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天才・前原君の登場です 小沢は古い。これからは 「親前原」か「反前原」なんだぜ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/24502
2011年11月02日(水) 週刊現代 :現代ビジネス
「いやあ最近、前原(誠司・民主党政調会長)さんの鼻息が荒いですよね。そんな彼を見て、議員たちは『さすが次期総理』と頼もしく思う人間と、『あいつは危なくてついていけない』と思っている人間の二つに分かれています。つまり『親前原』と『反前原』です」(民主党中堅代議士)
野田佳彦首相が、ぬらりぬらりと捉えどころのない政治を続ける一方、その反対に、やけに尖っている男がいる。"天才・前原"だ。
前原氏は党内きっての政策通。党代表経験者の上、これまで国交相や外相を歴任し、現在は党内で政策調整を一手に引き受ける政調会長の要職にある。
財政を含めた内政、外交、防衛と、得意とする分野は幅広い。野田政権発足直後には、「政策はオレがすべて決める」と周囲に豪語し、党代表の首相や輿石東幹事長を差し置き、事実上、自分こそが民主党の指導者であると胸を張ったほど。
「小沢か否か、という対立構図の代わりに、"次"を見越して前原さんとどう距離を取るのかという問題が出てきた。いまのうちに擦り寄れば、1年後には大臣かもしれない。みんな野田政権は"繋ぎ"という認識ですから。しかしその一方で、あまりにスタンドプレーが多い前原さんに、厳しい目も注がれ始めている」(別の中堅代議士)
前原氏は最近、記者団とのオフレコ懇談では、
「党内が対立するようなことを言ってはいけない」
「議論はいいけど、感情的になってはいけない」
などと繰り返している。ところが、実際には党内対立をもっとも煽っているのは、他ならぬ前原氏だ。
首相に先駆け、10月9~11日に韓国を訪問した前原氏は、同国の外交通商相との会談で、いきなり従軍慰安婦の賠償問題について「人道的観点から何らかを考える余地がないか議論したい」と語り、大いに物議を醸した。慰安婦問題に対する国の姿勢は「解決済み」。個人的見解はどうあれ、国策を勝手に覆すかのような暴走発言に、藤村修官房長官が即座に、「今までの方針と変わりはない」と否定するハメになった。
「前原氏は、『慰安婦問題は解決済みと言って話を切るのではなく、余韻を残したほうがいいと玄葉(光一郎外相)にもアドバイスした』などと、自慢げに明かしています。自らの発言の影響を考える以前に、とにかく『自分のほうが玄葉より上なんだ』とアピールすることのほうが重要なんですね」(全国紙政治部デスク)
特に外交面でやる気まんまんの前原氏は、「ボクは中国からも『訪中してくれ』と言われてるんだ」と語り、近々、ロシアを訪問することも画策中。さらには党の政調会幹部らに、「日本を外交が得意な国にしたい」と語り、「党がカネを出すから、党外交をどんどんやってくれ」などとけしかけているという。
しかし、外交は政府が行うもの。前原氏がやっていることは、いわゆる「二重外交」である。ところが前原氏自身は、講演で「二重外交と言われないよう注意したい」などとのたまっているのだ。天才にルールは無用なのか・・・・・・。
これ以外にもTPP(環太平洋経済連携協定)への参加を真っ先にぶち上げたり、2011年度第3次補正予算案の税外収入2兆円上積みを、「ボクがやった!」と政府の頭ごしにしゃべってみたり・・・・・・。
しかし、「見ろ。ボクは凄いんだ」と前原氏が力むほど、周囲には顰蹙の輪が広がっている。本来、「前原総理」を後押しするはずのグループ(凌雲会)関係者が、こんな事実を明かす。
「実は10月末に凌雲会の議員研修会が1泊2日の予定で行われるのですが、まったく人が集まらないのです。凌雲会には約40人の議員がいるのに、10月18日現在、参加申し込みがあったのは10人程度。次期総理候補、政調会長という前原さんのポジションを考えれば大盛況になっておかしくないのに、凌雲会内では、逆に"前原離れ"が起きているんですよ」
困った凌雲会事務局は、「前原さんは政調会長だから陳情処理の権限がある。選挙区の陳情があれば相談するといい」などと、"エサ"を垂らして議員を釣ろうとする有り様という。
「結局、前原さんは"言うだけ番長"ですから。周辺の議員は、彼が口先だけで実行力が伴わないことを知っているから、呆れて愛想を尽かし始めた者もいる」(前出・凌雲会関係者)
前原君、そんな体たらくでは、どじょう首相にすら二度と勝てないんじゃないかという気がするぜ。
『週刊現代』2011年11月5日号より
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