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【小沢被告第2回公判(1)】「体調はどうですか」「大丈夫です…」やつれた顔の小沢被告
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101411420005-n1.htm
2011.10.14 11:41 産経新聞
(10:00〜10:20)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判が14日、東京地裁(大善文男裁判長)で始まった。小沢被告は初公判で「指定弁護士が話されたような事実はございません」と起訴内容を全面否認しており、“無罪請負人”が率いる最強の弁護団を相手に、検察官役の指定弁護士が事件をどう立証していくのかに注目が集まる》
《第2回公判の注目ポイントは、指定弁護士側の要請で午後に予定される「隠し録音」の再生だ。元秘書の石川知裕衆院議員(1審有罪、控訴中)が保釈後の昨年5月、東京地検特捜部の任意の取り調べを受けた際、ICレコーダーに隠し録っていた音声データで、検事による威圧的な言動があったとされる》
《弁護側は「(元秘書3人の供述調書は)検察が威圧、誘導によって無理やり作り上げたにすぎない」と主張。この調書をもとに「起訴すべきだ」と判断し、強制起訴に結びついた検察審査会の議決自体に齟齬(そご)があったとの論を展開している》
《指定弁護士側はこの録音データを再生することで、石川議員と検事との「生のやりとり」や「言葉のニュアンス」を法廷で再現。「威圧的だった」とする弁護側の主張を崩したい考えだ》
《一方、小沢被告の健康状態も懸念される。小沢被告は6日の初公判後、腰の痛みを訴えて緊急入院。左の尿管結石と診断され、退院したばかり。入院時は絶食治療もあったといい、長時間に及ぶ公判の影響が気になるところだ》
《法廷は前回と同様、東京地裁最大規模の104号。金属探知機による携行品の検査などを受けた傍聴人がすでに着席している。ほぼ満席。小沢被告の側近とされる樋高剛衆院議員(神奈川18区)も傍聴に駆けつけた。裁判官も席に着いており、まもなく小沢被告が入廷しそうだ》
裁判長「それでは被告に入廷してもらってください」
《午前9時57分。傍聴席から向かって左側のドアが開き、小沢被告が入廷する。紺のスーツに赤のストライプ柄のネクタイ。左胸に金バッジが光る。13日に国会内の行きつけの理髪店で散髪したばかりとあり、短く刈り込んだすっきりした髪形ではあるが、肌にはつやがなく、やややつれた様子だ》
《小沢被告は裁判長に一礼した後、前回と同様、弁護側の席に向かい、弁護士2人に挟まれるような位置に座った。裁判長が小沢被告に話しかける》
裁判長「開廷を前にうかがいますが、まず体調はいかがですか」
被告「ええ、大丈夫です」
裁判長「いつでも言っていただければ、休憩をはさみますので」
《小沢被告は裁判長を見据え、「はい」「はい」と言いながら話に聞き入る》
裁判長「水分を十分とっていただいてもかまいません」
被告「はい、ありがとうございます」
《小沢被告は中腰になって裁判長に向かって小さく頭を下げた》
裁判長「それでは開廷いたします。証人に入ってもらってください」
《大善裁判長に促され、今回の証人である不動産仲介会社の社員が入廷する。この仲介会社は陸山会に、問題となった東京都世田谷区深沢の土地を紹介、売買の仲介をしている》
《指定弁護士側の主張によると、石川議員と大久保隆規元秘書は、この仲介会社に依頼し、平成16年10月29日に約3億5千万円に及ぶ土地代金の支払いは終えるものの、所有権移転登記を翌17年1月7日にずらすよう要請。4億円の出所をマスコミに勘ぐられないよう、土地の取得時期を17年に「偽装」したとしている》
《指定弁護士は、この不可思議な契約を結ぶに至った経緯を担当者から引き出し、手続きの不自然さを浮き彫りにしたい考えとみられる。まずは指定弁護士の尋問からだ》
指定弁護士「あなたは不動産仲介会社の社員ですね」
証人「はい」
指定弁護士「陸山会に問題の土地を仲介したのはあなたですか」
証人「はい」
指定弁護士「そのときの記憶はしっかり持っていますか」
証人「おおよそ持っています。過去のことなので、若干うろ覚えのところはありますが」
指定弁護士「担当になったいきさつは?」
証人「うちの会社では順番で仕事を回しているのですが、ちょうどその順番が回ってきて」
指定弁護士「名指しで指定があったわけでは?」
証人「いえ、違います」
指定弁護士「売買契約に至った経緯を教えてください」
証人「(元秘書の)大久保さんから連絡があって物件を探してほしいということでした」
指定弁護士「どんな土地ですか」
証人「(東急田園都市線の)桜新町駅付近で、アパートとか30〜40坪ぐらいの建物が入るぐらいの土地を探しているということでした」
《この土地は陸山会が取得後、現在は小沢被告の秘書の寮として使われている》
指定弁護士「連絡があったのはいつですか」
証人「(平成16年)9月24日に最初の問い合わせがありました」
指定弁護士「それであなたはどうしましたか」
証人「あまりに条件がざくっとしているので、いろいろな物件を用意しました」
指定弁護士「その中に問題の土地も含まれていた?」
証人「はい」
《その後、仲介会社の社員は複数の物件に関する資料を用意。大久保元秘書に渡すものの、個々の物件に関する説明はできないままに終わった経緯などを説明した》
証人「(対応が)さっぱりとしすぎていて、お客さんなのか分からない感じでした」
指定弁護士「それからどうなりましたか?」
証人「翌日になって、『(世田谷区)深沢の土地を全部ほしい』といきなり連絡がありました」
指定弁護士「『いきなり』というのは?」
証人「普通は現地に行って案内して、ほかの物件を紹介したり。それが普通と思っていましたが、資料だけ渡して、いきなり『全部ほしい』と」
指定弁護士「全部?」
証人「土地をいくつか区分けした分譲地だったのですが、それをまとめてほしいと。通常の個人の方より『大きい』という印象でした」
《初公判での指定弁護士の冒頭陳述によると、問題の土地は4区画あった宅地で、価格は計3億5千万円。小沢被告本人が「散歩のついでに見てきたが、あそこだったらいいろころだな。あれでいいんじゃないか」と気に入った様子で、大久保元秘書に、一括で購入するよう指示したという》
《その後、仲介会社の担当者は契約に向けての手続きに入り、16年10月1日付で「購入申込書」と「一般売買契約書」を作成し、同年10月5日に売買契約を結ぶことになった経緯を説明した》
指定弁護士「10月5日に契約するというのは、だれの提案ですか」
証人「陸山会さん相談をしながら決めました」
指定弁護士「契約の実行日はどうやって決めましたか」
証人「実行日?」
指定弁護士「(売買代金の)決済をする日です」
証人「申し込みの流れの中で『この日になりますが』『それでいいです』ということで決まりました」
指定弁護士「陸山会が主導で決めたということは?」
証人「売り主と買い主のお互いですね。どちらか一方ということはありません」
指定弁護士「契約書の締結時には大久保さんが来ましたか」
証人「たしかそうだと思いますが、大久保さんか、石川さんが来られたと思います。はっきり覚えていません」
指定弁護士「石川さんというのは元秘書の石川さんですか」
証人「はい。そうです」
指定弁護士「石川さんとはいつ知りあって?」
証人「大久保さんの紹介で、事務手続き関係は『石川とやってくれ』といわれた記憶がありますが、いつだったかは分かりません」
《小沢被告はじっと目を閉じたまま。身じろぎひとつせずに座っている。法廷でのやりとりをどう聞いているのだろうか。その心境はうかがえない》
◇
【小沢被告第2回公判(2)】“原則論”を覆す異例の契約変更、不動産担当者「困ったな…」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101412180007-n1.htm
2011.10.14 12:17 産経新聞
(10:20〜10:40)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判は、土地の売買を仲介した不動産仲介会社の男性社員に対する検察官役の指定弁護士の証人尋問が続いている》
《小沢被告は尿管結石で緊急入院する前の初公判の時と同様、目をつぶり無表情でやりとりに耳をすませている》
《指定弁護士は契約交渉にあたった大久保隆規元秘書、石川知裕衆院議員(ともに1審有罪、控訴中)と担当者が、この契約を通じ初めて知り合ったことを確認した上で、契約内容の変更を持ちかけられた際の感想について聞いていく》
指定弁護士「決済までに何か出来事はありましたか」
証人「(10月)29日の決済の直前になって、『登記を遅くしてほしい』といわれた。困ったな、というか…」
指定弁護士「誰から言われたんですか」
証人「大久保さんだったと思うが、はっきり覚えていません」
指定弁護士「陸山会側から言われたんですね」
証人「そうです」
指定弁護士「理由は聞きましたか」
証人「特に聞かず、何をされたいのかだけ聞きました」
指定弁護士「何を希望されたんですか」
証人「10月29日の登記予定を、年明けにしてほしいと言われました」
指定弁護士「登記を遅らせることをどう思いましたか」
証人「登記と残金決済を同時に行うのは、僕たちの原則論です。通常ではないので、(土地を所有する)不動産会社が納得するか聞いてみます、と答えました」
《不動産会社から「金は約束通り10月29日にほしい。登記について都合を合わせるのは構わない」という回答を得て、担当者の男性は陸山会側に伝えたという》
指定弁護士「それでどうなりましたか」
証人「お金は予定通り10月29日に決済し、本登記は1月前半、7日ごろにやりましょう、ということになりました」
指定弁護士「先ほど、残金決済と登記をずらすことに不安があるという話がありましたが、それは誰が不安になるんですか」
証人「私たちです。購入者が物件を手に入れられなければ、いくらなんでもダメでしょう。“保険”をつけておく感じで、こちらから仮登記を提案しました」
指定弁護士「あなたが司法書士に相談したんですね」
証人「上司に相談したところ、仮登記という方法があるようだから司法書士に確認してみろ、と言われました」
指定弁護士「司法書士の返答は?」
証人「『非常に珍しいことだとは思う。やり方としてはできる』と言われました」
《指定弁護士が証人の男性担当者に契約内容変更に関する合意書を示し、仮登記と本登記を分けること以外に変更がなかったことを確認する》
《指定弁護士が仲介料に関する契約書を男性担当者に示し、質問を続ける》
指定弁護士「最終支払いが10月29日になっているが、ここで仲介料を受け取ったのですか」
証人「いただきました」
指定弁護士「売買契約が成立していない段階で、仲介料をもらうことはありますか」
《指定弁護士は売買契約が終了しているという担当者の認識を引き出し、陸山会の政治資金収支報告書への記載を翌年に遅らせた行為の違法性を強調する構えだ》
証人「登記が済んだ段階ということですか」
指定弁護士「売買契約が終了する前に、という意味です」
証人「そういうことはありません」
指定弁護士「不動産仲介会社としては、売買契約成立前に仲介料を受け取ることはないということですね」
《ここで弁護側の1人が「異議がある」と立ち上がる》
弁護人「証人の発言について別の要約をしている。誤導にあたる」
《大善文男裁判長が指定弁護士に質問の趣旨を確認。小沢被告の弁護団を率いる弘中淳一郎弁護士も立ち上がり、廷内に緊張感が走る》
指定弁護士「聞き直します。一般論として売買契約の成立前に、仲介料を受け取ることはありますか」
証人「今回は特殊で、一般的には本登記と支払いは一緒、それが原則です。通常は、特に『本登記の時』とはなっていません」
指定弁護士「売買契約成立の前に仲介料を受け取ったことはありますか」
証人「今までありません」
指定弁護士「10月29日以降、陸山会側に連絡をしましたか」
証人「特にありません。本登記については司法書士の先生に一任していました」
《小沢被告はやや緊張が解けたのか、時折肩を上下させ宙を仰ぐなど、初公判時に比べると体を頻繁に動かしながら、前をみすえている》
◇
【小沢被告第2回公判(3)】「が…、学歴ですか」 意表つく質問に証人たじたじ “無罪請負人”の狙いは?
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101412570008-n1.htm
2011.10.14 12:56 産経新聞
(10:40〜11:00)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判は、土地の売買を仲介した不動産仲介会社の社員に対する検察官役の指定弁護士の証人尋問が続く。小沢被告は姿勢を崩すことなく、じっと座っている》
《指定弁護士は不動産仲介会社の社員に、問題の土地の「売り渡し証書」を示す》
指定弁護士「これを見たことは」
証人「ありません」
指定弁護士「売買契約の過程で見たことは」
証人「(司法書士の)先生と(陸山会側に)直接やり取りしてもらっていたので、タッチできませんでした」
指定弁護士「続いて『引き渡し完了書』を示します。これはどういう時に渡しますか」
証人「…。最後の…。決済したときの確認書面です」
指定弁護士「日付が平成16年10月29日となっていますね」
証人「はい」
《指定弁護士は、書面の特記事項に売買代金が支払われ、登記の移転手続きが完了したと記載されていることを示し、仲介会社の社員にこの意味をたずねる》
証人「これは移転手続きというのは『仮登記』のことで、『本登記』が完了したという意味ではありません」
《弁護側の弘中惇一郎弁護士は上方を見つめ、法廷でのやり取りを聞いている。反対尋問を想定しているのだろうか》
指定弁護士「『記憶がおぼろげだ』ということだが、取り調べの時には記憶を思い起こして検察官に話したんですよね」
《仲介会社の社員は、検察官の任意の事情聴取から時間が経過しており、当時より記憶があいまいになっているようだ》
証人「(任意聴取の時には)今よりもハッキリしていましたが、当時も細かいところまでは覚えていませんでした」
指定弁護士「(任意聴取時は)記憶を思い起こすために努力しましたか」
証人「何時間も(事情を)聴かれたので、思いだしましたけれど…」
指定弁護士「書類を検察官から見せられたりしましたか」
証人「正直、日付とか覚えてなくて、書面を見てよみがえったりしました」
指定弁護士「『こうなんじゃないの、こうでいいね』というふうに(検察官が)言ってくることは」
証人「なかったです」
《指定弁護士は検察官の誘導がなかったことを確認。続いて、登記費用の見積もりに関する書類を示した》
指定弁護士「計算書3枚のうち、1枚は日付が平成16年10月12日、他2枚が16年10月26日となっています。なぜ日付が違うのものが作成されたか分かりますか」
証人「うーん。10月12日の書面は、仮登記の話が出ていなかったときのもので、10月26日分の2つに分かれたものは、仮登記費用と本登記費用のもので、(登記手続きを担当した司法書士の)先生からいただきました」
《続いて、指定弁護士は書面にある「売買予約」について意味をたずねるが、証人は「詳しくは分からない」などと答え、話がうまくかみ合わない》
裁判長「調書の話が出ていますが、証人の記憶にないなら誘導してあげてください」
《小沢被告は口を真一文字に結んだまま、相談し合う指定弁護士らを見つめている》
指定弁護士「購入申込書は(元秘書の)石川(知裕)さん、大久保(隆規)さんが持ってきましたか、取りに行きましたか?」
証人「定かじゃありません」
指定弁護士「検察官の取り調べには、大久保さんが会社に持ってきた、と述べていますが」
証人「今は覚えていません」
指定弁護士「大久保さんが、石川さんを連れてきたという記憶は?」
証人「はっきりとは覚えていません」
指定弁護士「検察官の取り調べでは、石川さんと初めて会った、紹介されたのは、(16年)10月1日に(購入申込書などを)持参した時だったとのことですが」
証人「そうだったかもしれない」
指定弁護士「かもしれない?」
証人「かもしれない」
《指定弁護士は、検察官の任意聴取による供述調書では、仲介会社の社員が自ら書名、捺印したとされていることを確認し、証人尋問を終えた》
《続いて、小沢被告の弁護側が反対尋問を始めた。弘中弁護士が立ち上がった》
弁護人「証人の学歴を教えてください」
証人「が…、学歴ですか?」
《意表をついた質問で反対尋問を始めた弘中弁護士。矢継ぎ早に質問を続ける》
弁護人「最終学歴です」
証人「め、明治大学理工学部情報科学科です」
弁護人「民法や商法を学んだことは」
証人「一般教養で法学を学んだ程度です」
弁護人「卒業後、不動産仲介会社に」
証人「いえ、損保会社に」
弁護人「何年程度?」
証人「7年ほどです」
弁護人「そのあと不動産仲介会社に」
証人「はい」
弁護人「不動産仲介会社の規模は? 社員数は」
証人「社員数?」
弁護人「10人程度とか、100人程度とか」
証人「100人弱です」
弁護人「16年当時は現在と同じくらい?」
証人「はい」
弁護人「支店はいくつくらい」
証人「4つくらいです」
弁護人「当時、どういう立場でしたか」
証人「営業部でした」
弁護人「ほかにどのような部署がありましたか」
証人「業務課はありました」
弁護人「上司の方の役職は?」
証人「私は主任で、上司は課長でした」
弁護人「相談は課長に?」
証人「はい」
弁護人「上司の名前の漢字は? ●浜さん(法廷では実名)のことですが…」
証人「『濱』は旧字体です」
弁護人「上司の学歴は?」
証人「武蔵工大(現・東京都市大学)です」
弁護人「業務の法律はどこがチェックしますか」
証人「業務課です」
弁護人「業務課には法学部出身の人がいますか」
証人「知りません」
弁護人「(陸山会に土地を売却した)不動産会社との付き合いは?」
証人「取引は昔からあると聞いています」
弁護人「不動産会社の規模は?」
証人「比較的高額の大きな物件を扱っています」
弁護人「司法書士と不動産会社との関係は?」
証人「不動産会社が指定してきた司法書士です」
《証人の記憶力を試しているのだろうか。弘中弁護士の細かな質問に、仲介会社の社員は戸惑いながらも答え続けていった》
◇
【小沢被告第2回公判(4)】司法書士は「お人好しのおじいちゃん」 登記手続きめぐり「分からない」連発
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101414100009-n1.htm
2011.10.14 14:09 産経新聞
(11:00〜11:30)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判は、土地の売買を仲介した不動産会社の男性社員に対する弁護側の証人尋問が続いている》
《小沢被告は弁護側の席に座り、無表情のまま、微動だにしない》
《弁護団を率いる弘中惇一郎弁護士は、担当者の男性に土地売却の経緯について尋ねていく》
弁護人「何のためのアパートか聞いていますか」
証人「断定した話ではないですが、小沢さんの元で勉強したり仕事をする人のためのアパートを用意してあげられたらと言っていました」
弁護人「それ以外は?」
証人「聞いていません」
弁護人「陸山会ではなく小沢さんが必要としてる話は聞きましたか」
証人「聞いていません」
《弘中弁護士は、担当者の男性が、大久保隆規元秘書、石川知裕衆院議員(ともに1審有罪、控訴中)らから連絡を受け、土地を仲介する際の社内でのやりとりや、司法書士とのやりとりなどを細かく質問している》
弁護人「10月の最初に(陸山会側から土地を探しているという)連絡を受けた?」
証人「はい」
弁護人「課長に上げて指示を仰いだ?」
証人「しました」
弁護人「課内で検討は?」
証人「上司に相談して、最終的には上司からの指示に従いました」
《弘中弁護士は、次に契約内容を変更する際のやりとりを尋ねる》
弁護人「契約の一部変更の申し出を(陸山会側から)受けたのは証人ですか」
証人「曖昧ですが、私か上司です」
弁護人「契約の一部変更については、社内で細かく検討しますか」
証人「細かくします」
弁護人「(土地を所有する)不動産会社にも相談しましたか」
証人「相談したと思います」
《弘中弁護士は、仲介会社の書類の確認に厳しい基準があることなどを確認する》
《続いて、弘中弁護士は、陸山会と不動産会社の間で結んだ「仮登記の委任状」を担当者の男性に見せる》
弁護人「(委任状には)平成16年10月5日に売買予約と書いていますね」
証人「この書類については分かりません。司法書士に聞いてもらわないと…」
《続いて、弘中弁護士は担当者の男性も立ち会った10月29日の決済の様子について尋ねる》
弁護人「(10月29日は)どこで行われましたか」
証人「国会の近くの銀行です」
弁護人「誰がいましたか」
証人「小沢さんの方(の担当者)は石川さんだったと思います。あと何人かいました。不動産会社側は、経理のおばちゃんと担当の男性がいて、私と司法書士の先生と、銀行の方がちょくちょく出入りしていました」
弁護人「銀行のどこで行いましたか」
証人「応接室みたいなところです」
弁護人「広さはどれくらいですか」
証人「狭いと思いました。6畳くらいだったと」
弁護人「全員のやりとりは、確認できる状況でしたか」
証人「それぞれにやることがあったので、見てないかもしれませんが、見ようと思えば見られる状況でした」
弁護人「その場で決済の方法を確認して銀行送金をする、という方法にしましたね」
証人「現金じゃなくて、そうですね」
弁護人「間違いなく金が入ったことは確認しましたか」
証人「不動産会社の(経理担当の)おばちゃんが電話で確認していました」
《弘中弁護士は続いて、登記のやりとりについて質問する》
弁護人「本登記のやりとりはしていないですか」
証人「私は分かりません」
弁護人「本登記はどうやって確認しましたか」
証人「不動産会社の会話の中で、終わったということを聞きました」
弁護人「陸山会には確認していないのですか」
証人「私はしていないです。司法書士からは連絡が入っていると思います」
弁護人「不動産の仕事でうその登記内容とか、虚偽の登記をすると刑罰に処せられることを知っていましたか」
証人「分かりません」
弁護人「司法書士から、こういう登記はまずいと聞いたことがありますか」
証人「ありません」
《弁護側は初公判で、不動産取引の適法性を繰り返し主張している。司法書士というプロが手続きを「適法」と判断したことを強調したい狙いのようだ》
弁護人「司法書士はどんな人ですか」
証人「お人好しのおじいちゃんという感じです」
弁護人「以上です」
《弘中弁護士の証人尋問が終了した。ここで指定弁護士の1人が「1点だけ」と立ち上がり、再び、証人に質問する》
指定弁護士「今問題になっている土地の移転登記ですが、平成17年1月7日に売買と記載されています。あなたは売買が1月7日であるというふうにお考えでしょうか」
《証人が黙っていると、指定弁護士が再度、同じ質問を証人にぶつけた》
《弁護人の1人が「異議がある」と立ち上がる。「証人には法的な評価ができない」と質問の却下を求める》
《一方、指定弁護士は「認識を聞いているだけだ」と主張し、質問が認められる》
指定弁護士「あなたの経験に照らして1月7日に売買があったと思いますか」
証人「僕の認識ですと、売買は10月5日だと考えています」
《代金を完済した「10月29日」とする回答を期待していたのだろうか。指定弁護士は証人にもう一度同じ質問をするが、再び「10月5日」と回答したため、尋問を終えた》
《弘中弁護士が再度質問する》
弁護人「検察の調べの中で、あなたが石川議員から聞いたことということで、小沢さん本人が『犬の散歩中に土地を見て、いいと思った』と言った、という話がありましたが、そう聞いていますか」
証人「私は聞いていません」
弁護人「あなたが聞いていないということは、調書は事実に反するということですか」
証人「聞かれたときにうろ覚えの内容を『そうですね』と言ったかもしれないが、私自身はその話は聞いていません」
《弘中弁護士は念押しをするように、証人に再度同じ内容を質問。同じ回答を引き出したうえで、尋問を終える》
《続いて傍聴席から向かって右側の裁判官が証人に質問する》
裁判官「陸山会から登記を遅らせてほしいと連絡をしてきたのは、石川さんですか、大久保さんですか」
証人「はっきりと覚えていませんが、大久保さんだと思います」
《その後、裁判官は、「登記を年明けにしてほしい」と頼まれた証人に、なぜ遅らせる理由を聞かなかったのか尋ねる。証人は黙り込んでしまい、裁判官が「質問の意味が分かりますか」と尋ねる。証人はいらついた様子で「司法書士に任せていたので…」などと答えた》
《続いて大善文男裁判長が質問する》
裁判長「当初、大久保さんと思われる人から『引き渡しを延ばしてほしい』と言われたんですか? それとも登記を?」
証人「どっちかというわけではなく、全体を延ばしてほしいと言われ、登記と残金決済が別だということを大久保さんも知らなかったんだと思います。不動産会社に相談したら、全体はだめ、お金は回収したいということだったので、では登記だけ、残金決済は10月29日に、ということになりました。登記は延ばしてほしいということになりました」
《証人は上司に報告後、司法書士に相談し、登記を延ばすことになったと話した》
《証人尋問が終わり、証人が退廷する。小沢被告は証人に向かって小さく会釈した》
《大善裁判長が休廷を告げる。午後1時半に再開し、陸山会への融資などを担当した銀行の元支店長が証人として出廷する》
◇
【小沢被告第2回公判(5)】弁護側「異議あり!」連発 4億円融資めぐり法廷紛糾
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101416030010-n1.htm
2011.10.14 16:02 産経新聞
(13:28〜14:00)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判は休憩をはさみ再開した。陸山会に小沢被告名義で4億円を貸し付けた銀行の元支店長の男性の証人尋問が始まる》
裁判長「被告に入廷してもらってください」
《大善文男裁判長が指示すると、小沢被告が指定弁護士の後ろのドアから入廷した。足取りはしっかりしており、疲れもなさそうだ》
裁判長「それでは開廷します。証人に入ってもらってください」
《大善裁判長に促され、黒っぽいスーツ姿の白髪の男性が入廷する。陸山会に4億円を融資した大手銀行の国会内の支店で当時、支店長を務めていた男性だ。指定弁護士の要請で証人として出廷することになった。定期預金を担保に新たに4億円を借り入れる不自然さを印象づけたい考えとみられる》
《大善裁判長が名前などを確認した後、指定弁護士による質問が始まる》
指定弁護士「いつから支店長を務めていましたか」
証人「平成16年4月から17年11月末までです」
指定弁護士「支店では16年10月29日に4億円を融資しているが、あなたは関与しているか」
証人「はい」
指定弁護士「融資の申し込みは誰がどこで受けましたか」
証人「16年10月28日に石川(知裕)秘書から支店の応接で受けました」
指定弁護士「あなたも立ち会った?」
証人「はい」
指定弁護士「記録にも残っていますか」
証人「はい」
《証人は指定弁護士の質問によどみなく答える。小沢被告は午前中の様子と変わらず、前方の一点を見据えている。指定弁護士は証拠として提出した銀行内の資料を示したうえで、質問を続ける》
指定弁護士「甲213号証の資料1です。これはなんですか」
証人「支店長日誌です」
指定弁護士「予定を記載するのか、結果を記載するのか」
証人「結果を記載します」
《別の証拠を取り出す》
指定弁護士「次に資料2を示します。これは何ですか」
証人「課員の週間スケジュールです」
指定弁護士「次に資料3です。これはなんですか」
証人「役責日誌です」
指定弁護士「役責とは誰ですか」
証人「(書類の)上に押印している私を含めた5人です」
指定弁護士「ここから対応者が分かりますか」
証人「私とマネジャーが対応したことがわかります」
指定弁護士「10月28日ですか」
証人「はい」
指定弁護士「資料2では?」
証人「『10月28日』の下の方に、小沢一郎事務所と記載がありますので分かります」
指定弁護士「内容は?」
証人「預金担保で4億円の融資の申し込みがあったことが分かります」
指定弁護士「申し込んだのは、石川(知裕)さんですか」
証人「はい。『小沢事務所 石川秘書』とあるので分かります」
指定弁護士「ここから(面会した)時間まで分かりますか」
証人「週間日誌の下の方に記載してあるので、午後の遅い時間だと思います」
《指定弁護士は融資の申込日を確認した後、当時の詳細な経緯を質問する》
指定弁護士「融資の申し込みがあったとき、借り入れるのは誰ということになっていましたか」
証人「小沢先生です」
指定弁護士「何に使うと言っていましたか」
証人「陸山会が世田谷に秘書寮のための土地を購入するということで、陸山会に転貸しすると」
指定弁護士「今の話だと陸山会に融資をしてもいいと思うが、銀行は陸山会への融資には消極的だった」
証人「いいえ」
指定弁護士「過去にも銀行が、陸山会に融資したことはありますね」
証人「はい」
指定弁護士「では銀行側から持ちかけた…」
《指定弁護士の質問を遮り、弁護人席から鋭い声が飛ぶ。“カミソリ”の異名を持つ弘中惇一郎弁護士だ》
弁護人「それは誘導だと思う!」
《法廷内のやりとりが一瞬途絶え、しんとした空気が流れたが、指定弁護士は気を取り直して、質問を続ける》
指定弁護士「えー、質問を変えますが、小沢先生の借り入れにするというのは誰の意向だった?」
証人「石川秘書からの申し出です」
指定弁護士「融資は何を担保に?」
証人「陸山会の定期預金です」
指定弁護士「融資の申し込みがあったとき、定期預金はあった?」
証人「なかった」
指定弁護士「改めて定期預金を組むことで融資を申し込むということか」
証人「はい」
指定弁護士「陸山会に転貸しする前に、(4億円の)資金を用意できるということだったのか」
証人「はい」
指定弁護士「土地の代金は用意できるのに、わざわざ融資を受ける説明はありましたか」
証人「ないです」
指定弁護士「その融資の申し込みをする理由はなんだと思いましたか」
《質問が終わるや否や、再び弘中弁護士が怒声を飛ばす》
弁護人「意見を聞くのは意味がないと思うが」
《たまらず指定弁護士が反論する》
指定弁護士「申し込みを受けた当時の意見を聞いているだけです」
裁判長「異議を棄却します」
《裁判長が異議を退け、審議が再開すると思いきや、再び弘中弁護士がかみついた》
証人「以前(別の)融資の稟議書を見た際に、世間的…」
弁護人「異議があります! 稟議書の内容は伝聞であり、不適切だ!」
指定弁護士「証人が直接見たものであり、伝聞ではない」
弁護人「書かれたものを証拠にしないと!」
《指定弁護士と弁護人の激しいやりとりに、質疑は一時中断。たまらず大善裁判長が「議論がかみ合っていない」と、両者をとりなし、質問を再開させた》
指定弁護士「(定期預金を担保に融資を受けるという)その申し込みを受けたとき、どのような考えを持ちましたか」
証人「以前の(銀行内の)稟議書に『(陸山会は)世間的な影響を考えて、融資金で購入する』という記載があったので、今回も同じ理由かなと思いました」
《元支店長は銀行内の引き継ぎ文書に、陸山会が土地を購入する際、「世間的な影響を考慮して」融資金を使うとの記載があったと説明した。これは陸山会がマンションなどの不動産購入のたびに、複雑な資金操作を行っていたことを示唆する内容だ》
《これに対し、再び弘中弁護士が吠える》
弁護人「稟議書の内容は伝聞だ!」
指定弁護士「記載はあった。その内容を証人が実際に見て、そう考えたという『事実』だ」
《裁判長が左陪席の裁判官と何か短いやりとりをする》
裁判長「異議を棄却します」
《双方のやりとりが落ち着き、具体的な融資の内容や手続きに話題が移る》
指定弁護士「返済期限はどのようなものだった?」
証人「2年ぐらいで、というものだった」
指定弁護士「現実的には2年だったが、申し込みの時は1年だった?」
証人「はい」
指定弁護士「銀行側の決済権限は誰だった」
証人「私です」
指定弁護士「申し込みの際は即答した」
証人「していません」
指定弁護士「どのように答えた」
証人「『後ほどご連絡します』と言って帰ってもらいました」
指定弁護士「その後、どういう協議をしましたか」
証人「支店で協議してクレジットオフィサーに相談しました」
指定弁護士「クレジットオフィサーとは?」
証人「融資に助言、アドバイスする人間です」
指定弁護士「なぜ相談した」
証人「スキームに問題があるかどうか、第三者的な意見を聞きたかった」
指定弁護士「問題はなかったか」
証人「なかった」
《次に指定弁護士は小沢被告が融資について知っていたかどうかについて、小沢被告の押印と署名がある融資申込書について質問を移す》
指定弁護士「これは融資申込書ですね」
証人「はい」
指定弁護士「小沢さんの押印ですね」
証人「はい」
指定弁護士「あなたの目の前で小沢さんが書いたもの?」
証人「違います」
指定弁護士「あなたは融資について小沢先生に確認した?」
証人「時期は覚えていないが、小沢先生に会った時に『融資をご利用いただきまして』と話した」
指定弁護士「小沢先生は何と」
証人「『お、おう』と」
指定弁護士「どういう意味だと理解した?」
証人「融資について知っているということだと理解しました」
《弁護士同士の激しい対立のなか、元支店長への質問が続く》
◇
【小沢被告第2回公判(6)】衆院内銀行の“スタンス”「立ち入った話は聞かない」 4億円融資で
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101416120011-n1.htm
2011.10.14 16:12 産経新聞
(14:00〜14:30)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判は、土地代の支払い直前に、陸山会に4億円を融資した銀行の元支店長に対する、検察官役の指定弁護士による証人尋問が続いている》
《陸山会の預金の出入記録が場内の大型モニターに映し出され、指定弁護士は元支店長に一つ一つの記載の意味を尋ねていく。融資契約から1年後の平成17年10月、融資担保の半分にあたる定期預金2億円が解約され、利息約9万円が陸山会口座に入金されたことについて質問する》
指定弁護士「(利息を)陸山会の口座に入れたのは、銀行側の独断ですか」
証人「お客さまの了解…。指示によります」
指定弁護士「お客とは」
証人「陸山会です」
《政治資金収支報告書に記載されていない資金の移動の主体が、小沢被告個人ではなく陸山会であることを強調する指定弁護士側。借り入れは小沢被告名義だが、実質的な帰属先は、収支報告書への記載義務のある「陸山会」にあったと印象付けたいようだ》
《ここで弁護士が代わり、ここまでの質問について補足の確認を行う》
指定弁護士「政治団体、資金管理団体に融資することに、ためらいや躊躇(ちゅうしょ)はありますか」
証人「ないです」
指定弁護士「小沢さんへの融資と陸山会への融資、どちらが好ましいですか」
《弘中淳一郎弁護士が立ち上がる》
弁護人「質問の趣旨が分からないし、『好ましい』という抽象的な言葉の意味が…」
《大善文男裁判長は質問し直すよう促す》
指定弁護士「どうして陸山会ではなく、小沢さん名義で借り受けたのか、と思いませんでしたか」
証人「預金を担保にするということだったので、衆議院支店では立ち入って聞かないスタンスだった」
《ここで指定弁護士側の主尋問が終わり、弁護側の反対尋問に移る。小沢弁護団を率いる弘中弁護士が立ち上がり、午前と同様に証人の『最終学歴確認』から質問を開始。続けて“詰問口調”で元支局長に尋ねていく》
弁護人「指定弁護士と尋問の打ち合わせをしていますね。いつ、どのくらいしましたか」
証人「10月5日に、1回、1時間弱でした」
弁護人「弁護側からも証人テストをしたい、と9月に連絡をしましたが、応じましたか」
証人「いいえ」
弁護人「私たちには返事すらしなかった。片方とだけ打ち合わせをした理由は?」
証人「証人としての請求は指定弁護士から受けた、と理解しています」
弁護人「誰かと相談しましたか」
証人「会社の顧問弁護士と相談しました」
《弘中弁護士は、顧問弁護士の下の名前まで細かく確認。元支店長は反対尋問から、にわかに緊張が増した様子で、返答までに沈黙する時間も長い》
《ようやく事件についての質問に移る。弁護側は冒頭陳述で、元秘書の石川知裕衆院議員(1審で有罪、控訴中)について「政治団体の経理事務担当者だが、小沢被告の私設秘書としての『二面性』もある」と強調。小沢被告からの4億円について、経理担当者の立場ではなく秘書として受け取ったため、陸山会の政治資金収支報告書には記載する必要がない、と主張している》
弁護人「石川さんが融資を申し込みましたね。小沢さんの秘書として来たんですか」
証人「はい」
弁護人「陸山会の経理担当者と言っていましたか」
証人「覚えていません」
弁護人「聞いた記憶はないということですね」
証人「はい」
弁護人「『今日は陸山会の経理担当として来た』などと説明はありましたか」
証人「なかったと思います」
弁護人「では、陸山会が定期預金を担保として提供する意向を、どうやって確認したんですか。融資までに確認していないんですか」
証人「確認していません」
《腕を組んだりほおに手を当てたりして質問を続けていた弘中弁護士の声が一段高くなる》
弁護人「ほお。権利者の意向を確認せずに融資をするんですか」
証人「石川秘書から『陸山会の会計担当者』という文言はなかったが、今までも石川さんは陸山会の会計窓口だった。当然陸山会としての申し出だと思いました」
《不動産売買の決済が銀行支店内で行われたことなどを確認した後、融資が行われた時間について質問する》
《土地購入の支払いが行われた16年10月29日、土地購入が午前に行われた一方、4億円の銀行融資は午後に行われており、「土地購入代金の原資になりえない」との指摘がある》
弁護人「前日の28日の夕方に融資申し込みがあり、29日の午前10時までに融資が実行可能と思っていましたか」
証人「思いました」
弁護人「なぜですか」
証人「窓口は10時からですが、事務は8時から可能です。書類をもらえれば、実行可能だと思います」
弁護人「小沢さん側の提出が遅れて午後になったのですか」
証人「はい」
《弘中弁護士は、元支店長が社内の別の担当者とも話をして「定期預金を担保に小沢被告が借り入れし、陸山会に転貸する」スキームには問題がない、との返答を受けていたことについても確認した。小沢被告は終始、無表情を貫いている》
◇
【小沢被告第2回公判(7)】裁判所の召喚状に気づかず放置…「電話ぐらいできる」と弁護側が激怒 小沢被告はリラックス
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111014/trl11101416270012-n1.htm
2011.10.14 16:26 産経新聞
(14:30〜14:40)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第2回公判。陸山会に融資した銀行の元支店長への弁護側の証人尋問が終わり、検察官役の指定弁護士が再尋問する》
指定弁護士「1点、お伺いします。裁判所からの呼び出しですが、なかなか届かなかったということですが」
証人「知っています」
指定弁護士「どのような事情で?」
証人「名古屋に単身赴任しておりまして、そこに届いていました。郵便受けには公共料金のお知らせくらいしか入ってきませんので、月1回くらいしか確認しません。1度召喚状が届きましたが、(郵便局の)留め置き期間が過ぎてしまいました。そこで、再び郵送してもらって確認しました」
指定弁護士「弁護人が先ほど、通知をしたが、なかなか返事がなかったと言っていましたが、同じような理由ではないですか?」
証人「そうです」
指定弁護士「気付いたのはいつですか」
証人「10月上旬です」
指定弁護士「私があなたから聞いたとき、『昨日気付いた』と言っていましたが」
証人「はい」
《元支店長のこの証言に対し“カミソリ”の異名を持つ弘中惇一郎弁護士がふたたび襲いかかる》
弁護人「紙には電話番号も書いてあったでしょう」
証人「はい」
弁護人「そうであれば、連絡くらいはできたんじゃないですか」
証人「はい」
弁護人「連絡しませんでしたね」
証人「はい」
《続いて、裁判官からの質問が行われた。左陪席の男性裁判官は元支店長に陸山会への融資時の金利を確認した》
証人「短期プライムレートから0.5%を引いた1.125%ということです」
裁判官「(平成16年)10月29日に今回の陸山会の口座に関係団体から多数のお金が移動していますが、これは承知していますか」
証人「はい」
裁判官「振り込みの場所や人は分かりますか?」
証人「出金ですか、入金ですか?」
裁判官「いや、出金は他の金融機関もあるでしょう。振り込みです」
証人「分かりません」
裁判官「支店の窓口でやったということでは?」
証人「分かりません」
《右陪席の裁判官が小沢被告と会った場面について確認。これで元支店長への証人尋問が終了した》
《大善文男裁判長が休廷を告げた。再開は午後3時5分からで、いよいよ石川知裕衆院議員が取り調べの様子を「隠し録音」した音声が再生される予定だ》
《小沢被告は休廷が告げられると、リラックスした様子で弁護団と会話を交わし、笑顔を見せた。スーツの胸元を持ってあおいだ。暑かったのだろうか》
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