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TPPは貿易阻害協定だ
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11/10/20 新党日本 田中康夫 にっぽん改国:日刊ゲンダイ
「TPPは製造業に深刻な悪影響を与える」と畏兄・野口悠紀雄氏は喝破しています。
「TPPは貿易自由化協定ではない。逆に貿易阻害協定。加盟国間の関税引き下げに伴うプラス効果と、非加盟国を排除するマイナスの効果を比較勘案すべきだ」と。
日本の輸出は2009年段階で米国へは101億ドル。東アジアへの輸出が298億ドル。東南アジア=ASEANへ52億ドル。而(しか)してTPPには、東アジアの中国も韓国も台湾も、ASEANのインドネシアもフィリピンもタイも参加しません。直截(ちょくせつ)に申し上げれば中国も台湾も参加を求められておらず、TPPとは即ち、環太平洋地域に於ける中国を中心とする経済圏の確立を阻止したい米国の深謀遠慮に他なりません。「TPPは『開国』とも『改国』とも異なる『壊国』。自由貿易ならぬブロック経済。アメリカ一人勝ちの為の時代錯誤な『保護貿易』」と1年前から僕が警鐘を鳴らしてきた所以(ゆえん)です。
実際問題、日本の最大輸出品目・自動車に対する米国の輸入関税率は完成車で僅か2.5%。仮に関税ゼロとなっても対米自動車輸出が増える訳も無いのです。因みにEUは10%。寧(むし)ろ優先課題は、こちらなのです。
野口氏の言説を援用すれば、日本の最大の輸出先国・中国に対する貿易阻害協定が米国主導のTPP。その中国が対抗手段でEUとのFTAを締結したなら、自動車、高速鉄道で日本と競うドイツが中間財の供給で圧倒的優位に立ちます。
にも拘らず13日夕刻、首相公邸大食堂で70分間、内閣記者会キャップと懇談した宰相NÖDÁは、「こんなに支持率が高いと思わなかった。もっと(自分の)政治とカネで響くと思った」と軽口を叩き、11月12、13両日のホノルルAPECで「(TPP参加表明に関して)玉虫色というのは有り得ない。そう言うと答えが判るかな」、「(原発輸出は)日本の技術を必要とする国から求められれば輸出する」と“饒舌”に語りながら米国製のKENTを2箱吸い、消費税法案を提出予定の通常国会で信を問うのかとの質問にも、「実施する時は当然そうだ」と明言しました。「来年通常国会で消費税解散」と複数社のキャップがメモを作成しています。
他方で同日、野田内閣の“知恵袋”を任じる仙谷由人氏の地元、徳島県議会では自民、民主、共産、公明、みんなの各党を含む全41議員の共同提案でTPP反対意見書を可決しました。
う〜む、「お馬鹿」なのは日本の国民でなく、大増税・放射能・TPPという「津波」から逃げるどころか逆に猪突猛進して行く日本の宰相NÖDÁと言われぬ事を願うや切。
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