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民主キケン!TPP論議が「反小沢vs親小沢」代理戦争に
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20111017/plt1110171541006-n1.htm
2011.10.17 夕刊フジ
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の交渉参加問題をめぐり、民主党内で積極派と慎重派による対立が激化している。あくまで経済・貿易問題のはずだが、両派の顔ぶれを見ると、「反小沢」と「親小沢」、「親米派」と「親中派」といった政治的対立も潜んでいそう。野田佳彦首相は来月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)までに意見集約したい考えだが、間に合うのか。
「党内の半分は慎重論だ。何でこんなに急いでやらないといけないのか。納得できない!」
先週14日にスタートした民主党TPPプロジェクトチーム(PT)の初会合は冒頭から紛糾した。顧問の1人である山田正彦前農水相が「ひな壇」に座らず、一般席から激しい口調で執行部批判を始めたのだ。
TPPをめぐっては、「日本企業の国際競争力を強化する。産業空洞化を食い止める」「交渉に参加して国益にかなうか判断すべき」という積極派と、「農業や医療、金融分野が破壊される」「一度、交渉に参加したら抜けられない」という慎重派が対立している。
政府も、内閣府と経産省が実質国内総生産(GDP)へのプラス効果を打ち出す一方、農水省はGDPと雇用の大幅減を指摘するなど、バラバラの試算結果を発表。
国民も困惑気味で、16日公表のフジテレビ系「新報道2001」の世論調査で、政府のTPPに関する説明について聞いたところ、「説明は十分している」は2・0%だけで、「ある程度説明しているが分かりにくい」が35・2%、「説明は不十分」が59・2%だった。
気になるのは、積極派と慎重派の顔ぶれ。全員が当てはまるわけではないが、積極派には、小沢一郎元代表に批判的な「反小沢」議員が多く、慎重派には、小沢氏の盟友である鳩山由紀夫元首相や、小沢グループの山田氏など「親小沢」議員が目立つ。
政治評論家の浅川博忠氏は「経済・貿易問題だけで見ると、対立の本質を見誤りかねない」といい、こう続ける。
「執行部中心の積極派は、経団連などの意向を受け止め、貿易立国である日本を再強化しようという路線。普天間問題も含め、米国との連携強化を考えている。一方、慎重派は、農家の戸別所得補償などを進めてきた面々。政権交代後の小沢訪中団でも分かる通り、親中派が多い」
そして、分析する。
「慎重派は(陸山会裁判があるため)小沢色を消して、あくまで政策で反対して、結束を図っている面もある。ただ、現状では積極派が優勢であり、野田首相はAPECで交渉参加を打ち出すことになるだろう」
永田町の対立は、表面だけでは分からない。
TPPをめぐる政府・与党内の立ち位置
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/photos/20111017/plt1110171541006-p1.htm
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