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2011年10月 4日 (火)
東電を生かしながらやるしかない枝野氏の大ウソ
枝野幸男経産相が10月2日、地元のさいたま市で開いた国政報告会で、
国の「原子力損害賠償支援機構」が東京電力の賠償金支払いを支援することについて、
「(担保権を持っている)銀行より優先して被害者に賠償金を払わせるには、東電を破綻処理するのではなく、生かしながらやるしかない」
と述べたと報道されている。メディアは、
「枝野氏が国民負担の最小化には機構による支援が必要との考えを強調した」
と伝えている。
この理由として枝野氏は、
「担保権は損害賠償請求の権利よりも優先されるというのが民法の基本ルール」
と説明し、その上で、
「銀行が担保権を行使すれば東電の財産は持って行かれる。ほとんど損害賠償の資金は残らない」
と述べたと伝えられている。
国会でも、自民党議員などが同じ理由で、東電の法的整理に反対する意見を述べている。
これが正しい主張であるのかどうかを検討してみよう。
結論としては「正しくない」が正解である。
ポイントのひとつは、枝野氏の発言内容と、メディアの解説内容が「同一」ではないことだ。枝野氏は国会答弁でも分かるように、自分の発言の一字一句を意識している面が強い。あとから、弁明が成り立つような言い回しをあらかじめ検討している節がある。
言葉の意味を解釈するのでなく、言葉の意味を具体的な発言の言葉通りに厳密に理解しないと大間違いのもとになる。弁護士言葉なのだ。
「直ちに害を与えるものではない」
を
「それほど有害でない」
と解釈すると、大間違いの元である。
「直ちに害を与えるものではない」
は、
「少したてば害が生じる可能性がある」
と文字通りに理解する必要があるのだ。
枝野氏が、
「(担保権を持っている)銀行より優先して被害者に賠償金を払わせるには、東電を破綻処理するのではなく、生かしながらやるしかない」
と述べたことを、メディアは、
「国民負担の最小化には機構による支援が必要との考えを強調した」
と「解説」しているが、枝野氏がこのように発言したのではないだろう。枝野氏の発言内容をメディアが勝手に解釈して、原子力損害賠償支援機構が、東電の損害賠償を支援することが、「国民負担最小化」には必要であるとの説明を付しているわけで、枝野氏が、このように発言したのではないと考えることが重要だ。
のちに、現在のスキームが「国民負担最小化」のスキームでないことが判明したときに、枝野氏に対して、
「あなたは、東電を法的整理せずに支援機構を使うことが国民負担最小化のために必要だと言ったのではないか」
と詰め寄れば、枝野氏は、
「私の発言を正確に確認してください。私は、銀行より先に賠償金を被害者に払わせるには、破たん処理せずに、生かしながらやっていくしかないと言っただけです」
と反論するに違いない。
詭弁を弄するところは菅直人氏とよく似ている。
枝野氏は、東電による支払いの順序について述べただけで、これが、国民負担最小化の方策であるかないかについては、何も語っていないのである。
「銀行への支払いよりも被害者への支払いを先に行わせるためには、」
東電を生かしたままにするしかないとしか言っていないのだ。
・・・・・
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