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政府日銀の円高介入は焼け石に水
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2011/11/1 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
円は50円の水準へ向かうのに…
政府・日銀がきのう(31日)、円売り・ドル買いの為替介入を行ったが、バカなことをするものだ。ドル安に歯止めがかからないのに、一時的に介入しても「焼け石に水」。前回(8月4日)だって、4兆5000億円も突っ込んだのに、その効果は4日間しか持たなかった。1ドル=79円近辺の「指し値買いをした」とみられる今回の介入で、円は一時、1ドル=79円55銭まで急落したが、それも束の間。1日と持たず、もう円高が進み始めている。政府・日銀は何度、同じ過ちを繰り返すのか。
◆一時円安になっても繰り返し円高に仕掛けられたら、一体この国の経済・景気はどうなるのか
今回の介入の背景について、第一生命経済研究所の首席エコノミスト、熊野英生氏はこう言った。
「政治的に動かざるを得なかったのでしょう。今後、国会では第3次補正、増税、TPPの議論が始まる。野田政権にしてみれば、正念場です。しかし、円高が進み、景気悪化が懸念されれば、議論は紛糾してしまう。そのために政府・日銀としては介入で断固たる決意を示した。国会で胸を張るための介入だったと思います」
国会対策みたいなものだというのだが、恐らく、それは当たっている。こんな局面で日本が単独円売り・ドル買いをしたところで、効果は絶対に長続きしない。裏を返せば、野田首相がAPECに行く11月12日まで、少しだけ円安に振れていてくれればいい。そんなよこしまな介入なのである。
「ギリシャ危機が深刻化する中、欧米の金融危機のカウントダウンが始まっています。銀行危機を救うには一段と金融緩和をするしかない。欧州も米国も輪転機でお札を刷り続けるしかないのです。そうなると、円高は避けられない。とくに米国はQE3の可能性がある。これまでの円高は、欧米からのリスク回避マネーが円を買っていましたが、フェイズが変わったと思います。
今はドル売り・ドル安による円高で、投機マネーによる過度の反応とはいえない。それだけに円高を止めるのは難しいのです」(東海東京証券チーフエコノミスト・斎藤満氏)
なにしろ、市場では1ドル=70円は当たり前、50円に行くという声もあるほどだが、これは大げさではない。これまでだって円高円高と騒がれ続け、そのたびに政府は介入や円高対策を打ってきたが、過去40年間、円はずっと上がり続けている。
2002年には140円に迫っていたのに、あっという間に半分くらいになってしまったのである。この間、政府・日銀は何度も円売り・ドル買い介入をしてきたが、そのたびに外貨準備高が積み上がり、為替損失は膨らむばかりだ。2007年からの4年間だけで、45兆円以上が吹っ飛んでいる。バカな介入なんてやらなければ、増税なんかしなくても復興財源は出るし、お釣りがきたのだ。
それなのに、輸出依存の産業構造を放置し、内需拡大を怠り、円高が進めば、無意味な介入を繰り返し、損を膨らませてきたのが政府・日銀なのである。
「円高は止まらないのですから、いい加減に輸出依存型を見直し、円高を前提にした経済戦略を考えるべきです。世界は70億人、日本国内は1億2000万人。だから、猫も杓子もという感じで、企業は海外に出ようとしましたが、肝心の欧米経済がガタガタなのですから、なおさらです」(斎藤満氏=前出)
このまま付け焼き刃の円高対策をしていても、為替差損が膨らみ、国内の空洞化を招くだけだ。しかも大企業は円高による損失を中小企業に押し付けているのだから、ムチャクチャだ。このままでは日本全体がヘタってしまう。TPPなんてやめて、輸出依存ではなく、デフレを止めて国内の経済を立て直すこと。それに専心すべきなのだ。
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