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【冤罪事件とみられる「陸山会裁判」さらには「小沢氏裁判」を影で操る「最高裁」、その司令塔として最高裁事務総局が牛耳っているとみられる。
本稿は本年6月発表のレポートであるが、わが国の司法・裁判の不正の根源となっている最高裁の実態をえぐり、対策の方向を明示しているのでご一覧に供したい。投稿者注】
2011年 6月 1日 22:06
前回記事 ⇒ http://www.janjanblog.com/archives/25949
(最高裁による裁判官統制 〜生田弁護士が明かす「ヒラメ」の秘密〜)
その日(5月31日)、東京高裁808号法廷には、香川県から上京した生田暉雄(いくたてるお)弁護士が傍聴席に座っていた。生田氏はわざわざ飛行機に乗って、自らの起こした裁判(「公文書公開拒否処分取消」訴訟、平23行コ第21号)の判決を聞きに来たのである。
◇◆◇ またも…請求棄却 はたして勝算は…? ◇◆◇
ほかのいくつかの裁判とともに、三輪和雄裁判長(他に小池喜彦、松村徹、両裁判官)はまったくの無表情で、判決を言い渡す。
一 本件控訴を棄却する
一 控訴費用は、控訴人の負担とする
一審同様、文字通りの門前払いであった。
そもそも生田弁護士の訴えは、最高裁判所の〈裏金〉を追及するものだ。最高裁は〈裏金〉を捻出(ねんしゅつ)し、国民に対して不透明な人事権を行使することで、日本の司法ひいては日本社会全体を牛耳っている、したがって、各裁判官の昇格・昇給の基準、期間などの詳細を明らかにせよ、詳細を明らかにしようとしない「公文書の公開拒否」の処分を取り消せ…というのが、生田弁護士の訴えである。こういう要求を、最高裁を頂点とする日本の裁判所が、おいそれと聞き入れるとは到底思えない。
地裁で門前払い、高裁でも同じ結果、当然、このあと最高裁に上告しても「上告棄却」は目に見えている。次回もまた、飛行機を使って最高裁判決を聞きに来ても、判決言い渡しはおそらく高裁と同様、10秒で終わるに違いない。はたして、このような闘いに「勝ち目」はあるのだろうか――?
≪高裁での判決を聞いた後、別の事件の依頼者と打ち合わせをする生田弁護士(右)。生田弁護士は1970年に裁判官として任官し、大阪高等裁判所判事等の要職を務めた。裁判官歴は22年にも及ぶ。(撮影・三上英次 以下同じ)≫
(写真掲載 省略。 原文でご覧ください。以下同じ)
そのことを尋ねると、生田弁護士は自信に満ちた表情で「あります!」と言うではないか。この先、最高裁でも上告が棄却されて、…その先どうしようというだろうか…。
その疑問に答えるように、生田弁護士は、かばんからA4用紙22枚からなる《違法・不正最高裁追及マニュアル》を取り出した。「これを読んでもらえば、わかりますよ」――そう言って、生田弁護士はニヤリと笑った。
◇◆◇ 生田弁護士が解き明かす、「裁判官統制」 ◇◆◇
まず、その“秘策”を紹介する前に、生田弁護士の言う「憲法違反の裁判官統制」の実情について耳を傾けてみよう。生田弁護士の主張は、こうだ〔注1〕。
(1)裁判官は国家公務員特別職であるが、ほかの国家公務員特別職とは異なり、報酬規程のほかは、昇級・昇格の要件や期間などを定めた詳細な規定が存在しない。
(2)もともとそのような詳細な規定を設ける理由は、公務員が任命権その他の管理的権限を有する者から恣意的な扱いをされないように、つまり、管利権者の恣意的なコントロール(統制)を排除するためである。
(3)裁判官の独立は、憲法上保障されている(憲法76条)にもかかわらず、最高裁は、各裁判官を報酬、任地等の権限をたくみに使い分けることで各裁判官を都合のいいようにコントロールしている。この裁判官統制は、明らかに憲法違反である。
(4)平成21年に、最高裁に対して、昇格・昇給の規定を公開するよう求めたが、最高裁は、それに応じなかった。そのことは、裁判官の報酬の昇格、昇任などに関する具体的な規定が無い(=最高裁が、きわめて恣意的、独断的に、各裁判官の昇給や異動を決めている)ことを、認めたに等しい。
生田弁護が説くように、上記のような最高裁による「裁判官統制」が事実だとすれば、ヒラメ裁判官は当然発生するだろう。また「主権者」であるはずの国民が法的救済を求めても、「国 対 個人」、「地方自治体 対 個人」、「大企業 対 個人」といった対立では、多くの場合、何よりも司法による救済が必要な、社会的弱者である個人に法的保護が与えられず、かえって裁判を通じて、そうした弱い立場の人たちが切り捨てられている結果にもなるのも理解できる。したがって、生田氏の鳴らす警鐘は、きわめて重い意味を持っている。
生田弁護士は、最高裁の〈裏金〉作りについて、背任罪と関連づけて著書でこう述べる。
「日本の裁判官の場合は、他の公務員と違って法律や人事院規則による昇級の定めがなく、その上、説明責任さえ果たされていないので、お手盛りで予算を使うことが可能なのです。それならば、背任罪に問われても仕方がないのではないでしょうか。利得の大きさ、被害の甚大性、国民に対する背信性といった違法性の大きさにおいても、通常予定されている背任罪や商法の特別背任罪の事案とは比較の域を超えていますが、もしこれが犯罪性を有していることになれば、われわれ国民は、犯罪者集団に統制された裁判所による裁判を受けていることになります。」〔注2〕
高裁判決後に、生田弁護士を囲んで何人かで懇談の機会があったが、日本のきわめていい加減な判決について憤る男性からは、こんな発言もあった。
「まだ誰もデータを取っていないからおもてに出ないが、いいかげんでデタラメな裁判のせいで、家や財産を失い、仕事も奪われ、それで自殺した人たちがどれだけいるだろうか…。誰でも、裁判を起こすことには慣れていない、それでも、ほかにどうすることもできずに、多くの人は『裁判所なら、きちんと法と正義に基づいて判断してくれるだろう』と思って訴訟を起こす。しかし、その結果、救済はおろか、かえって裁判を起こしたがために、逆に精神的、経済的に追い詰められるようなことも起きている。断じて、許せない!」
判決のでたらめぶりは、下記「明日からできる、司法改革」記事でも、大高さんが詳しく述べている。憲法で保障されているはずの私たちの諸権利と、実際の裁判の質の低さや最高裁の〈裏金〉について、主権者である私たち自身、そろそろきちんと見極める時期に来ていることだけは確かなようだ。
生田弁護士の作成した「マニュアル」。これに従って多くの人の力を結集すれば、必ず、日本の司法制度をよくしていくことができると、生田弁護士は自信に満ちた表情で語った。写真は、そのマニュアルの巻頭言だ。「主権者である国民のための司法」という言葉が何とも心地よい。最高裁の不正を正すことは、最高裁に牛耳られたその他多くの〈物言えぬ裁判官〉らにとっても大きな福音となるはずだ。
〔注1〕生田弁護士の手による「最高裁の違法・不正手段」より要旨をまとめた。
なお、生田弁護士の主張については、次の書籍に詳しい。
生田暉雄著 『裁判が日本を変える』(日本評論社、定価1400円)
〔注2〕『裁判が日本を変える』P115より。
法廷を出て歩いている時、生田弁護士は同書を出版する時のいきさつを話してくれた。 「あの本を出す時に、原稿を見た人が〈犯罪者集団〉という言い方は削ったほうがいいのでは…とアドバイスをくれたのですが…。しかし、あの言葉ほど最高裁のありようを的確に言い表している言葉は無いので…出版に際して残しました(笑)」
◇◆◇ 生田弁護士による、最高裁の不正をあばくための“秘策” ◇◆◇
さて、生田弁護士の、今後の最高裁との闘い方であるが、まず「違法・不正最高裁追及マニュアル」の冒頭に掲げられた、生田氏の宣言を引用する。
「日本の司法がおかしいということは多数の人が知っています。しかし、どうしようもないと諦(あきら)めているのが現状です。
最高裁の違法・不正の手口、つまり裁判官をヒラメ化し、裏金を作っている手口は、以下に述べる最高裁の違法・不正手段の通りです。
これが裁判の不正の根源です。
この不正により、冤罪が続発し、違法行政を正さずに違法な行政を追認し、民事事件においても恣意的(しいてき)な裁判がされています。
これを正す方法が以下の方法です。この方法で、真の司法権の独立を確保し、主権者である国民のための司法にしようと思います。」
≪高裁の判決後に、生田弁護士が大高さんとの面会のために訪れた東京拘置所。古めかしいコンクリートの門は取り壊され、車で正面玄関に乗り付けられる等、かつての殺風景な雰囲気はなくなっていた。東京拘置所の収容人数は約3000人。地下1階には死刑執行のための施設もある。大高さんについては、〈関連記事〉の「明日からできる、司法改革」記事を参照のこと。≫
さて、その、生田弁護士の言う恣意的な裁判、最高裁の不正を正す方法であるが、それは、ひとことで言うならば、この問題に関心のある一人ひとりの国民が、〈司法行政文書の開示請求訴訟〉の原告となって裁判を起こすというものだ。
私たち一人ひとりが、国を相手に訴訟を起こす――そんなことは相当な手間だ、訴訟などやったことがないからやりたくない、無理だ…と腰が引けてしまう向きもあるかもしれない。しかし、そのような心配は全く無用である。なぜなら、印紙代、弁護費用も含めて、すべて生田弁護士が負担してくれるし、日本の裁判制度、そして今の社会をよくしていきたいという思いがあるならば、あとは生田弁護士が代理人となって最高裁の不正を追及する訴訟を進めてくれるからだ。これは、封筒に宛て名を書くことができ、自分で切手を貼って投函できる人ならば、誰もが参加できる「日本社会をよくしていく運動」でもあるのだ。
生田弁護士によれば、具体的には、訴訟を起こすまでには、次のような手順を経るという。
〔1〕最高裁(の総務局秘書課)宛てに〈司法行政文書開示申出書〉を郵送する。(この書面についても、生田弁護士は作成済みだから、あとはその書面に各自で日付などを記入するだけでよい)
〔2〕当然のことながら、何ケ月か経って、最高裁から「不開示」の通知が届く。
〔3〕この「不開示」の通知を受けて、各自が「開示要求」の裁判を起こす。裁判を起こすと言っても、不開示の通知書コピーと生田弁護士に対する委任状(注:こちらも生田弁護士が書式を整えて作成済み)を同弁護士に送付するだけでよい。
〔4〕委任状を受けて、不開示から6ケ月以内に、生田弁護士が、各人を原告とした〈司法行政文書の開示請求訴訟〉(代理人:生田弁護士)を起こす。
生田弁護士によれば、このような〈司法行政文書の開示請求訴訟〉を毎年、少なくとも5年間は継続して起こすのだという。「最高裁の裏金を追及することについての、国民一人ひとりの賛同が多ければ多いほど力になります。できれば、5年間で万単位の訴訟を目指したいと考えています」
すでに、各市民団体が、原告になってもよいという人のとりまとめを行っており、ある市民団体は60余人、あるグループは100名を超える希望者が集まっているという。
「最高裁のような強固な組織を相手にする場合は、単発の訴訟をやったところで、たかが知れています。だから、そういう訴訟を少なくとも5年は続けて、何万人もの人たちが、最高裁に開示を迫ればよいのです、それこそが、最高裁の不正を追及する真に有効な方法なのです」
◇◆◇ 現代日本の水面下で進む、ある目論見 ◇◆◇
高裁判決のあと、生田弁護士は、昨年11月2日に逮捕され、今も東京拘置所に拘留されている大高正二さんとの面会に向かった。この10余年、東京地裁前で裁判所のいい加減な判決について辻説法を続けて来た大高さんは、2010年8月の行為を公務執行妨害罪などに問われて逮捕され(11月)、以来約7ケ月間、拘置所に留め置かれている。その救済に、生田弁護士は無償で名乗り出たのである。
高裁から東京拘置所へ向かう車の中で、生田弁護士は、慎重に言葉を選びながら、日本の司法界の水面下で進行している、ある驚くべき事態について語った。
それは記者が思わずふり向いて生田弁護士の顔を見つめてしまうような、深刻な状況でもあった。その詳細は、今は明らかにできないが、しかし、そうした深刻な司法の危機をふくめて、私たちの生活、政治のありように決定的な影響を持つ日本の司法制度を変えるには、まずは最高裁の〈裏金〉の実態を明らかにすることである。
それには、生田弁護士一人の孤軍奮闘では難しい、けれども、生田弁護士の闘いに賛同する、一人ひとりが力を合わせれば、おそらくは実現できるに違いない――記者自身も生田弁護士の話を聞いて、その思いを強くした。
正義を求めて裁判を起こしても、結局は「泣き寝入り」を強(し)いられるような社会に住み続けるか、それとも多くの人と連帯して小さな一歩を踏み出すか――住みよい社会が作れるかどうかは、あなた自身の決断と行動にかかっている。
(了)
≪東京拘置所玄関前で、大高さんの家族と談笑する生田弁護士。大高さんは、昨年11月2日に、公務執行妨害等で逮捕されて以来、身柄の拘束が続いている。≫
(写真掲載 省略。 原文ででご覧ください)
― 「主権者である国民のための司法」実現に向け、訴訟に参加したい方へ ―
生田弁護士に、事務所連絡先をウェブ上に公開してもよいか尋ねたところ、同弁護士は多忙につき、対応し切れなくなるかもしれないとのことでした。検討の結果、本記事をご覧になり、最高裁の不正追及のための公文書開示訴訟に参加したい方は、下記アドレス、三上宛てにご連絡下さい。まとまった人数になり次第、順次、生田弁護士と相談のうえ、訴訟を始めるための調整をしたいと思います。 (三上 記)
≪東京地裁前で、草の根レベルの「司法改革」の必要性を訴える、逮捕2週間前の大高さん(撮影日…2010年10月19日)。『明日からできる、司法改革』記事の大高さんの主張は、裁判所や裁判官はどうあるべきか、十分に傾聴に値(あたい)する。≫
(写真掲載 省略。 原文でご覧ください)
〈関連サイト〉
◎高知白バイ事件(注:生田弁護士は片岡さんの代理人も務めている)
http://blogs.yahoo.co.jp/zassou1954
http://hanzaikochi.web.fc2.com/
◎大高正二さんを支援するウェブサイト
http://www.ootakasyouji.com/index.html
※同サイトから生田弁護士が作った「不正・違法最高裁追及マニュアル」(PDFファイル)が閲覧できる。「トップページ」→「記事・ニュース」→「6月1日ニュース」へ。「6月1日ニュース」の文中該当箇所をクリックするとPDFファイルが立ち上がる。
〈関連記事〉
◎明日からできる、司法改革(大高さんの訴え)
〔前〕http://www.janjanblog.com/archives/23416
〔後〕http://www.janjanblog.com/archives/23561
◎葛飾ビラ配布事件・判決文の真相(コピペで作られる判決文)
http://janjan.voicejapan.org/living/0912/0912033969/1.php
◎葛飾ビラ配布事件 判決下る
http://janjan.voicejapan.org/living/0912/0911303893/1.php
◎ 裁判官による人権侵害(和解を強要する裁判官)
〔前〕http://www.janjannews.jp/archives/2833204.html
〔後〕http://www.janjannews.jp/archives/2837711.html
◎「一人ひとりができる範囲のことをしていけば、社会は少しずつ、しかし確実によい方向に変わっていく」(仙波敏郎氏へのインタヴュー)
http://janjan.voicejapan.org/living/0906/0906044543/1.php
※本記事に関するご意見、お問い合わせは下記まで
pen5362@yahoo.co.jp (三上英次/現代報道フォーラム)
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