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●「検察調書の不採用は裁判所の演出」(EJ第3165号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/231358335.html
2011年10月21日 Electronic Journal
石川知裕氏が逮捕され、検察の取り調べを受けたさい、石川氏
は政治資金収支報告書などの処理については、一括して小沢氏に
報告し、了承を受けていたと供述しており、それが検察の供述調
書になっています。
そのとき検察側は、収支報告書への虚偽記載・不記載について
石川氏が小沢氏に報告し、了承を受けていたというストーリーを
調書にして、これにサインするよう何日にもわたって石川氏を追
い詰めたといいます。なぜなら、これを取れば小沢氏を有罪にで
きる可能性が出てくるからです。
そのとき、検察官は石川氏に対し、次のように説得したといわ
れています。
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小沢さんが起訴されることを心配しているのはわかるが、こ
れぐらいのことで、小沢さんは起訴にはならないから・・。
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そのとき、石川氏の頭の中に佐藤優氏のアドバイスが浮かんだ
と思われます。実は石川氏は逮捕される前に佐藤優氏から次のよ
うにアドバイスを受けていたのです。
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すべての調書にサインを拒むと、ボクのようになかなか保釈
が許可されないよ。いくつかの調書にはサインして保釈を勝
ち取るべきだと思う。 ──佐藤優氏
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そのため、石川氏は小沢氏に報告し、了承を受けていたとする
調書にサインしたと思われます。もしかすると、佐藤氏のいうセ
リフは、取り調べ検察官も口にした可能性もあります。
陸山会公判で登石裁判長は、その供述調書は心理的圧迫と利益
誘導があり、任意性がないとして検察側が求める証拠採用を却下
しています。今にして思えば、裁判所と検察はウラで共同作戦を
組み、裁判所が検察に厳しい態度で臨むフリをしたものと思われ
ます。この検察調書の不採用は、裁判所の正義の演出であり、世
間へのパフォーマンスであったのです。
その証拠に登石裁判長は、小沢氏と石川氏の力関係から見て報
告がなかったとは思えないし、十分あったと推認できるとして有
罪判決を出しています。これは、これからの裁判では証拠などな
くても裁判官が推認することで有罪にできるということを示した
ものと思われます。恐ろしい話です。
これについて、香川県弁護士会所属の生田暉雄氏は「私が裁判
長なら証拠不十分で無罪を出す」として、次のように述べていま
す。生田暉雄氏は、1970年から22年間にわたり裁判官を務
め、大阪高検判事まで登りつめたベテランです。
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今回の裁判では供述調書に頼らず、客観的な証拠を評価しよう
とした。この点はいい。問題はこの客観証拠をどう評価し、事
実認定したかということである。判決文を読むと、裁判官の価
値観や推測、憶測で証拠の評価を行っている。これは「事実」
の認定とは違います。推測するなら、推測に至る資料や緻密な
根拠、具体的な手順を示さなければならない。何でもかんでも
許されるということではないのです。こうした手法がまかり通
るのであれば、個々の裁判官の思惑で勝手に有罪、無罪を判断
できることになり、恐ろしいことになります。──生田暉雄氏
2011年9月30日付、日刊ゲンダイ
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しかし、小沢氏の裁判では、検察官役の指定弁護士は陸山会公
判では却下された問題の石川氏の供述調書を拠りどころにして、
小沢氏を起訴しているのです。これが証拠として採用されるかど
うかは2012年2月になるそうです。まさにこの調書が裁判の
かぎを握っているといえます。
もうひとつ、日本の裁判では欧米と違って有罪が多くなる原因
があるのです。それは日本の裁判所が無罪判決を出そうとするに
は、その理由を書く必要があるということです。それには相当の
手間がかかるし、労力が必要になります。
有罪判決なら、検察が書いたストーリーに少し手を入れるだけ
で済むので、労力は少なくなります。しかし、無罪判決を出そう
とすると時間もかかるし、相当の手間もかかることになる──裁
判所が無罪判決を出したがらないのはそのせいであることを指摘
する識者もいるのです。
水谷建設からの献金ですが、川村元社長は「渡した」といい、
その席に同席したという人物もそれを見たという。しかし、受け
取った側の石川氏は「もらっていない」と否定します。弁護側の
証人として出廷した水谷功元会長ですら「わからない」と証言し
ています。したがって、これを事実と認定するには無理があるの
です。しかし、裁判所はこれを事実と認定したのです。
こんなやり方では、口裏を合わせた証人が出廷すれば、たちま
ち有罪になってしまいます。記者クラブメディアはなぜこの不正
義を報道しないのでしょうか。
検察側証人として出廷した川村元社長やそれを見たという人物
は、2009年時点で検察から事情聴取を受け、調書を取られて
いるのです。しかし、この取り調べでは検察側は相当の威迫を加
えたと思われます。そのため、陸山会公判で検察側証人として出
廷し、調書の通り述べて欲しいといわれたとき、おそらく断れな
かったものと思われます。何らかの弱みを検察に握られているも
のと推認できるのです。それでいて検察は金を出した水谷会長の
証言はアタマから無視しています。
検察側としては、陸山会公判で有罪の判決を取り、小沢裁判で
小沢氏を有罪にする──こうすれば、小沢政権の可能性は限りな
くゼロになると考えているものと思います。司法の場に政治を持
ち込むなど許されることではないのです。日本はここまで劣化し
てしまったのでしょうか。 ── [日本の政治の現況/91]
≪画像および関連情報≫
●ある司法のプロの意見/量刑の理由について
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裁判長は、3人の量刑の理由として『自らの責任をかたくな
に否認しており、反告の姿勢を全く示していない』と述べま
したが、これもヒドイ詣です。窃盗や殺人の現行犯と違って
不法行為があったかどうかを争っているのですよ。検察側の
言い分と真っ向から対立しているのだから、否認するのは当
たり前じゃないですか。それで『反省の姿勢がない』と罰せ
られてしまうのなら、誰も裁判で無罪を主張できなくなって
しまいます。 ──2011年9月29日/日刊ゲンダイ
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