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株式日記と経済展望
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政治家は官僚以上につぶしがきかない。小選挙区制になり、再就職機会が縮小
するデフレ経済になって、政治家はさらに極度に落選を恐れるようになった。
2011年10月12日 水曜日
◆デフレの本当の怖さはこれだ!自己保身に走る日本の中枢 10月12日 田村耕太郎
http://diamond.jp/articles/-/14363?page=3
40歳超えれば再雇用不可能?
一方、役人の専門性を削ぐように続いているのが、定期異動だ。金融庁の役人も金融庁だけでなく財務相も含めてガラガラと回っていく。ようやく専門性が身につこうかとなったくらいで全く違う部署に異動になる。財務省から環境省へ、経産省から文科省へ。これでは各人の専門性はさらに高まらない。役所でしか使えないジェネラリストの誕生だ。頻繁な異動のマイナス効果はもう一つ。じっくりと責任を持って改革に取り組めない。「どうせ2年か長くても3年。そんな短期に物事は変えられない。ならば妙なリスクを取るより、自分が在職の時だけよければいい、波風を立たせまい」こういう判断になる。
年齢にうるさい日本の雇用慣行もマイナスだ。アメリカでは採用の際に年齢を問うことは禁じられている。あくまでその人物の技能が会社にどれだけ貢献できるかを考慮して採用が決まる。年功序列が幅を利かせる日本の雇用慣行の下、有能な役人といえども、40歳を過ぎると、今の日本では再就職の機会は非常に狭まる。45歳を超えると、天下り以外では、皆無だろう。頭のいい彼らはそれをしっかり認識している。
日本の官僚制度は、日本の大企業以上の、年功序列の世界だ。いかに能力があろうと、いまだに入省年次を1年も抜けない。職種によるが、一般的に、霞が関では40歳過ぎてようやく力を持って仕事ができる。45歳くらいから働き盛りであろう。今の時代、責任もって改革ができる年齢に達してしまえば、官庁たちには、もう転職の機会は皆無になっているのだ。
落選怖がる政治家たち
もう一つの国家の中枢、政治家は官僚以上につぶしがきかない。小泉元総理の時代のように、落選したら地元の建設業等有力企業が顧問で雇ってくれる余裕もない。今回も何人かの議員に会ったが、「このままでは俺も次はわからない。悪いけど家族がいる。次の選挙が最優先だよ」と漏らす。
小選挙区制になり、再就職機会が縮小するデフレ経済になって、政治家はさらに極度に落選を恐れるようになった。昨今の選挙で明らかなように、閣僚を経験し強力な後援会を持つ有力世襲政治家と言えども、簡単に落選してしまうほど今日の選挙で吹く風は半端ない。気まぐれな一般有権者に頼ることは危険なので、必ず投票してくれそうな利権団体を守ることに奔走する。そして「情」に訴えるため、選挙区での冠婚葬祭に明け暮れる。国家のためという気持ちはあるのだろうが、そこを最優先にできない。政治家も殆どが扶養家族を持っている人たちなので、ある意味合理的な判断だ。
大学もTV局も淘汰の時代に入った。大学教授やTV解説者の生き残り競争はその道のプロの間でも激しい。政治家経験だけで、簡単にそんな職につくことはできない。
有力政治家や政府高官なら、コンサルタント業を立ち上げたり、大学教授になったりできるアメリカとは全く違う。経済が破たん寸前と言われても、このレベルの人材の就職機会はまだまだインフレ気味だ。実業を経て政治家になっている者が多いし、政府高官も名門大学で博士号を取っていることもあり、日本とは政治や政府の人材が違うということもあろう。
官僚もそうだ。再就職の機会が見えない現在の日本で、つぶしのきかないドメスティックな作業に明け暮れている。日本の問題の本質を理解しそのための解決策も殆どの官僚が理解している。自ら身を切る行財政改革や大胆な地方分権や規制改革やグローバル化を軸にした改革が必要なことは認識している。しかし、それを言い出せば、自らの立場や仕事に差し障る。落選を極度に恐れる政治家にそんな大胆な提言もできない。しても意味がないことはわかっている。(後略)
(私のコメント)
高級官僚や政治家たちは自分たちは社会的エリートと思い込んでいるのでしょうが、いったん組織を離れてしまえば役に立たない存在であることを知っている。だから最後までその地位に留まろうと必死に努力するし、高級官僚を辞めさせるには天下り先を用意してあげないと辞めてくれない。政治家にしても落選を異常に恐れるようになり、小選挙区制で党の幹部になっても落選するようになった。
本当に有能な人材なら、素浪人になっても周りがほって置かないし、幕末の坂本竜馬のように脱藩して自由になったほうが縦横無尽の活躍が出来る。しかし事なかれ的に世渡りをしてきた官僚や政治家は失業すれば行き場所もなくなり、ハローワークにすら行かなくなるだろう。彼らにはビルの清掃人から再出発するだけの覚悟が無いからだ。
国政が停滞したまま動かなくなってしまったのは、失業を恐れる官僚たちと、落選を恐れる政治家ばかりになってしまったからであり、役人と政治家は三日やったら辞められないと言う事なのだろう。政治家には一人当たり1億円もの費用がかけられており、高級官僚も数千万円もの役得があっては簡単にはやめられない。
だから公務員制度改革も進まないし、国会議員の定数是正もなかなか進まない。自分で自分の給料がお手盛りで決められるのだから、これほど美味しい仕事は他にはないだろう。小選挙区制になって政党の公認が絶対的なものになったから、党に反旗を翻すこともなくなり党の言いなりになり陣笠議員ばかりになってしまった。
官僚にしても同じであり、局長以上になれば、自分の天下り先確保が優先されるから、どうしても天下り先に甘い行政を行なうようになる。天下りを受け入れれば持参金が付いてくるから天下りを受け入れるところは事欠かない。国政のことよりも自分のこと優先であり、だから国政が長い間停滞してしまうのだ。
国会議員は落選するのも仕事のうちの一つなのですが、最近では政党も落選議員をなかなか面倒を見てくれなくなり、再起できる人も少ないようだ。最近の選挙は流れで勝敗が決まるから議員個人の能力ではなかなか当選もおぼつかなくなりました。小泉チルドレンではどれだけ生き残っているのだろうか?83名のチルドレンのうちで生き残っているのはたったの10名だ。小沢ガールズも同じ運命をたどるだろう。
問題なのは国会議員も高級官僚も潰しのきかない人材が多いことであり、国会議員は潰しのきく人材こそなるべきだろう。医師や弁護士などはつぶしが利くから落選しても生活には困らないだろう。会社の経営者も議員の時は役職から離れていても、落選したら元の社長に戻ればいい。それくらいの人材でなければ思い切った仕事は出来ないのであり、国会議員であることが生活の糧になってしまっては有害無益だ。
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