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「年金は70歳から」という国家的詐欺 小泉元首相こそ国会招致しろ!
http://gendai.net/articles/view/syakai/133231
2011年10月21日 掲載 日刊ゲンダイ
「100年は待つ」安心制度がたった7年で破綻
<なんと996万円の大損>
突然、厚労省がブチ上げた「年金支給開始68〜70歳への引き上げ」に国民の怒りが爆発だ。7年前、年金制度改革で「100年安心」と国民をダマしたのは誰だ。7割以上の国民が反対する中、強行採決までして保険料アップの関連法案を成立させたのは誰だ。年金制度の破綻が明らかとなった今、証人喚問が必要なのは小沢一郎ではない。当時の首相・小泉純一郎こそ、国会招致が必要だ。
「この制度でも50年、100年は持つんです!」――04年4月9日の衆院厚労委員会。当時は野党だった民主党の枝野幸男・現経産相が再三、年金制度の一元化を求めた。すると、小泉はイラ立った様子で冒頭のように豪語してみせたのだ。
小泉は当時の年金制度改正について、「私は大きな改革になったと思っております」と国会の場で自画自賛したこともあった。しかし、「100年は持つ」と保証したはずの年金制度は経済状況の大甘見通しが災いし、たった7年で崩壊したのである。
04年当時に厚労省の年金局数理課長だった坂本純一氏(現・野村総研主席研究員)は今になって、「当時はこれほどデフレが続くなんて予測できなかった」と週刊誌の取材に言い訳していたが、冗談じゃない。厚労省の思惑通りに、現在49歳以下の支給開始年齢を70歳まで引き上げられたら、多くのサラリーマンは莫大な額の老後資金を一気に失うことになってしまう。
厚労省のモデルケース(加入40年、年収平均560万円)を基に試算すると、現在49歳の男性会社員は65歳から厚生年金を月々10万円、基礎年金は6.6万円と、計16.6万円を受け取れる。男性の平均寿命(79歳)までの受給総額は2789万円となる。
「ところが、厚労省の狙い通りに現在49歳以下の世代が70歳からの支給となれば、平均寿命までの受給総額は1793万円に激減します。現行制度と比べて、996万円も目減りしてしまうのです」(社会保険労務士)
何より、これからのサラリーマンは定年後から、年金受給が始まるまでの空白の10年間をどう埋めていけばいいのか。「100年安心とダマした責任者は出てこい!」と、叫びたくなる。政治評論家の森田実氏もこう憤慨する。
「これは国家的詐欺ですよ。04年当時から、多くの専門家は少子高齢化や経済状況の見通しの甘さを指摘し、年金制度の破綻を見抜いていました。それを無視して『100年安心』などと甘言を弄し、国民をダマしたのが小泉内閣です。国会は、詐欺の首謀者である小泉純一郎を招
すべきです。小泉本人に国民をダマした経緯を洗いざらい語らせ、謝罪させなければいけません。ここで責任者にケジメをつけさせないと、国は同じデタラメをズルズルと繰り返す。マジメにコツコツと保険料を納めた正直者がバカをみるような世の中を許してはいけません」
それでも、小泉が「この程度の約束を守らないのは大したことではない」と開き直るようなら、政治犯罪者として投獄するしかない。
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