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「出馬はまったくない」と、杉良太郎の事務所は完全否定しているらしいが、杉さんと政治の距離は意外に近い。(「私の心はグラグラしている」 杉良太郎に「大阪市長選出馬」説〔J-CASTニュース〕)
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【紙つぶて】私の市長選・杉良太郎
[東京新聞 2011年10月29日夕刊]
私は2度、市長選に出馬しようかと考えたことがある。1回目はハワイ州ホノルルであった。 1988年、私はホノルル市の名誉市長の称号を頂いていた。
ある日、ホノルルの税関を通るとき、職員が私を別室へ連れて行き、身体検査をした。名誉市長のIDカードを見せたが、職員はそのカードを指で挟んで捨てた。 「名誉市長」は上下両院の議決で、全議員が起立賛成して任命されたものだ。 世界にたった1人の大変名誉なポストにもかかわらず、この職員は大変横暴な処置をした。
私は早速、当時の市長と面会、このことを話すと市長は顔色を失い、税関のトップに電話をして「今から謝りに来い」と興奮して抗議した。市長は「スギ、これで収めてくれ。もう一度私にチャンスをくれ」と言う。「ダメだ。あの職員の態度は日本人に対しての差別とも感じたし、私以外にもこんな扱いをしていると思われる。そこで私は決心した。この次のホノルル市長選に出る」。そう告げると、市長は涙目になり、「それだけはやめてくれ」と手を合わせた。その後、米国務省からわび状が届いたため、市長選出馬はあきらめた。
2度目は大阪市、当時の西尾正也市長に「この次は私が出る」と言ったら、私のパーティーに西尾さんが出席して「市長選に出るのだけはやめてほしい」と、祈りとも思えるようなあいさつをした。西尾さんは別格良い人だった。今、大阪を“めちゃくちゃ”にしようとしている人が現れた。私の心はグラグラしている。(法務省特別矯正官、歌手・俳優)
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