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小沢排除で何が失われたか 改革より体制に身売りの民主党政権
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2011/9/30 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
疑惑の小沢秘書逮捕から有罪までの2年半の間にこの国は大地震に見舞われ政治は機能せず急激な円高で壊滅的な状況に追い込まれた
--体制支配温存継続の保守層の政治的謀略の中で、この国は次々災厄に襲われ庶民だけがいいようにバカにされている
「災異は天地の戒めなり」――。
天災地異は天地が人に対して与える戒めという中国のことわざである。千年に一度の大震災に見舞われた日本が置かれている状況は、まさに符合する。
国民にとって不幸の始まりは、麻生政権の終盤2009年3月だった。小沢一郎・民主党代表(当時)の秘書だった大久保隆規被告が、西松建設の違法献金事件で逮捕・起訴された。この疑惑の逮捕劇で、政権交代を阻みたい旧体制による小沢排除の幕が上がったのだ。
それから2年半。検察を含めたオール霞が関、米国、大マスコミが一体となって改革派の中核ともいえる小沢の政治的「抹殺」に動いた。陸山会裁判の理不尽な判決は、その延長線上の負の産物である。
この間、日本はあらゆる災厄に襲われた。2010年の夏、国民は観測史上最悪の猛暑に苦しめられ、今年に入ると霧島連山・新燃岳が噴火、そして3・11の東日本大震災と福島原発事故。9月には2回も大型台風が日本を直撃、各地に大きな被害をもたらした。
一方、政治は機能不全状態に陥っていたといっていい。
「麻生政権を最後に自民党腐敗政権にピリオドを打ったものの、鳩山政権は脱米国追従、日米対等を掲げたため、わずか9カ月でアウト。続く菅政権は小沢排除にくみして改革に逆行、最後は延命パフォーマンスで打ち出した脱原発が、旧体制の逆鱗に触れ、命取りとなりました。結局、政権交代から2年たったが、あの熱狂的な政権交代劇で、民主党が国民に掲げた改革マニフェストは雲散霧消してしまったのです」(政治評論家・本澤二郎氏)
◆悪政のツケは全て国民に
小沢排除に血眼になる保守・旧体制の攻撃の前に、民主党政権は翻弄され、わずか2年で政治が自民党時代の対米追随、官僚主導に逆行だ。その中で国民生活はズタズタにされてしまった。
「マトモな経済対策ひとつ打ち出せないから、いつまでたってもデフレ不況から脱出できない。そこへドル基軸体制の崩壊が重なり、猛烈な円高を招いてしまった。欧州危機でユーロ安も急加速している。株価も8700円と政権交代時から2割近く下がった。この半年で震災関連倒産が400件を超しましたが、今後はここに超円高倒産が重なるから最悪。輸出依存の日本経済の構造を変えることができなかったうえ、大胆な内需刺激策を打ち出すこともしなかった政治の責任は重大です」(経済ジャーナリスト)
ツケはすべて国民に降りかかっている。失業率が4・7%(7月)と高止まりし、1月から8月までの自殺者は2万1326人。このペースでいくと14年連続で年間3万人超となってしまう。大震災の避難者数は4カ月後の時点(内閣府・7月22日発表)で6万人近い。
永田町、霞が関を中心に小沢排除の暗闘が繰り広げられる一方で、この国の経済はガタガタになり、社会は乱れまくり、国民の命と財産はないがしろにされてきたのである。「失われた2年半」の犠牲はあまりにも大きい。
◆旧体制に露骨にスリ寄る野田政権
もはや民主党政権に改革を求めるのは、八百屋で魚を求めるのと同じ。野田政権になってからというもの、改革放棄、体制身売りは一段と露骨になってきた。
「事務次官会議を復活させ、官僚依存度を高めたかと思えば、党税調のトップに藤井元財務相を据えるなど、野田首相はまさに財務省の言いなり、パペットですよ。それだけじゃない。自公両党には“3党合意を順守する”とすり寄り、首相就任直後には、経団連の米倉会長の元に出向いてご機嫌伺いです。TPPや原発再稼働にも前向きの姿勢を示している。なんのことはない、あらゆる旧体制勢力に対し、平身低頭なのです」(政治ジャーナリスト)
もちろん、オバマ米国にも頭が上がらない。先の日米首脳会談では、オバマに普天間基地の移設問題で「結果が必要だ」と迫られ、「全力を尽くしていく」と約束させられる始末である。
「政権交代後、財務副大臣、財務大臣として政権の内部をつぶさに見てきた野田首相にしてみれば、体制にあらがうとどうなるかを痛感している。小沢氏が追い詰められ、鳩山、菅両氏は政権を追われた。だから、なりふり構わず、体制にすり寄っているのです」(永田町のベテラン秘書)
野田にとっては、体制支配の温存、継続こそが最大の使命なのだ。
◆有権者への裏切りが続く
こんな政権が続くかと思うと、絶望的になってくる。法大教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「いったい、何のための政権交代だったのか。有権者は国民生活をズタズタにした自公政権にノーを突きつけ、改革を約束した民主党に政権を託したのです。それがわずか2年余りで、変質し、国民が拒絶した自公政治路線に戻ろうとしている。裏切り以外の何ものでもない。国民はやりきれないですよ」
小沢一郎という改革派の巨頭が失墜すれば、野田政権による保守・既得権益体制支配はますます強化されていく。復興増税に加え、消費税も増税シナリオが現実問題となるのは目に見えている。原発も来年夏には再稼働という動きになるだろう。
「普天間問題だって結局は米国に逆らえない。沈没寸前の米国は、これまで以上に対日要求を強めてくる。野田政権はかつての中曽根、小泉政権と同じで、米国の言い分を丸のみし、日本を属国どころか、米国の属領にしてしまいますよ」(本澤二郎氏=前出)
自民党腐敗政治を断ち切ってわずか2年余りで、この国は再び暗黒の日々に逆戻りである。旧体制が利益をむさぼる暗愚政治が続き、毎日汗水たらして働いている庶民が犠牲になる。小沢排除で民主主義は崩壊し、日本は一握りの連中だけが潤う前近代的国家に逆戻りだ。
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