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【小沢被告第3回公判(1)】「はっ?」 鼻で笑う石川議員「私としてはきちんと記載」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102811420004-n1.htm
2011.10.28 11:39 産経新聞
(10:00〜10:20)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判が28日、東京地裁(大善文男裁判長)で始まった。小沢被告の「腹心」で、元秘書の石川知裕衆院議員(38)=同罪で1審有罪、控訴=が出廷。終日、検察官役の指定弁護士らによる証人尋問が行われる予定だ》
《指定弁護士側の冒頭陳述によると、石川議員は早稲田大学在学中の平成8年2月、小沢被告の書生となり、住み込みで小沢被告の小鳥の小屋の掃除や散歩のお供などに従事。その後、秘書となり、虚偽記載の指摘される政治資金収支報告書の作成や、土地購入の原資とされる小沢被告の4億円の受け渡しなどの“実務”を担当してきたとされる》
《石川議員が逮捕後に出版した手記『悪党』では、「20年近くもそばで小沢一郎を見てきた」「文字通り、同じ釜の飯を食い、裸のつきあいをしてきた」と自ら記した、まさに側近中の側近が「小沢被告の関与」についてどう語るのか。注目が集まる》
《指定弁護士側が石川議員を証人尋問する狙いの一つは、「小沢被告と元秘書との共謀」の立証だ。指定弁護士側は冒頭陳述で、平成17年3月下旬、石川議員が「先生、収支報告書を提出する前に報告したいんですが、よろしいでしょうか」と虚偽記載した報告書を示し、小沢被告から「分かった。分かった。きっちりやっておいてくれ」と了承を受けた−と指摘している》
《指定弁護士側の主張によれば、石川議員はいわば虚偽記載の“実行犯”。報告を「了承」したとする供述は、小沢被告との共謀を裏付ける有力な根拠となる。だが、石川議員は東京地検特捜部の調べに対していったんは認めた供述を、自らが同罪に問われた1審公判になって「報告書の提出にあたり、報告したり了承を求めたりはしていない」と完全否定。弁護側も「(報告を認める石川議員の供述調書は検察の)圧迫と誘導により、無理やり作り上げたにすぎない」と主張し、今回の裁判の大きな争点ともなっている》
《小沢被告の第2回公判で再生された石川議員の「隠し録音」では、任意聴取を行う検察官に石川議員が「報告は本当に短い時間なんですよ」「できれば『3分ぐらいで』とか時間を入れて」などと語る様子が記録されていた。石川議員のこれまでの供述は一貫しておらず、指定弁護士側は法廷で改めて真意を問い正したい考えだ》
《法廷は前回と同様、東京地裁最大規模の104号。金属探知機による携行品の検査などを受けた傍聴人がすでに着席している。ほぼ満席。裁判官も席に着いている。午前10時前、まもなく小沢被告が入廷しそうだ》
裁判長「それでは被告の入廷をお願いします」
《傍聴席から向かって左側の扉が開き、小沢被告が入廷する。紺色のスーツに白いシャツ、薄紫色のネクタイ姿の小沢被告は入廷後、裁判長に向かってうやうやしく一礼をすると、無言のまま、弁護側の席に座った。座るやいなや目を閉じる》
《裁判長は、この日の公判の予定を午後5時までなどと告げると、証人尋問の前に、まずは指定弁護士が証拠1点を提出する。どうやら事前に提出した陸山会の収支一覧の一部に誤りがあったようだ》
裁判長「それでは石川証人の入廷をお願いします」
《小沢被告の背後にあるドアが開き、石川議員が入廷する。小沢被告と同じ紺色のスーツに青色のシャツとネクタイ姿。裁判長に一礼をすることなく、やや猫背の姿勢で証言台に進んだ》
《小沢被告は目を閉じたまま。長年にわたる“師弟”の対面でありながら、石川議員も小沢被告と目をあわせることはなかった。裁判長が人定質問をする》
裁判長「名前は?」
証人「石川知裕です」
裁判長「職業は衆院議員ということでよろしいですね」
証人「はい」
《続いて宣誓が行われ、裁判長から偽証罪などについての説明が始まる。また衆院議員との立場に配慮し、「公務上の秘密に属することはそのことを告げてください」とも告げた。指定弁護士が立ち上がり、いよいよ尋問が始まる》
指定弁護士「まず、小沢被告がどういう事実で起訴されているか理解されていますか」
証人「すみません。正式な罪状名や、法的にどういうことで罪になっているのかは理解していません」
《やや不機嫌な口調で、そう答える石川議員》
指定弁護士「そうでなく、どういう事実でかということですが」
証人「私ども3人との共謀ということは理解しています」
《指定弁護士は「そうなのですが…」と述べた後、4億円の不記載があったことなど、小沢被告の起訴内容について説明。石川議員は「はい」「はい」といいながら聞いている》
《指定弁護士は、小沢被告の強制起訴前に石川議員が、指定弁護士側の事情聴取に応じていないことなどに苦言を述べた後、「初めて話を聞くことになるので、長丁場になるかも知れません」と述べ、質問を続ける》
指定弁護士「平成16年10月の本件土地取引に関して、2つの4億円が問題になっている。これは分かりますね」
証人「はい」
《指定弁護士は16年10月12日ごろに小沢被告が石川議員に手渡した現金4億円を「本件4億円」と呼び、16年10月29日に陸山会の定期預金を担保に、小沢被告名義で銀行から借り入れた4億円を「りそな4億円」と呼ぶことを説明した》
《指定弁護士は証拠として提出した16年分の陸山会の収支報告書を提示。借入金を示す欄にある「小澤一郎 4億円 19年10月29日」とある記載について質問する》
指定弁護士「この4億円ですが、これは2つのうちどちらですか」
《弁護側から「異議」の声が出るが、石川議員が答える》
証人「小沢先生からお預かりした4億円です」
《1審で行った従来通り「本件4億円」との主張だ。だが、小沢被告の弁護団が行う「りそな4億円」との主張とは異なっている。今後、どう展開されていくのだろうか》
指定弁護士「平成16年の報告書にうその記載、または間違った記載をしたことはありますか」
証人「ふっ、そうですね…。いま控訴中ではありますので、自分としてはきちんと記載したつもりです」
指定弁護士「控訴と記載とどう関係がありますか」
証人「どういう関係もなにも、いま控訴しているわけで、きちんと記載したつもりです」
《裁判長が「きちんと記載したということでよろしいですか」と確認すると、石川議員は「はい」と答える。続いて指定弁護士は、16年の収支報告書をまとめた一覧を石川議員に示す。小沢被告の5つの関係政治団体から、陸山会に現金が移動した経緯が示されているようだ》
指定弁護士「16年の5団体からの現金移動について伺います。小沢一郎政経研究会から9500万円の収入がありましたか」
《少し考える石川議員》
証人「すみません。政経研究会から陸山会にということですか」
指定弁護士「はい」
証人「えー、えー。移動をまぁ、1審でも述べましたが、右のポケットから左のポケットに移す中で、戻すのを忘れたことはありました」
指定弁護士「いや、忘れたとかでなく、移動はありましたか」
証人「あったと思います」
指定弁護士「収支報告書に記載しましたか」
証人「記載しなかったと思います」
指定弁護士「誠山会から2000万円の移動はありましたか」
証人「あったと思います」
指定弁護士「民主党岩手県第4区総支部から7000万円の移動は?」
証人「あったと思いますが、すべて細部までは覚えていません」
《指定弁護士側が偽装工作と主張する「りそな4億円」を借り入れるにあたり、石川議員が各団体からかき集めた資金の移動についての質問が続く。「記載しなかった」という石川議員の発言は今後、どう影響するのか。指定弁護士は質問を続けようとするが、証拠の準備に手間取り、質問を変える》
指定弁護士「『りそな4億円』についてですが、記載はしましたか」
証人「あの、私としては小沢さんから預かった4億円を記載いたしまして。ですから、りそな4億円とどちらかといわれても困るのですが。預金を担保して融資を受ける一つのスキームとしてやっていますので…」
《4億円は「2つはない」とする主張なのだろうか。指定弁護士は質問を重ねる》
指定弁護士「りそな4億円は記載しましたか」
《石川議員は「はっ」と鼻で笑うと、やや語気を強めて答える》
証人「どちらかといわれても困る。小沢先生の4億円をもとにすべての手続きを行っていて、どっちを書いたかといわれると、なかなか、お答えすることは難しいです」
《指定弁護士はその後、書生や秘書として小沢被告に仕えた経緯などについて質問する。石川議員は仕えた期間を「10年弱だと思います」などと答える。小沢被告は目を閉じたままだ》
◇
【小沢被告第3回公判(2)】
石川議員の引き継ぎノート「先生に見せる」 報告裏付けか マスコミには「一切答える義務はなし」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102812190006-n1.htm
2011.10.28 12:18
(10:20〜10:40)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、検察官役の指定弁護士による元秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=の証人尋問が続いている》
《「側近中の側近」が証言台に座っても、小沢被告はこれまでの公判と同様に表情を変えることはない》
《指定弁護士は、石川議員が小沢事務所に入った経緯について質問する。石川議員は早稲田大学商学部在学中の平成8年、小沢被告の「書生部屋」に住み込むようになった》
指定弁護士「大学の政治サークルで紹介を受け、秘書になったんですね」
証人「はい」
指定弁護士「池田(光智元秘書=1審有罪、控訴中)さんも同じサークルですか」
証人「はい」
《石川議員は記者会見などで雄弁に語る姿とは対照的に、重々しく言葉を発していく》
指定弁護士「小沢さんをどう評価していましたか」
証人「当時『日本改造計画』を出版されて話題になり、まあ、紹介もあったので、事務所入りを希望しました」
指定弁護士「政治家としての特質については」
証人「まあ、日本政治の変革期で、現状を打開してくれる政治家だと思った」
指定弁護士「姿勢のぶれないところを評価していた?」
証人「まあ、入る前も入ってからも、そう感じることがありました」
《石川議員は12年11月以降、赤坂の事務所で会計担当者の業務に就く》
指定弁護士「会計の知識はありましたか」
証人「詳しくありませんでした」
指定弁護士「仕事は、いわゆる“金庫番”というものでしたか」
証人「金庫番の定義が難しいのですが…」
指定弁護士「前任者から引き継ぎを受けましたか」
証人「きちんと引き継ぎを受けていません」
指定弁護士「相当細かい決まりがあるんではないんですか」
証人「(前任の)樋高(剛衆院議員)さんはすでに政治家として立候補していたので。見よう見まねでやっていました」
《指定弁護士は証拠として、石川議員が当時まとめていたノートを示す》
指定弁護士「前任者から教わったことを書いていたんですか」
証人「まあ、そういうことになります」
指定弁護士「政治資金収支報告書について、書きとめたことはありますか」
証人「ポンと記憶が浮かびません」
《指定弁護士はノートの「収支報告書の注意事項」と書かれた箇所を示す》
指定弁護士「『マスコミの質問に対し、『収支報告書の通りである』と答える、とありますね」
証人「記憶にありません」
《廷内の大型モニターに映し出されたノートには、この文言に続いて『一切答える義務はなし』とも書かれている》
指定弁護士「政治資金収支報告書について、マスコミ対応をされたことはありますか」
証人「あったかもしれません。今、記憶にありません。他の対応もたくさんあり、収支報告書に限定しいつどう、とはっきりいえません」
《指定弁護士側は石川議員が、政治資金収支報告書について事務所の“流儀”をしっかりと引き継がれていたことを強調した上で、引き継ぎの内容に「小沢被告への報告」が含まれていたことを立証したいようだ。再び石川議員にノートを示す》
指定弁護士「収支報告書について、(1)、(2)、(3)と流れがあり、(4)に『全体、先生に見せる』とありますね」
証人「まあ、収支報告書の過程を自分なりにまとめたものと思います」
《不利な証言を引き出されることを恐れてか、石川議員は終始「まあ」という言葉を連発している》
指定弁護士「前任者から引きついでいたんですか」
証人「自分なりに考えながらやっていたところもあります」
指定弁護士「『全体を先生に見せる』とはどういう意味ですか」
証人「だいぶ前で、はっきり覚えていません」
指定弁護士「収支報告書をまとめたものを見せる、ということではないですか」
証人「『全体』とあるので、そうかもしれないです」
《ここで指定弁護士は質問を変え、小沢被告の印象について尋ねていく》
指定弁護士「小沢さんは雇い主として、どうでしたか? 厳しいとか優しいとか」
証人「口数が少なかったです」
指定弁護士「指示は厳しい?」
証人「ケース・バイ・ケースです」
指定弁護士「常日頃からあれこれ言われましたか」
証人「まあ…、どういう点でしょう」
指定弁護士「目上の人への礼儀作法ですとか」
証人「(苦笑して)まあ、それは礼儀正しく、と。普通のことですので」
指定弁護士「叱責されたことは」
証人「あります」
《石川議員が小沢被告の携帯電話を管理していた際、「余計な電話を取り次ぐな」と叱責を受けたエピソードについて、指定弁護士が尋ねる》
指定弁護士「小沢さんに対して気をつかっていましたか」
証人「(苦笑して)誰でもあるんじゃないんです…。普通に…」
《指定弁護士は石川議員が出版した手記『悪党 小沢一郎に仕えて』の記述に触れながら、「節約するところは節約し、使うところは使う」という、小沢被告の師である故田中角栄氏の教えについて質問する》
指定弁護士「使うところは使う、の例を本で挙げていますね」
証人「はい」
指定弁護士「結果どうなった、と書いていますか」
証人「まあ、『捕まった』と…」
《指定弁護士はさらに、小沢被告に対する秘書の報告態勢について質問を続けていく。小沢被告と石川議員が、視線を交わすことはない》
◇
【小沢被告第3回公判(3)】
「先生のお子さんが住むため」複雑スキーム…マンション購入次々
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102813000008-n1.htm
2011.10.28 12:59
(10:40〜11:10)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された小沢一郎被告(69)の第3回公判は、証人として出廷した元秘書の石川知裕衆院議員=1審有罪、控訴=への検察官役の指定弁護士の質問が続いている。指定弁護士は、小沢被告への秘書からの報告態勢について質問する》
指定弁護士「(小沢被告同席の)朝の打ち合わせはどこで行いました」
証人「毎朝8時前後に、小沢先生の私邸のなかの茶の間でやっていました」
指定弁護士「打ち合わせは秘書何人でやりましたか」
証人「4、5人だったと思います」
指定弁護士「それぞれ、どこに勤務していますか」
証人「議員会館と経理を行っている事務所…」
指定弁護士「(陸山会事務所のあるマンションの)チュリスのことですね」
証人「はい」
《次いで、指定弁護士は小沢被告の関係政治団体の収支や、不動産支出に関する質問を行う》
指定弁護士「経理は5団体を、それぞれ分けて管理していましたか」
証人「うーん。ほぼそうですね」
指定弁護士「ほぼというのは? 岩手(の団体)は向こうでやっているということですか」
証人「はい、そうです」
指定弁護士「5団体というのは陸山会、誠山会、小沢一郎政経研究会、民主党岩手県第4区総支部、小沢一郎東京後援会のことですね」
証人「はい」
指定弁護士「一部を除いては、あなたが報告書を作成していましたね」
証人「はい」
指定弁護士「5団体は、それぞれ独立した組織でしたか」
証人「岩手県の支部は岩手の水沢にありましたが、それ以外の4団体はすべてチュリスに(事務所が)ありました」
指定弁護士「では4団体は『同じ』として仕事をしていたのですね」
証人「はい」
指定弁護士「あなたはどの団体から給料を得ていましたか」
証人「主に東京後援会だったと思います」
指定弁護士「4団体は独立していないので、経理上の役割分担はありませんでしたね」
証人「はい」
指定弁護士「実質的な収入がある団体は?」
証人「陸山会と政経研究会です。あと政党ですが…。途中で自由党岩手県4区総支部から、民主党岩手県4区総支部に変わったので…」
指定弁護士「陸山会の収入はどうでしたか」
証人「個人献金と、その他の団体からの寄付でした」
指定弁護士「その他の団体とは」
証人「政治団体ですね」
指定弁護士「政経研究会は?」
証人「パーティー券を購入してもらっていました」
指定弁護士「岩手県4区総支部では?」
証人「企業・団体献金です」
指定弁護士「誠山会と東京後援会は?」
証人「私が担当していたときの収入はなかったと思います」
《小沢被告の関連5団体について、収入の概要を明らかにしていく指定弁護士。質問は、陸山会が多数所有するマンションなどの不動産に移る》
指定弁護士「陸山会の支出にはどのようなものがありましたか」
証人「恒常的な政治活動のなかで支出するものや、不動産にかかわるものとかで…。後は記憶しておりません」
指定弁護士「毎年の支出金額はいくらぐらいですか」
証人「はっきり覚えていませんが、数千万円だったと思います」
指定弁護士「不動産を除いて、数千万円ということですか」
証人「(不動産を)買った場合は増減がありますが、管理費やローンの返済も含め数千万円だったと思います」
指定弁護士「他の団体の支出は?」
証人「(報告書を)見せていただければ。なにせ7年前の話なので…」
《苦笑まじりに話す石川議員。自身も法廷に立った経験からか、さほど緊張は感じられない。指定弁護士は各団体の収支報告書を提示したうえで、石川議員に1つ1つの団体の収支について確認した》
指定弁護士「(収支報告書は)あなたの記憶と違いはないですか」
証人「だいたい違いはありません」
指定弁護士「これまで5団体について、総支出がどのくらいかという書類を作ったことはありますか」
証人「あると思います」
《指定弁護士が、陸山会の年度別の収支の概要を記した書類を証拠として提示した》
指定弁護士「これはあなたが作ったものですか」
証人「13年分なので私だと思います」
指定弁護士「作った理由は?」
証人「ある程度の収支を把握しておこうと思ったのだと…」
指定弁護士「不動産以外の収支を明らかにしようと思って作った?」
証人「収支報告書に…。あの…。純粋に把握しておこうと思ったのだと」
《記憶をたどっているのか、言葉を選んでいるのかゆっくりとした口調だ》
指定弁護士「あなたが秘書のときの不動産支出はどのくらいだった?」
証人「買うときは大きかった」
指定弁護士「支出のなかで、平均してどのくらいの割合を占めていましたか」
証人「それは計算していないので難しいですね」
指定弁護士「私の方で計算したら、60%ぐらいになりました。この数字についてどう感じますか」
証人「(苦笑し)きちっと計算したことはないので分かりません」
《指定弁護士は陸山会の支出が半分以上、不動産取引に費やされたことについて、違和感を覚えなかったかを聞きだそうとしたようだが、石川議員は再び苦笑して質問をかわした。次いで陸山会が購入した個別の不動産についての質問を始める》
指定弁護士「デュオ・スカーラ赤坂。このマンションを購入した際の記憶はありますか」
証人「はい」
指定弁護士「どこから融資を受けましたか」
証人「りそな銀行だったと記憶しています」
指定弁護士「陸山会と、小沢一郎さんのどちらが融資を受けましたか」
証人「『陸山会代表、小沢一郎』だったと思います」
指定弁護士「何を担保に?」
証人「陸山会の預金を担保にしたと思います」
《預金を担保に現金を借りる。今回問題になっている東京都世田谷区深沢と同様のスキームだ》
指定弁護士「買うのは誰が決めましたか」
証人「最終決定は小沢先生だったと思います」
指定弁護士「最終決定というと、その前の過程はどうなっている?」
証人「それは私の方から提案しました」
指定弁護士「なぜこの物件が陸山会に必要だったのですか」
証人「当時、外国人の秘書が多くなったので必要だった」
指定弁護士「ラ・セーナ南青山は記憶にありますか」
証人「はい」
指定弁護士「これはどういうために購入しました?」
証人「小沢先生のお子さんが住むためと聞きました」
指定弁護士「購入経緯は」
証人「小沢先生個人が買ったと思います」
指定弁護士「それはローンで」
証人「そこまで私は分かりません」
指定弁護士「個人のものなのに陸山会が借りていましたね」
証人「はい」
指定弁護士「それはどうして」
証人「今は使っていないということで」
指定弁護士「陸山会に必要でしたか」
証人「女性秘書が勤めることになったので」
指定弁護士「実際に使っていた」
証人「はい」
指定弁護士「仙台、盛岡の議員事務所はどうでしたか」
証人「仙台、盛岡は議員活動のために使っていました」
指定弁護士「具体的には」
証人「大久保隆規元秘書=1審有罪、控訴=が向こう(仙台や岩手)に行ったときに利用していました」
指定弁護士「購入したのは平成15年ですね」
証人「私はそう記憶しています」
指定弁護士「15年は大久保元秘書は、世田谷にお住みでしたね」
証人「はい」
指定弁護士「そういう中で、向こうも利用していた」
証人「はい」
《不動産購入をめぐる陸山会の複雑な取引の経緯が明らかになっていく。石川議員はそれまでと違い、よどみなく答えていく。小沢被告は依然、目を閉じたままだ》
◇
【小沢被告第3回公判(4)】
「ニューオータニのテナント6億円」小沢被告が取得検討? 石川議員「そんなこともあったかも」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102813380009-n1.htm
2011.10.28 13:37
(11:10〜11:50)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、元秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=に対する検察官役の指定弁護士の証人尋問が続いている》
指定弁護士「平成11年に(岩手の)水沢の事務所を購入していますよね」
証人「お手伝いしたかもしれません」
指定弁護士「代金がいくらとか覚えていますか」
証人「今は記憶にありません」
《指定弁護士は、陸山会の土地取引について質問を続ける》
指定弁護士「平成14年に陸山会として(借金を)一括返済したことがありますか」
証人「記憶がはっきりしません」
指定弁護士「銀行から借り入れていた住宅の借入金を一括返済していませんか」
証人「住宅? どの点を指しているのか分かりません」
《指定弁護士の尋問に「記憶にない」と連発する石川議員。指定弁護士は証拠提出した平成14年の収支報告書を、法廷内に設置された大型モニターに映し出し、質問を続ける》
《15年の収支報告書を誤って映し出し、石川議員が「14年じゃないんですか」と切り返す。指定弁護士はあわてて14年の収支報告書を出した》
指定弁護士「平成14年に銀行に返済していませんか」
証人「やー、ちょっと分かりません」
指定弁護士「あなたが担当していたんじゃないですか」
証人「いや、分かりません」
《指定弁護士と石川議員の要領を得ないやりとりに、大善文男裁判長が「きりのいいところで終わってください」と促す》
《ここで石川議員が平成13年の収支報告書を見せてほしいと申し出る。指定弁護士がモニターに映し出すが、結局、質問には「分かりません」と答える。指定弁護士は腑に落ちない顔で「じゃあここまで」と申し出て、10分間の休廷に入った》
《石川議員は退廷の際、小沢被告の方向を向くが、小沢被告は微動だにしない。石川議員は傍聴席の右側、小沢被告の背後に位置する扉から退廷。小沢被告はその逆にある左側のドアから退廷した》
《10分の休廷を挟み、午前11時25分に法廷は再開した。小沢被告は左側の扉から足早に入廷した。石川議員は右側の扉から入り、証言台の前で軽く頭を下げてから腰を下ろした》
《指定弁護士の質問が再開する。指定弁護士は不動産取得に関する銀行のローンについて記載された石川議員のノートを提示する》
指定弁護士「(この物件のなかで)小沢被告が個人で買ったものはありますか」
証人「すべて、陸山会だったと思います」
指定弁護士「いえいえ、名義です。陸山会とか小沢被告とか」
証人「おそらく陸山会だったと思います」
指定弁護士「(陸山会の事務所がある)チュリス赤坂や、グラン・アクス麹町は? (ノートには)先生個人と書いてありますが、ご記憶は?」
証人「まあ、だいぶ前のことですので」
《石川被告は再び「記憶にない」を繰り返す》
《指定弁護士は、陸山会の代表が代わった経緯などについて質問した後、平成16年の土地購入について尋ねる》
指定弁護士「平成16年に本件土地を買っていますね。そのころ、小沢被告は本件土地以外の購入を考えていませんか」
証人「分かりません」
指定弁護士「池田(光智元秘書)さんに引き継いでいませんか」
証人「…。覚えておりません」
《指定弁護士は「池田ノート」と書かれた池田元秘書が書いたノートをモニターに映し出す。ノートには「先生が買いたいところ」「ニューオータニの中のテナント6億円」などと書かれている》
指定弁護士「池田さんに引き継いでいませんか」
証人「こういうこともあったかもしれませんね」
指定弁護士「どこでこういう物件を買うのですか」
証人「分かりません」
指定弁護士「あなたはきちんと収支報告書に記載していたのですか」
証人「私は記載していました」
《指定弁護士は、石川議員が作っていたという収支状況一覧表を見せる。石川議員は「自分で把握するために作っていた」と証言する。指定弁護士は16年に作成されたものを提示する》
指定弁護士「平成16年のもあなたが作った?」
証人「はい」
指定弁護士「記憶はありますか」
証人「はい」
指定弁護士「検察の取り調べでも出てきましたね」
証人「はい」
指定弁護士「あなたが作った?」
証人「はい」
指定弁護士「欄外の数字は何ですか?」
証人「分かりません」
指定弁護士「あなたが作ったのでは?」
証人「だいぶ前ですので」
指定弁護士「検事に聞かれたのでは?」
証人「それもだいぶ前ですので」
《続いて指定弁護士は収支報告書について尋ねる》
指定弁護士「あなたは収支報告書についても作成していましたね」
証人「はい」
指定弁護士「収支報告書は計算などに間違いがあると、総務省から連絡が来ることは知っていますか」
証人「はい」
指定弁護士「平成12年から15年までの間に間違いはありましたか」
証人「なかったと思います」
指定弁護士「平成16年に収支報告書を訂正した方がいいという連絡はありましたか」
証人「私が担当していたのはなかったです」
指定弁護士「辞任した後は?」
証人「なかったと思います」
《石川議員は収支報告書に「誤りはなかった」との主張を続けている。その様子から疲れは感じられないが、「記憶にない」と答える回数が目に見えて増えてきた》
◇
【小沢被告第3回公判(5)】
「3億あっても政治活動できない?」 指定弁護士指摘に石川議員たじたじ
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102814340010-n1.htm
2011.10.28 14:32
(11:50〜12:20)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、元秘書の石川知裕衆院議員=1審有罪、控訴中=に対する検察官役の指定弁護士の証人尋問が続いている》
《指定弁護士側は、陸山会が行っていた外貨預金についての質問を始めた。陸山会が潤沢な資金を持ちながら、小沢被告から4億円を本当に借りる必要があったのかどうかについて、追及したいようだ》
指定弁護士「(一覧表を指し)外貨預金についても、あなたが作成したんですか」
証人「そうだと思います」
指定弁護士「外貨預金は陸山会でしていたんですか。何のために?」
証人「利息の、運用だと思います」
指定弁護士「余剰金を集めていたということですか」
証人「そうですね」
指定弁護士「これはいつでも使っていいお金だったのですか」
証人「すぐ(解約などの)手続きはできたと思います」
指定弁護士「外貨預金はいざというときのために取っておこうと思ってやっていたのか」
証人「何か使うときのためにストックしておくということが考えとしてあったと思います」
《こまごまとした数字を確認し続けた指定弁護側だったが、石川議員に唐突に質問をぶつける》
指定弁護士「『政治とカネ』という問題で気を付けていることは何かありますか」
《石川議員は戸惑った様子で指定弁護士を見上げ、しばらく言葉を詰まらせた》
指定弁護士「献金とかそういうことに気を付けていることは?」
証人「まあ、経理をきちんとやろうと心がけていました」
《さらに、指定弁護士の質問は、石川議員から見た小沢被告の政治倫理に向かう》
指定弁護士「小沢先生からも何か言われていたか」
証人「きちんとやるようにと…」
《指定弁護士側の冒頭陳述では、虚偽記載があったとされる収支報告書を見せられた際、小沢被告は「分かった。分かった。きっちりやっておいてくれ」と言い放ったとされる》
指定弁護士「政治資金規正法を知っているか。総務省で行われている講習会に出たことはあるか」
証人「ありません」
指定弁護士「寄付に関する規制は理解していた」
証人「『手引き』は買っていました」
指定弁護士「それでは政治家個人は寄付できると」
証人「確か制限があったと思います。特定寄付は無制限でしたか…」
《次いで、質問は大久保隆規元秘書=1審有罪、控訴=が石川議員に問題の土地購入をめぐって相談を持ちかけた平成16年夏ごろにさかのぼった》
《指定弁護士は問題の土地について、広さや小沢邸からの距離を石川議員に質問。秘書寮は大久保元秘書が見つけてきた物件で、石川議員が相談を受けたときには、すでに小沢被告も知っていたことなどを確認した》
指定弁護士「秘書寮(の場所)は、みんなで考えた方がよかったのでは?」
証人「(苦笑しながら)みんなっていうか。まあそれを考える立場にあったのは大久保でした」
指定弁護士「大久保さんは岩手県出身で土地勘がなかったのでは?」
証人「そんなことを言ったら、みんな田舎出身です」
《指定弁護士の質問の意図が分からないだろうか。あるいは石川議員自身も北海道という地方出身者として、指定弁護士の質問に憤りを覚えたのだろうか。石川議員はやや強い口調でぶっきらぼうに言い放った》
《次いで質問は政治家秘書という仕事に及ぶ》
指定弁護士「男性秘書は政治家になろうという人が多いのでは?」
証人「人によってまちまちです。私もたまたま(衆院選に)立候補する機会が巡ってきた。そうでなければ、ずっと小沢先生の所でいたかった」
指定弁護士「いつまでもずっと小沢先生の秘書を続けようという男性は何人もいましたか」
証人「それは人によります」
指定弁護士「秘書寮を建てないといけない需要があったのか」
証人「ありました」
指定弁護士「大久保さんからは、購入資金の金額にについても相談を受けましたか」
証人「はい。5団体の政治資金をかき集めれば、準備することはできるかもしれませんが、運転資金が心もとなくなるかもしれないと(大久保元秘書に)答えました」
《ここで、指定弁護士側が法廷内に設置された大型モニターに陸山会の収支報告書を映し出す。これまで微動だにせず、正面をじっと見つめたままだった小沢被告が手元のモニターにじっと見入っている》
《収支報告書には、詳細な数字が並んでいるが、傍聴席からは字が細かくてよく見えない。指定弁護士側は残高が「7億1000万円」となっている部分を指しているようだ》
指定弁護士側「これでも4億は出せないということですか」
証人「出せないとはいっていない。かき集めれば何とかなるが、運転資金が心許なくなるかもしれないと」
指定弁護士「7億から土地購入費の4億を引くと3億になるよね。3億のストックがあるだけでは、日々の活動ができないと」
証人「日々のお金とか、積んでおくお金とか考慮しないと…」
《やや面食らったような様子で言葉をにごす石川議員。小沢被告はただ目を閉じている》
◇
【小沢被告第3回公判(6)】
事務所に“現ナマ”4億円…「表に出せない金」調書は「検事に書かされた」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102814460011-n1.htm
2011.10.28 14:44
(12:20〜12:32)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、検察官役の指定弁護士による元秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=の証人尋問が続いている》
《指定弁護士は、今回問題となった東京・世田谷の土地購入に際して資金に窮し、小沢被告に相談した経緯について尋ねていく》
指定弁護士「購入資金について、小沢被告と話をしましたか」
証人「それは、土地を買うときにしました」
指定弁護士「(小沢被告の)関連政治5団体で(土地購入費)4億を出すのは無理だ、と言いましたか」
証人「自分としてはそういう判断だったと思う」
指定弁護士「大久保(隆規元秘書)さんの話を受けて、小沢被告に話をしましたか」
証人「大久保さんから土地購入の話が来て、政治資金をかき集めれば買えないこともないが、運転資金が苦しくなる、と言った。そこで(大久保元秘書が)じゃあ先生のところに行って、聞いてこようか、と」
指定弁護士「被告人はどう答えましたか」
証人「『用立てる』と」
指定弁護士「いくら用立てる、と言いましたか」
証人「合計4億、と」
指定弁護士「一度か、それとも分割ですか」
証人「一度とも分割とも言われていません」
《ここで、指定弁護士は改めて小沢被告が用意した4億円に対する認識について尋ねる。小沢被告は石川秘書に個人的に渡した金で、政治資金収支報告書に記載する必要がないと主張。石川被告は陸山会として借入れたと話しており、見解に相違がある》
指定弁護士「4億円は借りる、ということですか。それともそれ以外ですか」
証人「それ以外、とは?」
指定弁護士「陸山会が借りる、ということでいいですか」
証人「まあ、そうですね」
《指定弁護士は返済方法についても尋ねていく。指定弁護士側は冒頭陳述で、「返済方法などを定めていない『借入金』が収支報告書に記載され続ければ、政治資金規正法違反の疑いを招く」との理由で簿外処理に至った、と主張している》
指定弁護士「返せ、という話はありましたか」
証人「金を預かる時にはありました。『ちゃんと戻せ』と」
指定弁護士「いつ返せ、と言われましたか」
証人「言われていません」
指定弁護士「利息の話は」
証人「ありません」
指定弁護士「小沢さんの4億円をどう返済しようと考えていましたか」
《弁護側は時折、どの時点での話か、などと細かく確認し、指定弁護士側を牽制(けんせい)する》
指定弁護士「現金を受け取ったときは、いつ返そうと思いましたか」
証人「いつか、返さなければと思いました」
指定弁護士「『いつか』。うん。その後、秘書を辞めるまでの間には、いつ返そうと考えましたか」
証人「なかったと思います。私も立候補の準備で忙しかったので」
指定弁護士「4億円を返済する方法は、客観的にどう考えられましたか」
証人「政治団体の収入が増えれば、余剰金で返す方法がありました」
指定弁護士「個人献金、企業献金、政治資金パーティーで得た資金の余剰金ということですか」
証人「大きくはその3つです」
指定弁護士「秘書を辞めるまでの間に、4億円の返済について小沢被告と話をしたことはありますか」
証人「借りた時だけです」
《指定弁護士は続いて、4億円を小沢被告から受け取った状況について質問していく。カギは「4億円がどのように用意されたか」についての石川議員の認識だ》
指定弁護士「4億円はいつ渡すと言われましたか」
証人「(後で)連絡する、と言われました」
指定弁護士「いつ実行されましたか」
証人「(平成16年)10月12日だったと思います」
指定弁護士「小沢さんのところに取りにいったんですか」
証人「はい」
《指定弁護士は、小沢被告が個人事務所として使用していた東京・赤坂のマンションの名前を挙げ、続ける》
指定弁護士「そこに現金で4億円がありましたか」
証人「はい」
指定弁護士「どういう金か分かりましたか」
証人「分かりませんでした」
《現金で一括用意された4億円への印象について尋ねていく指定弁護士。自身の公判での法廷証言と、検察官供述調書の食い違いなど、今公判の焦点となる部分に近づいていく》
指定弁護士「4億円がどういう金か、分かりましたか」
証人「分かりませんでした」
指定弁護士「検察にも分からない、と言いましたか」
証人「あの…。調書は書かされたところもありますんで」
指定弁護士「『政治活動の中で蓄えた簿外資金で、表に出せない資金』と話しませんでしたか」
証人「あの…」
指定弁護士「調書の記載としてはどうですか」
証人「はい。検事と問答になれば、『長年の人生で蓄えた金』としか答えられません」
《石川議員の取り調べを担当した検事の名前を挙げ、追及していく》
指定弁護士「○○検事(法廷では実名)はご自身(石川議員)の法廷で、どう証言していましたか」
証人「今、記憶にありません」
指定弁護士「『新進党や自由党など離合集散するなかで蓄えた簿外資金、と(石川議員が)話した』と言っていませんでしたか」
証人「法廷ではそう言っていました」
指定弁護士「あなたはそう話していない?」
証人「ありません」
《指定弁護士は、石川議員に新聞記事を示す。廷内の大型モニターに映った記事は「旧自由党の解散時、残された政党交付金が小沢被告に渡った」とする内容だ》
指定弁護士「4億はこういう(政党活動を通じて得た)金だ、と思いませんでしたか」
証人「思いませんでした」
《大善文男裁判長が「きりの良いところで」と質問の中断を促し、休廷に入った。午後の審理は2時半から再開し、指定弁護士側の証人質問が続く予定だ》
《大善裁判長は傍聴人に一時退廷を促したが、この間も石川議員は証言台の前に座ったまま、微動だにしない。小沢被告も前を向き、表情には小さな変化もみられない》
◇
【小沢被告第3回公判(7)】
不動産登記の先送り「樋高議員がアドバイス」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102817250012-n1.htm
2011.10.28 17:21
(14:30〜15:06)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は約2時間の休憩をはさみ、検察官役の指定弁護士による元秘書、石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=の証人尋問が再開した》
《石川議員は向かって右側のドアから入廷し、小沢被告とは視線を合わすことなく、証言台に着席する。指定弁護士が立ち上がり、質問を始めた》
指定弁護士「本件土地の購入から聞いていきます。あなたは大久保(隆規元秘書)さんと、(問題の土地を仲介した)不動産仲介会社で打ち合わせした記憶はありますか」
証人「はい」
指定弁護士「それはいつですか。日付は?」
証人「こないだ確認したら(平成16年)10月1日でした」
指定弁護士「10月1日には、代金をいつまでに支払うと決まりましたか」
証人「すいません。間違っているかもしれませんが、決まっていなかったと思います」
指定弁護士「手付け金と残金の支払いについてですが…」
証人「決まっていたかもしれません」
指定弁護士「10月29日ですね」
証人「はい」
指定弁護士「10月29日に払うことで、小沢被告は了承した」
証人「したと思います」
指定弁護士「小沢被告が了承したのは、どういう機会ですか」
証人「覚えていません」
指定弁護士「5日に契約を締結して、手付け金(の1000万円)を支払いましたね」
証人「はい」
指定弁護士「そのときのことを小沢被告に報告した?」
証人「はい」
指定弁護士「その後、10月12日に(小沢被告から4億円を)受領しましたね」
証人「はい」
指定弁護士「陸山会の口座に分散して入金したことはありますか」
証人「はい」
指定弁護士「決済日を29日ではなく、翌年まわしにしようと思いつきましたか」
証人「はい」
《石川議員ははっきりした口調で答えている。指定弁護士は、土地の取得日を翌年にずらそうとした経緯について、石川議員を問いただしていく》
指定弁護士「代金の支払いや、不動産登記を翌年にまわそうとしましたね」
証人「契約の締結を翌年にしようとしました」
指定弁護士「決めたのはあなたですか」
証人「私です」
指定弁護士「この件で誰かに相談しましたか」
証人「うーん…。ご相談した方はいます」
指定弁護士「どなたに相談しましたか」
証人「過去に小沢事務所で働いた(元秘書の)樋高剛さんです」
《樋高氏は石川議員の前任として、陸山会の会計事務を担当した元秘書で、小沢グループの側近とされる現役の衆院議員(神奈川18区)だ》
指定弁護士「あなたの方から相談を持ちかけたのですか」
証人「私から相談しました」
指定弁護士「相談しようと思いついたのはあなたですか」
証人「相談をしたのは私です」
指定弁護士「相談をする前に(相談することを)誰かにアドバイスを受けましたか」
証人「樋高さんです」
指定弁護士「最初に相談することを思いついたのはあなたですか」
証人「はっ(小さく笑って)。相談するのは自分からになりますよね」
《「小沢被告」との供述を引き出したいのだろうか。かみ合わない議論に指定弁護士が苦笑いを浮かべた》
指定弁護士「登記の先送りはあなたが考えた?」
証人「樋高さんからアドバイスを受けました」
《指定弁護士側は、移転登記を翌年にずらしたのは、小沢被告の4億円を隠蔽するための「偽装工作」だったと指摘している。石川議員の証言は、これに現役議員の樋高氏がアドバイスという形で深く関わっていた可能性を示している》
《指定弁護士は、「ちょっと理解できない」と頭を振った》
指定弁護士「(樋高議員には)いつ相談しましたか」
証人「10月5日の契約の後です」
指定弁護士「直後でしたか」
証人「もう少し後だったと思います」
指定弁護士「その件で大久保さんに相談しましたか」
証人「はい」
指定弁護士「最初に話が出たのはいつごろですか」
証人「10月20日ごろだった、と思います」
指定弁護士「10月20日ごろに、決済を先延ばしした方がいいという話になった?」
証人「はい」
指定弁護士「その件で大久保さんから、不動産仲介会社に連絡してもらったことはありますか」
証人「はい」
指定弁護士「売り主は(不動産移転登記の翌年への先延ばしを)了解しましたか」
証人「検討してもらいました」
指定弁護士「その後、契約はどうなりましたか」
証人「所有権(の移転登記)は、われわれの希望を受け入れてもらいましたが、代金は先に(払うことに)なりました」
指定弁護士「この件で売り主と契約文書をつくりましたか」
証人「はい」
指定弁護士「いつごろですか」
証人「交渉をしまして、えー、(移転登記の先延ばしを)受け入れた後だったと思います」
指定弁護士「具体的な日付はいつですか」
証人「27か28日だったと思いますが、はっきりとは覚えていません」
《ここで指定弁護士が合意書の書面を法廷内に設置された大型モニターに映し出す》
指定弁護士「あなたが合意したという文書はこれですか」
証人「はい」
指定弁護士「この文書は売り主と陸山会で合意したものですね」
証人「そうだと思います」
指定弁護士「いま所有権はこちらの希望を聞いてもらったといいましたが」
証人「…はい」
指定弁護士「どこに書かれていますか」
証人「…ちょっと拝見してよろしいですか」
《大善文男裁判長の許可で合意書を手にとって見つめる石川議員。約30秒にわたり法廷が静まる》
証人「第1条の2から3行目にかけてだと思います」
指定弁護士「本登記を1月7日にするというくだりですか」
証人「はい」
指定弁護士「所有権の仮登記を、10月29日にするというのは誰が考えたのですか」
証人「不動産仲介会社の司法書士の方だったと思います」
指定弁護士「ここには仮登記と本登記がありますが、理解していますか」
証人「…理解されているかどうかと言われても」
指定弁護士「意味は理解していますか」
証人「よく分かりません」
《質問が先に進まず、大善裁判長が質問を具体的にするよう促す》
指定弁護士「では、売買予約という制度は知っていますか」
証人「いいえ」
指定弁護士「売買予約を陸山会で行使したことはありますか」
証人「よく分かりません」
指定弁護士「知らないのであれば、行使していないと思いますが」
証人「よく分かりません」
《話は平成16年10月29日に、石川議員が行った資金移動に及ぶ》
指定弁護士「10月29日のことを聞きます。わりと忙しい一日でしたね」
証人「そうですね」
指定弁護士「(29日に)色々とお金を動かしたりしましたが、この件で検察官から取り調べを受けたことはありますか」
証人「拘置所で受けたと思います」
指定弁護士「そのときお金の流れを示したチャートは見せられましたか」
証人「はい」
指定弁護士「あなたの記憶と合っていましたか」
証人「合ったかもしれませんが、よく覚えていません」
《指定弁護士が検察官が作成した土地購入の際の資金の流れを示したチャート図をモニターに映す》
指定弁護士「こういうのを見せられた記憶は」
証人「記憶はありますが、1つ1つは確認した覚えはありません」
指定弁護士「当日の売買の記憶はある」
証人「はい」
指定弁護士「いくつかの口座から資金を移動していますね」
証人「はい」
指定弁護士「何のために移動したのですか」
証人「りそな銀行の口座に資金を集約するためだと思います」
指定弁護士「29日当日に移動したのは何のためですか。具体的に何に充てましたか」
証人「不動産の支払いのためと、預金を担保に充てるためです」
指定弁護士「その結果、売り主と仲介業者に対する支払いはできた?」
証人「(問題の土地を所有する)不動産会社には(支払い)しました」
指定弁護士「仲介業者には」
証人「ちょっと事実関係がわかりません」
指定弁護士「では、29日にすべての支払いが終わったということでいいのか」
証人「銀行の手続きは終わりました」
指定弁護士「29日にりそな銀行から融資のために何か受け取りましたか」
証人「どういう意味ですか」
指定弁護士「融資申込書と約束手形」
証人「その日かどうか分かりません」
指定弁護士「日にちはいいですが、小沢被告に持って行った?」
証人「はい」
指定弁護士「署名捺印してもらいましたか」
証人「はい」
指定弁護士「そのとき、小沢さんは何とおっしゃってましたか」
証人「『分かった。ここにサインすればいいんだな』と」
《指定弁護士が「偽装工作」と指摘する4億円の融資関係書類に、小沢被告自らがサインしていたとする証言を引き出した。次いで、16年10月12日ごろ、石川議員が小沢被告から受け取った「本件4億円」についての質問に移る》
指定弁護士「次に4億円について聞いていきます。小沢被告から受け取った4億円はどこに持って行きました」
証人「(陸山会の事務所がある)チュリスです」
指定弁護士「その後は?」
証人「銀行に預けました」
指定弁護士「どのくらいの銀行に預けましたか」
証人「3つか、4つだったと思います」
指定弁護士「陸山会が普段使うのは、りそな銀行ですか」
証人「はい」
指定弁護士「そこにも入金しましたか」
証人「はい」
指定弁護士「(手付け金として支払った)チュリスのお金を充当して、その後、りそな銀行に(約3億8千万円を)集約していますね」
証人「はい」
指定弁護士「分散させてから入金しましたね」
証人「そうだったと思います」
指定弁護士「何のためですか」
《ここまでよどみなく答えていた石川議員が急に言葉に詰まる。これまで目を閉じていた小沢被告も、目を開いて石川議員と指定弁護士を見つめる》
証人「うーん、お預かりをして、あまり大きなお金を、えー、政治家自身が持っていると、えー、あまり芳しくない…と思って入金しました」
指定弁護士「政治家が大きなお金を持つとなぜよろしくないのですか」
証人「なんとなく」
指定弁護士「銀行に持ち込むと、そう思われかねないと思った?」
証人「それもあります」
指定弁護士「陸山会の銀行口座をみると、色んな口座から入金している。かき集めたお金をいう外形を作るためでは?」
証人「それはありません」
指定弁護士「平成17年5月にも、4億円を出金したことがありますね」
証人「はい」
指定弁護士「どこで受け取りましたか」
証人「チュリスです」
指定弁護士「銀行の人から受け取った」
証人「はい」
指定弁護士「そのお金は小沢さんに渡した?」
証人「はい」
指定弁護士「本人のいるところに持って行った?」
証人「いえ、(旧自由党の政治資金団体の「改革国民会議」などの入る)紀尾井町のビルです」
指定弁護士「その4億円はどこから調達した?」
証人「中身は分かりません」
《小沢事務所の巨額資金の流れについて、赤裸々な告白が続いていく》
◇
【小沢被告第3回公判(8)】
登記先送りの理由は? 「政治状況が…」「樋高さんに…」と堂々巡り
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102818210014-n1.htm
2011.10.28 18:21
(15:06〜15:30)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、元秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=に対する検察官役の指定弁護士の証人尋問が続いている》
《指定弁護士は、石川議員が平成17年3〜5月に行った4億円の出入金に関する質問をしている。指定弁護士側によると、この4億円は複数の口座に分散入金した後、陸山会のりそな銀行の口座に集約されたとされる》
《この4億円について、石川議員は「小沢被告に渡した」としているが、原資については「分からない」としている》
指定弁護士「何のために分散入金したんですか」
証人「先ほどと同じ理由です」
指定弁護士「何でですか」
証人「少し分けて入れておいた方がいいかなと、何となく思ったからです」
指定弁護士「なぜ陸山会の口座に入れたのですか」
証人「とくに陸山会の口座じゃなくてもよかったと思います」
指定弁護士「そもそも何でそんなことをしたのですか」
証人「そんなことと申しますと」
《石川議員の煮え切らない答えに、指定弁護士もいらだちを隠せない。声が少し大きくなる》
指定弁護士「4億円を分散して入金したり、出金したりしたことです」
証人「小沢先生にあずかっておけといわれたので、金庫に入れるより分けて入れた方がいいかなと思いました」
指定弁護士「銀行からマネーロンダリングと疑われかねませんよね」
証人「それは銀行が思うことですから」
指定弁護士「これは本件4億円と関連があったのでは?」
証人「そうではないと思うが、関連という意味が分からない」
《次いで、指定弁護士は問題の土地の所有権の移転登記についての質問に移る》
指定弁護士「あなたは本登記の手続きを、平成17年1月7日にしましたね」
証人「はい」
指定弁護士「なぜそうしようと思いましたか」
証人「うーん…。平成16年10月29日に所有すると、平成16年分の収支報告書の記載になるので」
指定弁護士「平成17年の収支報告書に記載された方がいいと思ったのですか」
証人「17年でなければならないと思ったのではない。本登記の日を記載するのが正しいと思いました」
指定弁護士「なぜ1月7日ですか」
証人証人「10月29日が契約実行日でしたが、延期を先方につげて、延期できるといわれたので1月7日にしました」
指定弁護士「なぜ1月7日だったのですか」
証人「16年の収支報告書よりも、翌年に購入すれば、翌年の収支報告書の記載になるからです」
指定弁護士「堂々巡りですね」
《石川議員の要を得ない答えに、傍聴席からも失笑がもれる》
指定弁護士「翌年に延期した理由は何でですか」
証人「アドバイスいただいて、契約の実行の延期がいいと思ったからです」
指定弁護士「どういうアドバイスですか」
証人「(前任の)樋高(剛衆院議員)さんから、翌年に延ばした方がいいというアドバイスをいただきました」
指定弁護士「なぜですか」
証人「当時の政治状況でそうしました。16年ですと17年の収支報告書が公表されます。17年ですと18年に公表されます。総選挙や代表選があるかもしれないので、時間的に余裕を持っていた方がいいと思ったからです」
指定弁護士「あなたは自分の公判ではなんと説明しましたか」
証人「先ほどと同じ理由です」
指定弁護士「樋高さんからのアドバイスで考えが変わったのですか」
証人「いろいろな人に相談していた中の1人が、樋高さんです」
《石川議員とのやりとりに業を煮やしたのか指定弁護士は「端的に答えてください」と強い口調で言う》
指定弁護士「どんなアドバイスだったのですか」
証人「政治状況などがいろいろ変化するから、収支報告書が遅れた方が余裕ができると言われました」
指定弁護士「検事に取り調べを受けたときは、なんて答えましたか」
証人「いま申し上げたことはお伝えしていなかったかもしれません」
指定弁護士「こういう説明をこれまでしてきましたか」
証人「樋高さんの名前を出すのがはばかられました」
指定弁護士「平成17年の代表選を考えてという説明でしたか」
証人「それについてお話をさせていただけないでしょうか」
《石川議員が質問を無視して、話を切り出そうとすると、指定弁護士は「まず、質問に答えてください」と強い口調で詰め寄るが、石川議員は話を続けようとする》
証人「検事さんにはそう、調書を取られてしまいましたが、私も拘置所の中で定例の代表選の年を間違えていただけですので、すぐに年を訂正しました」
指定弁護士「平成17年は定例ではなく臨時だったのですね」
証人「はい。政治状況は刻々と変わるものですから、たまたま定例を臨時と間違えただけです」
《続いて、指定弁護士は平成16年9月の民主党の代表選について尋ねる》
指定弁護士「平成16年10月に、登記を延期した方がいいという判断をしたのはなぜですか」
証人「樋高さんから政治的な状況があるからといわれたからです」
《指定弁護士は、平成17年の収支報告書に記載することで、公表が18年になるのは何らかのメリットがあったからなのかを執拗に尋ねる》
指定弁護士「平成18年9月より前に公表されると困るけど、それ以降は大丈夫ということですか」
《小沢被告の弁護団を率いる弘中惇一郎弁護士が「困るとは言ってない」と強い口調で言葉を挟んだ。指定弁護士は「躊躇(ちゅうちょ)」という言葉に置き換えて再度同じ質問をする》
証人「時期は問題ありません。年度をまたげば1年間の公表の余裕ができますから。私が判断しました」
指定弁護士「動機はともかく、あなたや樋高さんは、公表をなぜためらったのですか」
証人「政治的判断なので、私より先輩のお考えがあったと思いました」
指定弁護士「この土地の購入の公表は芳しくないからですか」
証人「次の年に公表しているじゃないですか」
《石川議員は失笑し、少し声が大きくなった》
指定弁護士「小沢さんにはこの話をしましたか」
証人「していません」
指定弁護士「ん? 本件土地の登記を翌年送りにしたほうがいいと、小沢さんに言ってないんですか」
証人「はい」
指定弁護士「ほー、あなた限りで判断してしたんですか」
証人「あなた限りということはないですが、樋高さんのアドバイスがありましたので」
《指定弁護士は、声の抑揚をつけながら、法廷を少し歩きながら石川議員に質問している》
指定弁護士「捜査段階では、あなたは小沢さんに報告したといっていますね」
証人「それについてもいわせていただきたいのですが、そういう調書を書かされました」
指定弁護士「では、あなたが本件4億円を収支報告に記載しないことを小沢さんに報告したというのは、間違いなんですね」
証人「はい」
《続いて指定弁護士は、捜査の状況について尋ねていく。石川議員は、平成21年10月15日に自身に関する疑惑について書かれた記事が新聞に載ったことについて、「びっくりしました」と説明。指定弁護士は、石川議員は報道後、東京地検特捜部に逮捕・起訴されたことがある元外交官の佐藤優氏に相談したり、対策を立てていたことなどを明らかにする》
《指定弁護士は10月15日の新聞を、石川議員に見せようとするが、証拠請求されていないため、裁判長は弁護側に了解を求めた。弁護側の了承を得て、石川議員の前にあるモニターに当時の新聞が映し出された》
証人「こういう記事があったのは覚えています」
《石川議員はモニターを見つめた。小沢被告は表情を一切変えないままだ》
◇
【小沢被告第3回公判(9)】
「主張を調書にしてくれない!」と石川議員 小沢被告は退屈そうに口をもごもご
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102818550015-n1.htm
2011.10.28 18:53
(15:30〜16:10)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、元秘書の石川知裕衆院議員=1審有罪、控訴=に対する検察官役の指定弁護側の証人尋問が続いている》
《大型モニターには、石川議員が検察から取り調べを受ける平成21年12月27日直前の「2億円の帳尻あわせか」の見出しの新聞記事が映し出されている》
指定弁護士「この記事をごらんになりましたか」
証人「読んだと思います。まあ、あの(苦笑)当時、毎日報道されていたので…」
指定弁護士「大変だったんですね」
証人「(記事を)もう見ようとは思わないですよ」
指定弁護士「12月27日に取り調べを受けましたね。何が取り調べの対象か分かっていましたか」
証人「そんなのよく分かりませんでした」
《ここで指定弁護士は、石川議員が取り調べの10日ほど前に2つの弁護団と連絡を取っていたことを指摘。逮捕後の弁護士との接見について質問を始めた》
指定弁護士「毎日どなたか(弁護士)が来てくれたね。1日2回接見してましたか」
証人「☆弁護士(法廷では実名)が1回。■弁護士(同)が1回ということなら、そうです」
指定弁護士「池田(光智元秘書)さんや大久保((隆規元秘書)さんにも、あなたのように弁護団がありましたね?」
証人「はい」
指定弁護士「そうすると、十分に対応することができたのではないですか」
証人「相談はしました」
指定弁護士「○○検事に任意で取り調べを受けましたね」
証人「はい」
指定弁護士「録音されていたね」
証人「まあ、はい」
指定弁護士「あなたがこの取り調べの時、ぜひ調書に取ってもらいたいということはありませんでしたか?」
証人「よく質問が分かりません」
《指定弁護士側は、弁護側が「威圧」「誘導」があったと主張する検察の取り調べ中にも、弁護士から助言を仰ぐことができたと主張したい考えだろう。しかし、石川被告は要領を得ず、指定弁護士が何度も同じ質問を繰り返す》
指定弁護士「これとこれが大事なのに、不十分だからちゃんと調書を取ってもらおうと思った?」
証人「まあ…あの…」
《小沢被告は退屈そうに時折、口の周りの筋肉をほぐすように、口をもごもごさせている》
証人「自分の意図と違うところがあれば話そうと」
指定弁護士「逮捕前はどのような見解を持っていた?」
証人「納得して取られたものではないと」
指定弁護士「納得かどうかはともかく、内容は合っていましたか」
証人「合っていません」
指定弁護士「合っていない? どこを直してもらおうと思った?」
《指定弁護士側の執拗(しつよう)な追及に、石川議員の語気が強まる》
証人「主張していることをなかなか調書にしてくれないんですよ!」
指定弁護士「小沢さんから預かった4億円を記載したと? 本当に言いましたか?」
証人「まあ、あの」
《石川議員は曖昧(あいまい)な返答を繰り返し、要領を得た回答ができない。ここで大善文男裁判長が休廷を告げた》
《小沢被告は隣の席の女性弁護士から何か説明を受け、退廷する石川議員と全く目を合わせない。大善裁判長が小沢被告にもいったん退廷するように促すと、小沢氏は「あっ、そうですか」と笑顔で答え、指定弁護士の横を通り過ぎ、法廷を出ていった》
《10分後、小沢被告と石川議員がそれぞれの席に着くと、公判が再開。指定弁護士は石川議員が作成した平成16年の政治資金収支報告書への「本件4億円」の記載を再び確認する》
指定弁護士「本件4億円を報告書に記載したということでしたね」
証人「はい」
指定弁護士「小沢さんから用立ててもらった4億円は、いつ返すのかも、利息も決まっていない?」
証人「はい」
指定弁護士「そうすると、その数字は借入金残高として、ずーっと報告書に残りますね?」
証人「私の見解ではちょっと…」
《指定弁護士の質問を石川議員は理解できない様子で、同じやりとりを4回ほど繰り返したあげく、ようやく石川議員は「はい」と答える》
指定弁護士「そういう返済の仕方に問題があるとは思いませんでしたか」
証人「翌年からは(報告書を作成する)担当ではなかったので」
指定弁護士「いやいや。その当時のことですよ。メディアの関心を引くとは思いませんでしたか」
証人「そうは思いませんでした。借入金と書いてありますので。問題があると思ったら書いていない」
指定弁護士「平成17年も、18年もこのまま残るのですよ」
証人「すみません。私の理解不足かもしれませんが…。小沢さんから4億円を預かって、4億円がひとつのスキームの中で動いていると認識しています。小沢さんから借りた4億円を書いたかと問われたので、書きましたということです」
指定弁護士「翌年の報告書でどうなったか覚えていませんか」
証人「覚えていません」
《指定弁護士側は大型モニターに平成17年の陸山会の政治資金収支報告書を映し出す。傍聴席からは数字が小さくてよく見えないが、借り入れ残高を指摘しているようだ》
指定弁護士「ひとつは2億になっていますね」
証人「半分になって…」
《そこで弁護側から異議を唱えた。「まずは本人が(この報告書を)見たことがあるのかどうかを聞いていただかないと!」。指定弁護士が異議を受け、石川議員に確認する》
証人「担当を離れてましたからね。きちんと覚えていません」
指定弁護士「小沢さんからの借入金が2億円になったことを知っていましたか」
証人「はあ…、半分に…」
指定弁護士「小沢さんから借りたお金を戻したということですか」
証人「池田がやっていたので。私は関わっていないので分かりません」
《指定弁護士も今回は根負けしたのか、「もう結構です」と苦笑して質問を引っ込めた。小沢被告は相変わらず、正面を向いて目をつむったままじっと、“弟子”のやりとりに耳を澄ませている》
◇
【小沢被告第3回公判(10)】
「前任に相談」「後輩がやってくれる」石川議員、樋高議員の名前を連発
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102819140017-n1.htm
2011.10.28 19:12
(16:10〜16:40)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、検察官役の指定弁護士による元秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=の証人尋問が続いている》
《後任の会計担当、池田光智元秘書との引き継ぎについての質問に続き、指定弁護士は、(1)小沢被告の渡した4億円で直接不動産を購入せず、預金担保をもとに銀行融資を受ける方法に変更した(2)登記を翌年に先延ばしした−という2点について、石川議員から小沢被告への報告がなかったのか改めて追及する》
指定弁護士「土地購入について小沢さんには、その後報告していないんですね」
証人「私は17年に辞めているので…」
指定弁護士「辞めるまでに、1度もなかったんですね」
証人「まあ、そうですね」
指定弁護士「登記や支払いを変更します、という報告も?」
証人「いや、もう10月5日に契約ができていましたので」
指定弁護士「契約していたから、何も報告しなかった?」
証人「もう購入が決定していましたので」
指定弁護士「検察の供述調書では、そうなっていない」
証人「報告したように書かされました」
指定弁護士「小沢さんは自分で金を出しているのに、気にしないんですか」
証人「(苦笑いして)いやいや、(登記を)2カ月延ばすだけだから。実質的な変更はありませんので」
指定弁護士「政治情勢を理由に登記時期を変更する、という決定を、(前任秘書の)樋高(剛衆院議員)さんとあなたの判断でいいと?」
《石川議員は登記を翌年にずらした理由について、平成16年分の収支報告書で土地購入が明らかになれば、17年に予定されていた党代表選に影響すると考えた、としている》
証人「はい」
指定弁護士「小沢さんはそのような行動を許容する人ですか」
証人「(苦笑いして)そのような行動ってなんですか? 土地を買わない、変更するなら報告しますが、2カ月遅らせるだけですから。特段大きな変更とは思いません」
指定弁護士「コピーで裏紙を使うように、とさえ指示するような人ですよね。政治的な変動で(登記の)日付を変えることに何も言わないんですか」
証人「樋高さんにも相談しましたし…」
《指定弁護士の執拗な追及が苦しいためか、石川議員はここで「水を飲んでもよろしいでしょうか」と大善文男裁判長に許可を求め、グラスに手を伸ばす》
《指定弁護士は続いて、りそな銀行で預金を担保に受けた融資4億円について尋ねていく。土地購入代金支払いの直前になって、支払い方法を変更したことについて石川議員に確認した後、矛盾点を突いていく》
指定弁護士「預金を担保に融資を受けた時点では、りそなから借りた4億円を不動産購入の支払いにあてる考えだったんですよね」
証人「はい」
指定弁護士「実際にはそうなっていません」
証人「そうですね。決済の時間をずらせなかったことと、私がバタバタ動いていたこともありました」
《不動産購入の支払いは平成16年10月29日午前に行われたが、銀行の決済が終わり融資を受けたのはその日の午後だった》
指定弁護士「決済が間に合わなかったから、別の金で売買をしたということか」
証人「別の金というか…。『金に色をつける』(金の出所をはっきりと区別する)のは難しいです」
《弘中惇一●(=郎の旧字体)弁護士率いる「最強弁護団」が異議を申し立てることもなく、法廷は指定弁護士側の追及が続き、緊迫した空気が流れる》
《指定弁護士側はさらに質問を切り替え、小沢被告名義で借りた銀行融資の4億円を陸山会の口座に送金した際の問題点について尋ねていく》
指定弁護士「りそな銀行から小沢さんの口座には、丸々4億円が入金されましたか」
証人「覚えていません」
指定弁護士「利子のことなんですが」
証人「ああ、はじめに利子は引かれていました」
指定弁護士「四百五十数万円かかりました?」
証人「そう思います」
指定弁護士「小沢さんの口座から、陸山会には差し引いた額をそのまま入金しましたか」
証人「覚えていません」
指定弁護士「4億円に戻して入金しませんでしたか」
証人「覚えていません」
指定弁護士「記憶が戻らないですか」
証人「はい」
指定弁護士「覚えていないなら仕方ありませんが…。実際は陸山会にそのまま4億円入っているんですよ。言われてみてどうですか」
証人「覚えていません。利息分を足して、4億円入金したか、と? あー、覚えていません」
指定弁護士「(金額を変えることに)小沢さんの承諾は?」
証人「とっていません」
指定弁護士「銀行融資で土地を購入する利点は何ですか」
証人「過去に不動産を購入する時、そうしてきました。登記の延期相談で樋高さんと話して、『従来のスキーム(を使う)』という示唆がありました」
《樋高議員の名前を頻繁に登場させる石川議員。弁護団は静かに推移を見守っている》
《指定弁護士はここから、「従来のスキーム」と今回の土地取引の違いを強調し、疑問点をあぶり出していく》
指定弁護士「過去に同様の不動産購入をしたことを確認しましたか」
証人「私が、いや訂正します、私が陸山会経理担当者として、購入したことがありました」
指定弁護士「それは陸山会名義ではないんですか」
証人「私がやったのはそう(陸山会名義)です」
指定弁護士「今回は小沢先生の金を使い、個人名義で金を借りています」
証人「はい」
指定弁護士「参考になるんですか」
証人「まあ、スキームは…」
指定弁護士「どういう利点があるんですか」
証人「形として。不動産を買った上で、(担保として)現金を残せるので。(樋高議員に)示唆を受けて、そうした方が良いかな、と」
《石川議員は今後の収入から少しずつ融資を返済し、完済することで、担保だった小沢被告の4億円を返す考えだったと主張。しかし、現実には翌年以降、後任の池田元秘書が担保を切り崩す形で小沢被告に4億円を返済。不可解な手続きが取られている》
指定弁護士「はじめの考え方とは違ったわけですよね」
証人「違います。おいおい返済できたら、と考えていました」
指定弁護士「5年後、10年後?」
証人「(秘書を)辞めることになっていたので、考えませんでした。後は後輩がやってくれるだろう、と」
《指定弁護士は反復して、「小沢被告への報告・了承の有無」「過去と異なる取引方法」などについて質問を続けていく。強気の追及を続ける指定弁護士、水を口に含みながら慎重に言葉を選ぶ石川議員、表情を変えない小沢被告。廷内の様子は三者三様だ》
◇
【小沢被告第3回公判(11)完】
不記載指摘も「忘れた」 石川議員に疲れ、転びそうになる一幕も
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111028/trl11102819500018-n1.htm
2011.10.28 19:47
(16:40〜17:15)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第3回公判は、検察官役の指定弁護士による元秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=の証人尋問が続く》
《指定弁護士は、小沢被告から石川議員が受け取った4億円を土地購入に充てず、なぜ預金担保にして融資を受けて購入したかをさらに追及する》
証人「前にも預金を担保にして買っていた。出資の実態は違うが、小沢先生が『買う』とお金を出したことに違いはない」
指定弁護士「小沢さんからはいつごろまでに返済しろと言われましたか」
証人「言われなかったです」
指定弁護士「自分のお金なのにいつ返ってくるのかという質問はなかった」
証人「ありません」
指定弁護士「検察官には全く違った説明をしていますよね」
証人「全く違うとは…」
指定弁護士「(自身の)公判で説明した通りということですか」
証人「はい」
《話題は石川議員が起訴された事件に移る。指定弁護士は、平成16年の陸山会の収支について質問を始める》
指定弁護士「他の団体から来たお金に不記載があった」
証人「5つの団体の通帳は私がすべて預かっていましたが、いつでも返せるつもりでいた。改めて不記載と言われると、それは違うと」
指定弁護士「忘れたということですか」
証人「はい」
指定弁護士「一部は戻したが、一部は忘れたということ」
証人「はい」
指定弁護士「(小沢一郎)政経研究会の7500万円は…」
《ここで弁護団を率いる弘中惇一郎弁護士が異議を唱える》
弁護人「別件の事件の話ではないですか!」
指定弁護士「いやいや、収支報告書に記載されている内容を…」
《大善文男裁判長が取りなす》
裁判長「関連性がどういった点にあるか説明してください」
指定弁護士「この(陸山会の平成16年の収支報告書に不記載だった小沢一郎政経研究会の寄付の)7500万円と同じように、本件4億円も不記載としたかどうかを聞きたいのです」
裁判長「続けてください」
指定弁護士「この7500万円について、何か処理をしましたか」
証人「処理…。何かしましたか?」
《ここで小沢被告の関連政治団体の年度別の預金口座残高を記した書類が提示される。指定弁護士は法廷内に設置された大型モニターに一部を映す》
指定弁護士「平成16年11月24日に、何かした記憶はありますか」
証人「ありません」
指定弁護士「政経研究会の7506万7513円の定期預金が解約されていますが、記憶にありますか」
証人「これを見ただけではわかりません」
《指定弁護士は少し考えた後、証拠をモニターに映すのを止め、質問を続ける》
指定弁護士「他団体から入金した7500万円は戻していないですね」
証人「はい」
指定弁護士「平成16年の(陸山会の)収支報告書には記載していませんね」
証人「はい」
指定弁護士「なぜ」
証人「忘れておりました」
指定弁護士「平成16年分(収支報告書)については記載のあるお金もあります。通常は通帳と照らし合わせるものではないですか」
証人「はい」
指定弁護士「他の団体からの入金を記載しないのはどういうときですか」
証人「忘れたときです」
指定弁護士「通帳のチェックをしなかったのは」
証人「ミスです」
指定弁護士「ミスといいますが、通帳のチェックは誰が行いましたか」
証人「私が元になるものを作り、池田(光智元秘書)くんに渡しました」
指定弁護士「すると池田さんのミスということですか」
証人「…私にも責任があります」
《指定弁護士は国会議員の資産報告書に話題を移す。小沢被告の平成17年4月5日の資産報告書を取り出した》
指定弁護士「平成17年の資産報告書はあなたが作ったものですか」
証人「(数秒の沈黙)…あっ、すいません。ぼーっとしていたので、もう1度質問をしてもらえますか」
《休憩を挟んでいるものの、朝から廷内で質問攻めにあっている石川議員からは疲れがはっきりみえる》
指定弁護士「平成17年の資産の報告書はあなたが作ったものですか」
証人「作成したのは私ではありません」
指定弁護士「資産公開の報告書を作成する際には本人から聞きますか」
証人「本人から聞いたことはありません」
指定弁護士「本人に聞いたことは」
証人「ありません。総選挙の前の年に奥さんに聞いたことはありますが」
指定弁護士「あ、その前に、個人資産の報告書を作成したことはありますか」
証人「前の年(16年)に作成した記憶はあります」
《指定弁護士は、平成17年分収支報告書について質問を始める》
指定弁護士「池田さんは平成17年1月にチュリス(陸山会の事務所があるマンション)に来ましたね」
証人「はい」
指定弁護士「どういう引き継ぎをしましたか」
証人「口頭で聞かれたことを答えました」
指定弁護士「池田さんはノートにメモをとっていた」
証人「記憶にない。メモをとっているのは見たことがあるので、それをまとめたのでは」
指定弁護士「池田さんに引き継がれたことはノートに書かれている?」
証人「はい」
指定弁護士「本件4億円について池田さんに引き継いだ」
証人「はい。『4億円を受け取った。ちゃんと返せよ』と」
指定弁護士「平成17年分の収支報告書について、池田さんから収支が合わないという相談があった」
証人「はい」
指定弁護士「どう説明した」
証人「ちゃんとやっておいてくれ、と」
指定弁護士「平成20年2月に小沢事務所が(問題となっている)本件土地について、メディアに発表した記憶はありますか」
証人「私はすでに事務所にいないので知らない。騒がれたなという記憶がある。20年2月とはどのことを指しています?」
《ここで大善裁判長が「きりのいいところまでで」と声をかけ、指定弁護士の質問が終了。大善裁判長が次回の公判が11月1日午前10時からということや、再び指定弁護士の尋問を行った後、弁護側質問、裁判所からの質問があることを告げた》
《石川議員は退廷を促されて証言台を後にしたが、途中で床につんのめって転びそうになる。証言台で質問に答えたことが、相当な負担になっていたことが伺えた》
《石川議員への証人尋問が終わり、続いて第2回公判で弁護側が、指定弁護士側の冒頭陳述への異議を申し立てた内容について、大善裁判長が判断を述べた》
《1点目は、指定弁護士側の冒頭陳述にある「以上のような不動産(陸山会が所有するマンションなど)の購入や賃料の支払いは、金額も多額である上、本件5団体が政治献金や政治資金パーティ等によって集めた『国民の浄財』である政治資金の使途としてその合理性に疑問のあるものも存している」と記載された部分についての判断を述べた》
裁判長「証拠によって証明しようとする冒頭陳述の役割を考慮すれば、不相当な部分があり、弁護側の異議を認めて、削除を命じます」
《続いて、2点目は『(小沢被告が)4億円の出処について明確に説明していない』と記載された部分についての判断を述べた》
裁判長「指定弁護士のほうで被告人質問や他の証拠によって立証しようとしている立証命題と認められているので、異議は棄却します」
《指定弁護士が削除の手続き方法を裁判長に尋ねて、裁判長が閉廷を宣言、裁判が締めくくられた。小沢被告は弁護側の席に座ったまま動かなかった》
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