http://www.asyura2.com/11/senkyo120/msg/759.html
Tweet |
野田佳彦首相が、米オバマ大統領の再選に向けて援護射撃し続けている。米国の従属国であれば、止むを得ないことではあるけれど、それにしても、これまで国民の立場に配慮して抑制してきた政策まで、堰を切ったように「解禁」して、オバマ大統領の歓心を買おうとしているのは、いかにも情けない。
そんなに訪米して、大歓迎されたいのであろうか。マスメディアもよくない。日米同盟を強化するのは、当然であるにしても、米国全土で、燎原の火の如く広がっているデモについて、その本質に迫ろうとせず、相変わらず、小沢一郎元代表批判に明け暮れているのは、いかにもローカル紙的にすぎる。
その典型が、朝日新聞が10月17日付け朝刊「13面」の「座標軸」欄に掲載している若宮啓文主筆の「検察批判は国会でこそ 小沢裁判と三権分立」と題する論説である。検察審査会による議決に基づく強制起訴によるいわゆる「人民裁判」の公開法廷で、「暗黒裁判」が進行中であるので、この成り行きを静かに見守ればいいのに、国会でさらなる「人民裁判」を行う必要はない。
もちろん、いかに「悪人小沢一郎」といえども、基本的人権は保障されているのであるから、「人権の最後の砦」と言われている裁判所での審理に任せるのが、最もよい。マスメディアは、平生に加熱報道の習性からして、国民の基本的人権を守ろうとはせず、むしろ、侵害しかねない機関である。
というわけで、朝日新聞の若宮啓文主筆に期待し、望みたいのは、米国に対する批判の論調である。全米に広がりつつあるデモが起きた根本原因は、「強欲資本主義の失敗が生んだ国民間のひどい格差」であり、「アフガニスタン・イラク戦争に費やした300兆円という過重な負担」であった。これにも懲りず、「第3次世界大戦」を策動しているのであるから、極めて度し難い。
否、救い難い。これらの病弊を徹底的に批判すべきなのだ。親米になり下がった朝日新聞は、デモ隊よりも時代遅れになっている。かつての勇ましい朝日新聞の「反米姿勢」は、どこに消えてしまったのであろうか。実に情けない。いまさらながらに、筑紫哲也さんの死が惜しまれる。
話を本題に戻そう。オバマ大統領に媚を売り、訪米の「お土産」にしようとしているものを列記すると、以下の通りである。
@沖縄米軍普天間飛行場の辺野古への移設強硬(最後は、県知事の許可権限を取り上
げて、国の権限とする法律を制定し、機動隊導入も辞さない覚悟)
ATPPへの交渉参加決定
B米国産牛肉の輸入緩和(月齢「20か月」→「30か月」へ)
B「武器輸出3原則の緩和」(武器の日米共同開発→輸出緩和へ)
C陸上自衛隊のスーダンへの派遣決定(国連事務総長の要請でもある)
D次期戦闘機(FX)選びで、対米重視の政治判断(米ロッキードマーチン社「F
35」、米ボーイング社「FA18」、英独伊スペインのBAEシステムズ社など
「ユーロファイター」が候補)
E米国債買い入れ(米国の言いなり)
F安住淳財務相が消費税率アップ法案を国会に提出、成立を図ると言明。「国際公約
だからだ」と力説(実は、米には、オバマ政権の強い要求)
これらの事柄には、それぞれ国民的立場からみて、不利益になる部分がある。とくに、健康被害を引き起こすものは、神経質にならざるを得ない。「B米国産牛肉の輸入緩和(月齢「20か月」→「30か月」へ)」は、「BSEの原因物質である異常プリオンは、餌を通じて年月をかけて牛の体内に蓄積されるため、若い牛は比較的安全とされる。
日本以外では月齢制限を設けないか「30か月」で線引きしている国が多い」(埼玉新聞10月17日付け朝刊「第2総合面=2面」)というなかで、日本は、「20か月」という基準を設けて制限してきたので、これをオバマ大統領の強い要請に応じて緩和するならば、科学的根拠を示さなくてはならない。
ちなみに、日刊ゲンダイは10月18日付け紙面(2面)で「セシウムの次はBSE 野田首相 国民よりオバマが大事」「米産牛の輸入制限緩和」という見出しをつけて、「アメリカのご機嫌を取るために国民の健康を犠牲にするなんて、野田総理はどこの首相なのか」と厳しく批判している。まさに、この通りである。国民を守らない情けない首相になりつつある。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/444b487485a4150d9797f5fdaf524174
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK120掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。