な経済成長で確かに中国などアジア新興国の購買力は高まっているとはいえ、今の新興国市場が米国製品の輸出倍増の受け皿になるとはとても考えられない。例えばアップル社の製品の殆んどが中国、台湾のEMSで製造されているように、そもそも米国製造業の製造拠点の海外移転が限界まで進んでおり、今更、製品輸出に貢献する産業を国内に見つけようと思っても難しい状況だ。
また、中国に関しては、中国人民元の固定為替レートを保持している限りはTPPのような包括的な枠組みに参加すること自体が不可能だ。となると、米国製品の受け入れ先として残る標的は日本だけである。
【TPP加入は実質、関税自主権の放棄】
京都大学の中野剛志准教授が指摘しているように、TPPとは、米国が輸出倍増計画の下、日本を標的に打ち出した通商貿易戦略に他ならない。中野准教授も指摘しているように、TPPに加入を表明している国のGDPシェアを比較してみればそのことは一目瞭然で、「米国が7割、日本が2割強、豪州が5%で残りの7カ国が5%。これは実質、日米の自由貿易協定(FTA)」(中野剛志准教授)に他ならない。
〔資料〕(News Spiral)中野剛志:TPPはトロイの木馬─関税自主権を失った日本は内側から滅びる - THE JOURNAL 2011年1月14日
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/01/tpp_5.html
〔動画〕中野剛志 視点・論点 「TPP参加の是非」 - YouTube [9分52秒]
http://www.youtube.com/watch?v=8G29qFqId2w
但し、FTA(自由貿易協定)であれば、2国間で関税品目等を協議して決められるが、TPPの場合は、2015年迄に原則全ての関税をゼロにすることを前提としているわけだから、これは実質的な関税自主権の放棄に等しい。逆に言えば米国側の関税も取り払われるわけだから、自動車のような日本の工業製品を売り込み易くなるという見方も出来る。
しかし、米国も含め各国が通貨安競争に走る傾向が強い現在のような世界経済の下では、そうした希望的観測は全て裏切られることになるだろう。トヨタ車の信用が地に墜ちて販売台数が激減するのを尻目に、米国市場で大幅にシェアを伸ばしたのは韓国ヒュンダイ〔※日本生れのイ・ミョンバク大統領は現代グループ出身〕だが、トヨタの信用失墜もさることながらウォン安の追い風を受けたことが大きく働いた。
要するに凋落したGMに代わって世界一の自動車メーカーになったトヨタを、米国は円高と技術欠陥デマを流布することで完膚無きまでに恫喝し屈服させたのだ。
かくして、トヨタのようなグローバル輸出企業にとって残された選択は現地化である。米国市場ではトヨタに先行して現地化を進めているホンダの現地化比率が実に70%に達している。米国が今回のトヨタのリコール問題への対応を通じて発しているのは、「トヨタも米国内で車を売りたいのなら、ホンダのようにもっと現地化を推し進め、工場もヒトも米国内で調達しろ」というメッセージなのだ。
【米国のターゲットは農産品、医薬・医療、金融】
一方、TPPという万能鍵を得た米国は、虎視眈々と日本市場を抉じ開ける機会を狙っている。そのターゲットは、農産品、医薬品・医療サービス、そして金融である。中でも農産品はTPP加入の人身御供として差し出されると言っても過言ではなく、既に日本のメディアでは、国内産業の就業者比率で5%、GDPに占める比率では1.5%に過ぎない農林水産業が抵抗勢力になって「第3の開国」を阻み、日本の輸出産業の足を引っ張るのかというナイーブな論調が支配的になりつつある。
確かに、日本の農林水産業には抜本的な構造改革が必要だ。しかし、それは日本側の事情と戦略に基づいて進められるべきだ。
仮にTPPが導入され2015年迄に農産品の関税障壁が取り払われたら、大規模化が進んでいると言われる北海道等の農業生産者であっても全く太刀打ち出来ず、壊滅的な打撃を受けるだろう。
TPP議論に関しては、小泉政権時代の構造改革論者や経済学者までが勢い付いて〔※例えば池田信夫のような連中〕、米国の外圧を利用して構造改革や規制撤廃を進めるチャンスというようなことを言い出しているが、そんな与太話には間違っても乗ってはいけない。繰り返していうが、TPPとは米国製品を日本に買わせるために仕組まれた米国の戦略であり、相手の戦略に乗っかって自国民を利することなどできるはずがないからだ。
〔資料〕内田 樹氏の知らない比較優位 - 池田信夫 blog part2 2011年10月30日
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51752213.html
〔資料〕社説:TPP反対論 米国陰謀説は的外れ - 毎日新聞 2011年10月31日
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20111031k0000m070104000c.html
〔資料〕進行形の「日本再占領」に日本の統治機構はどのように臨むべきか。 - ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報 2011年6月23日 ※CSIS―前原、松下政経塾(CSISの下部組織?)
http://amesei.exblog.jp/13859223/
【現地化とTPP支持の見返りだったトヨタの信用回復?】
もう一度、私が作った年表に戻ってほしい。
〔年表〕トヨタ車リコール問題とTPP関連の動き
http://katoler.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2011/02/11/toyota_recall_tpp.jpg
※2011年2月と言えば:「日米経済調和対話」(別名:対日年次改革要望書2.0)について
http://9300.teacup.com/donannto/bbs/1358
〔資料〕2011年の貿易政策の課題と2010年の年次報告 2011 Trade Policy Agenda and 2010 Annual Report of the President of the United States on the Trade Agreements Program(PDF、全443頁)
http://www.ustr.gov/webfm_send/2597
管首相がTPP加入検討を言い出したのが昨年の10月、その僅か1カ月後に開催されたAPECでは、オバマ米大統領を議長とするTPPの枠組みが実質的に決められた。この時点で日本の輸出産業のTPP参加の支持とトヨタの米国市場での信用回復までのシナリオがほぼ決定されたと見ていいだろう。
トヨタは米国における更なる現地化の推進、そして日本国内においてはTPP参加支持に回ることを前提に米国内での信用回復という企業として大きな見返りを得た。一方、管直人率いる現政権は、国内輸出産業や経団連等の財界、経済団体からの支持を得られという見通しから、米国追従というかつて辿った道に再び舞い戻り「第3の開国」を言い出したのだ。
(転載終わり)
〔資料〕≪TPPについて危険認識する為に全国民がこれらの動画を見るべきだ(2011年10月28日)≫ Roentgenium
http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/380.html?c14#c14
http://9300.teacup.com/donannto/bbs
http://9300.teacup.com/donannto/bbs/t1/l50
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