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「大」小沢グループ 「純化路線」見送り
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110925/stt11092523340003-n1.htm
2011.9.25 23:33 産経新聞
小沢一郎民主党元代表の資金管理団体の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反罪に問われた元秘書３人の判決が２６日午後、東京地裁で言い渡される。１０月６日には自らの初公判も控えているなか、小沢氏は衆参に３つある小沢グループの統合計画で「純化路線」を見送り、他グループとの掛け持ちを容認することになった。緩やかな組織にし、中間派も取り込むのが狙いだ。代表選３連敗で小沢氏の求心力は低下するばかり。単にグループを統合しても、外見上膨張するだけの見かけ倒しになりかねない。（山本雄史）
♪果てしない大空と広い大地のその中で…
台風が首都圏を直撃した２１日夜、都内のホテルで開かれた現在服役中の新党大地代表、鈴木宗男元衆院議員の政治資金パーティー。鈴木氏の盟友で歌手の松山千春さんが「大空と大地の中で」を熱唱すると、小沢氏は無罪を主張し続けた鈴木氏と、自らの心境を重ね合わせたのか、目頭をそっと押さえた。
小沢氏は資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、石川知裕衆院議員らと共謀したとして強制起訴され、党員資格停止処分を受けた。代表選で党内融和を掲げた野田佳彦首相だが処分を覆せば世論の反発は必至なだけに、現時点で見直す考えはないとしている。グループ議員も減少傾向にある。現状打破が必要と打ち出したのがグループ統合計画だった。
「これからはグループを１つにして、ゼロから出発した勉強会をやろう！」
小沢氏は自らが擁した海江田万里元経済産業相が党代表選で敗北した８月２９日夕、グループ議員を前にこう呼びかけた。「大」小沢グループは１０月に誕生する予定だ。衆院当選１回生の「北辰会」（約５０人）、衆院２〜４期生の「一新会」（約４０人）、参院小沢系（約２０人）に旧自由党系のベテラン勢も加わり総勢約１２０人の大所帯となる。
当初は他グループとの掛け持ちを認めない結束の強固なグループの結成も検討したが、「既存の小沢グループだけ固めても代表選には永遠に勝てない」（若手）など「純化」路線に反対する意見が続出。他のグループに所属していても、入会を認めることで、「裾野を広げ頭打ちの状況を打破したい」としている。
小沢氏がほとんど参加しなかった活動実態も見直し、小沢氏を会長に据え、会合への小沢氏の出席も求める。「側近を通じてしか小沢さんの考えが聞けず、忖（そん）度（たく）政治がはびこる」（中堅）との不満に配慮した。
小沢氏は最近、自身のグループ議員を処遇した野田首相の人事について「よくやってるじゃないか」と漏らすなど、穏やかな様子を見せている。小沢氏側近はこう力説する。
「小沢さんは当面『融和』だ。来春に自らの裁判で無罪を勝ち取れば来年９月の任期満了に伴う代表選に出馬する可能性は高い」
小沢氏には「政治とカネ」の問題が指摘され続けてきただけに、一連の裁判の行方は小沢氏やグループの活動にも大きな影響を与えることになりそうだ。
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