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2011年10月25日(火)「しんぶん赤旗」
米軍/オスプレイ重大事故隠す/死亡事例など含め 実際の発生率3倍
米海兵隊が沖縄の普天間基地に垂直離着陸機MV22オスプレイの配備を狙っている問題で、日米両政府は、同機の事故率が海兵隊運用ヘリの中で最低などとし、「安全性」を強調しています。ところが、この事故率の算出で、空軍のCV22オスプレイの事故を含め、少なくとも4件の重大事故が計算対象から除外されていることが分かりました。
テクノロジー専門のニュースサイト「ワイアード」掲載の記事で明らかになりました。
日米両政府は、MV22オスプレイの過去10年間の10万飛行時間当たりの事故件数は1・28件であり、米軍全体の平均よりも小さいと宣伝しています。この事故率算出の対象は、200万ドル以上の損害か、死者を出した事故で、「クラスA飛行事故」と呼ばれます。
同記事によると、2006年3月、飛行準備中のMV22オスプレイが、突然のエンジン出力の急上昇で約9メートル浮き上がった後落下し、大破する事故が発生。乗員は無事でしたが、700万ドルの損害が出ました。ところが、海兵隊は「(事故機は)飛行の意図がなかった」などとし、「クラスA飛行事故」に含めませんでした。
このほか記事は、10年4月にアフガニスタンで乗員4人が死亡した墜落事故など、CV22の事故を含めていないと批判。これを含めれば、事故率は約3倍になり、米軍の平均を上回ると指摘しています。(別項)
また、海兵隊がオスプレイのエンジン火災事故の損害額を過小評価している疑惑を告発。今年7月にアフガンで乗員1人がオスプレイから落下、死亡した事故を「調査中」として除外していることも指摘しています。
沖縄県民の命と安全を軽んじた“事故隠し”でオスプレイの配備が強行されれば、取り返しのつかない事態を生むことになりかねません。
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