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増税に反対する。
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2011/10/10 07:12 日々雑感
復興財源として「増税」するのは筋が通らない。社会インフラや地域生活基盤そのものの創設を行う事業は「現役世代」で賄わなければならない、という論拠にはならない。そして、現在の経済環境が増税を消化し許容する環境にあるのか、という判断からしても全く同意できない。
かつて、歳入は70兆円を超えていた。それが40兆円程度まで減少しているのは不況による歳入減によるものだ。古来より「入るを図り出を制する」ことが財政運営の基本だ。出を制すべきは最大費目となっている「人件費」なのは明白だ。世間が不況で国民勤労世帯の平均所得が減少している時に、公務員は減額しないできた。やっと5%程度の削減に政府は踏み切ったが、倍近い格差は依然として解消されていない。勤労者年収の統計にはパート・派遣などの非正規労働者は入っていない。彼らの多くは年収200万円以下で暮らしている。この絶望的な経済環境があって、片や東電やNHKなどの「公務員給与に準する」とされている公共団体に類似する企業・団体職員の平均年収は1000万円を超えている。
出を制しない現象は災害復興とされる予算を計上したため来年度概算要求は総額100兆円になった歳出構造に顕著だ。官僚たちの放漫財政感覚は国家未曾有の大災害を目の前にしても依然として醒めないようだ。むしろこれを好機ととらえて「災害復興基金」を設置して東京霞ヶ関で「災害復興」を差配しようとしている。地方主権へ移行すべきとマニフェストに謳っていた民主党政権にしてやっていることは何のことはない、コンクリートよりも頑健な中央政権国家政策だ。財務省主導の新築別荘を官僚たちは手に入れたことになる。
そして社会保険料が増大しているから2兆円程度赤字国債で穴埋めするという。なぜ極端に優遇されている共済年金にメスを入れて減額し、満額支給でも生活保護費にも満たない国民年金を引き上げようとしないのか、理解に苦しむ。
世界では先進国ですらデモの嵐が吹き荒れようとしている。その動機はいずれも「格差社会の是正」だ。格差が生じる原因は様々だろうが、努力が報われる社会は決して悪ないが努力しても全く報われない社会は絶望しかもたらさないだろう。そして一回の試験に合格すれば大して努力しなくても永遠に国民の税や負担金や公共料金をむさぼれる、という社会は間違っているとしか思えない。
来年度予算で年金会計に2兆円程度の国債発行をして補填する、と大マスコミが発表したのは財務省の差金だろう。税収に「国保会計支出金」とか書かれていない。それを分類して対前年比増の金額を「赤字国債で穴埋めする」というのなら財務省の差金でしかない。それならこれまでのすべての費目で対前年比増部分を20年遡って「赤字国債による穴埋め部分」として算出して公表するのがフェアな財政運営のあり方だ。年金会計だけを狙い撃ちして国民に「増税やむなし」の諦観を植え付けようとする姑息なやり方だと断じるしかない。
厚生年金や共済年金を二階建てだとして基礎年金は国民年金だと説明しているのは納得できない。国民年金は全額個人負担金だ。企業負担ももちろんないし税による負担部分も存在しない。厚生年金では個人負担金と同額が企業負担金とされている。共済年金ではさらに個人負担金の二倍が国や地方自治体で負担されている。なぜ国民年金だけが何処からもアシストされていないのだろうか。国民年金者は公務員ではないが、同じく国民としてこの国のために働いている。生活保護支給金額よりも少ない、暮らせない年金を支給することは自営業者や農林業者や個人商店経営者などは「死ぬまで働け」ということなのだろうか。
片や役人天国を放置して、この残酷な現実は説明不可能だ。国の制度がこうなっているから仕方ないのだというのなら、制度を根本的に改めれば良い。そのために政治家は存在し、さまざまな特権が彼らに付与してある。何も料亭で旨いものを食ったりBMWを買うための議員歳費や各種手当ではない。不合理な制度を改正するために立法の府たる住民を国民は選んでいる。その国会議員が官僚の下僕に成り果てては国民は救われない。
あらゆる特権を剥ぎ取って、リセットした状態から議論しなければならない。テレビ放送もそうだ。日本の現状は世界先進国の多くでは禁じられている状態だ。大マスコミがテレビ事業まで牛耳るのは報道の偏向を招きかねないとして明確に法律で禁じられているのが世界の常識的な先進国の在り方だ。
日本では数社の大マスコミがテレビ業界を牛耳っているため、大マスコミにとっては「自由な報道」ができるが、国民には偏向的な報道を朝から晩まで滝のように頭の上から注ぎ込まれている。つまり国民にとって「自由な報道」はないことになる。海外ではこの放送局はA政党を支持しているが、あの放送局はB政党を支持している、と国民は知って報道を「自由」に選択している。つまり報道の自由は国民の側にあるが、日本では報道の自由は大マスコミの側にある。この体制を是正しない限り「陸山会」事件のような明白な馬鹿げた捏造された冤罪が司法当局と大マスコミによって今後も簡単に創作されることになる。「陸山会」事件がマトモな事件でマトモな裁判が行わけていると思っている人たちは既に大マスコミの毒が体に回った人たちだ。
デフレ不況下の増税は不況を招くだけだ。しかも今回の増税は直接税に特化している。不況によりむしろ税収が落ち込むかもしれない危険をはらんでいるし、それ以上に格差社会の底辺により多くの人たちを突き落としかねない。
馬鹿なことは止めるべきだが、財務省はそれすらも織り込み済みで、だから消費税増税しかない、と国民を説得するために増税効果のない増税案を提示しているのかもしれない。そうした官僚の思惑に易々と乗せられている野田政権は国民の政権でないのは明らかで、自民党以上に官僚制内閣だと断じざるを得ない。大マスコミがこの国に対して果たしてきた役割の犯罪的行為により、国民は民主党政権が2009マニフェストから劇的に乖離させられた現実を目の当たりにしてきた。今後も官僚に操られた大マスコミの報道により国民は誘導され続けるつもりだろうか。根本のところでこの国の制度を変えない限り、日本の再生はあり得ない。「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」という箴言はこの国の官僚たちにこそあるといわざるを得ない。
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