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小沢一郎の再登板 さて、日本司法組織の生き残り策はどのようなものか?
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2011年09月25日 世相を斬る あいば達也
この見出しには明らかな誤りがある。小沢一郎は日本の政治シーンに充分存在感を持ってドッシリ構えているのだから、現状も「登板」しているわけで、「再登板」と云う言葉は相応しくない。ただ、マスメディア的な土俵に乗ると、このような表現にならざるを得ないだけだ。たかだか糞喰らえの民主党の「党員資格停止」など、現状はどうでも良いことである。今のカオスのような日本の政局においては、俯瞰的認識が最も必要とされる。
まして、世界を取巻く環境は、日本の政局以上にカオスなわけで、ここでジタバタしても、殆どボルトのスタートではないが、フライング一発失格になるのがオチである。いま総理大臣になっている野田君も、フライング一発失格組なのだと認識しておくことが肝要だ。国連におけるあらゆる発言を「国際公約」等と縛りを掛けるマスメディアも散見するが、オバマの大統領就任演説、国連における演説、ノーベル平和賞受賞時の演説も「国際公約」。鳩山・菅の国際会議での嘘っぱち演説も「国際公約」だと言っていた。「国際公約」とは「外交儀礼」と同義だと任ずるべきものである。
つまり、国際社会においては、建前論を語ることであり、シリアの追放寸前のカダフィー大佐やイランのアフマディネジャド大統領のように、外交儀礼を無視した本音発言はタブーと云うことであり、彼らの言い分が嘘っぱちだと云う事ではない。国際的場において「嘘っぱち」イコール「国際公約」だと思っておけば間違いはない。オバマのパレスチナ国連加盟申請に対する「拒否権発動的言質」も一種の嘘である。イスラエルとの距離感を測った結果の言い草であり、本気でパレスチナ排除を押し通して、米国の国益がプラスになる筈もない。ただ、未だイスラエルとの落とし所が決着しないと読むべきであろう。米国のNOで国際世論が反イスラエルとなり、それでも擁護する米国大統領を演じているのだろう。
このように考えていけば、「フライング一発失格組」の野田君が「原発再稼働、絶対安全な原発の体制作り」、「TPPへの参加検討」、「普天間基地移設」等々に外交儀礼的発言をするのも、多少割り引くべきであろう。なにひとつ頼るべき政治背景を持たない政治家とは、敵を作らないことに汲々となるものである。野田君は、寄る辺なき孤独の総理であり、個人的には「気の毒な総理」と云う事だ。だから、何をしても許されるか、と云うとそうも行かない。野田君が唯一抱えているミッションは「何もするな」だと筆者は読んでいる。誰かに与えられたミッションかどうか判らないが、彼が取り組もうとしていることは、三次補正の通過だけのような感じがする。
なぜなら、TPPも普天間移設も消費税導入も、とても彼の力量で民主党内すら纏める事は困難な点は明白だ。総理の座に永くいる為の唯一の方法がナマクラになること程度の理解力はあると筆者は読んでいる。仮に野田君が仙谷や前原の圧力で、TPPや普天間等々でフライングした時に、民主党内がどのようになるか、小沢が嫌でも動かざるを得ない状況を作り出す事が賢明かどうか、その程度は読める政治家だろう。小沢一郎の許容の範囲で動かざるを得ないのが、野田君の立場である。
上述の立場から読む限り、小沢一郎が今動く理由は皆無だ。石川議員らの公判の結論は後二日10月26日で判明する。裁判の予測はあまりすべきではないという観点から、意図的に言及を避けてきたが、「無罪か公民権停止にならない有罪・罰金刑」と云うのが落とし所と推察する。勿論、小沢一郎の有罪など、端から成り立つ筈もない。ただ、日本の司法全体の秩序の維持に懸命な検察と裁判所の考えとしては、検察の顔も立ち、裁判所の権威も保てるのが「無罪か公民権停止にならない有罪・罰金刑」と云う事になる。
検察は既に粛清人事で「過ちを認めている」。裁判所も「検察の容認機関」と云うレッテルを一日も早く剥がしたいわけっだから、一挙両得だ。勿論、有罪と云う語彙に群がる腐ったマスメディアは執拗に書きたてるだろうが、一過性の事象に過ぎないだろう。なにせ、検察も裁判所も「小沢一郎裁判を忘れたい!」と云うのが本音なのは間違いがない。如何に、司法の秩序立てを堅持しながら、退却するかを模索しているわけで、控訴などする筈もない。控訴などした場合は「検察審査会」と云う裏金の宝庫に調査のメスが入る危険まである。森議員に、充分に追い込まれたのだが、これ以上は勘弁して欲しい、と云う姿勢は明らかだ。
それじゃあ正義が廃る、と云う言い分もあるが、武士の情けも日本文化であり、見て見ぬふりをする大人な対処も必要な場合がある。どんな問題でも、ガチンコ勝負がイイとは限らない。何が何でもガチンコだとなると、正義の側にも犠牲が出てくる。政治的決着と云うものは、何処かで完璧に納得出来るものではないことが多い。それでも、それなりに改善されると云う事だ。一層の改善には、それ相当の時間と政治勢力の結集が必要になる。小沢一郎一人に、すべてを任せ切るのは、酷と云うものだろう。
肝心の小沢一郎の裁判だが、結論は無罪だ。しかし、少なくとも、小沢一郎は自分の裁判の一審判決を確認しない限り、基本的に動くつもりはないだろう。野田君がミッション通り何もしなければ、来春までは小沢にとって沈黙は金と云う事だろう。“それ見たことか”と鬼の首を取ったように、フライング気味に蠢くようなお馬鹿な政治家ではない。混沌の世界情勢と日本の苦難を充分に分析する時間と体力を温存する方が、日本の為である。おそらく、来春には世界混沌の俯瞰図は見えてくるだろうし、政党間の思惑も勢揃いするだろう。それからで充分だ。ただ、筆者としては福島原発の現状は、野田君の「国際公約(嘘OK)」にも関わらず悪化しているようで気がかりだ。小沢も気を揉んでいるに違いない。
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