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どじょうは危なくなると泥に潜る 〔田中康夫 にっぽん改国〕
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11/09/22 新党日本 田中康夫 :日刊ゲンダイ
「野田首相は見事に何も述べていない。いきなり『正心誠意』を裏切っているのではないか。こんなに見事に首相の抱負や意志や趣旨が抜け落ちた所信表明演説を聞くのは初めてである。何もメッセージが無いのだから、期待の仕様が無い」。
驚く勿(なか)れ、田原総一朗氏が寄稿した文章です。歴代政権を、発足当初は少なからず擁護するのが常だった彼は、政権発足3週間を経ずして早くも悲憤慷慨しているのです。「どじょうとは、危なくなると直ぐに泥の中に潜るのが本性という事なのか」と。返す刀で、「ただ一つ明快なのは『増税する』こと」と看破。が、その「増税」とて「正心誠意」とは対極の心智(メンタリティ)です。
復興増税の選択肢から消費税増税は除外すると大言する一方で、真正面から批判し難い「復興」だの「貢献」だの、翼賛的単語を用いた羊頭狗肉で御為倒(おためごか)しな「復興貢献特別所得税」なる呼称こそ、国民を愚弄する朝三暮四。“役人的いじましさ”の現れです。
言わずもがな、御為倒しとは「表面は相手の為になるように見せ掛けて、実際は自分の利益を図ること」です。
「信頼性の高い原子力エネルギーの確保は引き続き必要だ」と国連本部で“巧言”すべくニューヨークへ出掛ける直前、「ウォールストリートジャーナル」紙のインタヴューでも“どじょう宰相”は、その二枚舌振りを露呈しています。
「今年の夏は乗り越え、今年の冬も大丈夫」と電力需給の状況を指摘する一方、「来年の夏に向けて再稼働出来るものは再稼働していく」と「脱・脱原発依存」を明言しています。
呵々(かか)。既に6月段階で僕が述べたように、日本は火力と水力のみで十分に賄(まかな)えているのです。
電力事業連合会が編纂した「電気事業便覧」最新版から再録すると、2009年の火力と水力の商業発電設備供給容量は1億8800万Kw。この年、最も電力消費量が高かった8月7日の数値は1億5900Kw。差引2900万Kw。100万Kwの標準的原発に換算すると29基分の余裕です。
「自分の周囲の利益を図ること」ではなく、「国民の利益を図ること」が政治の要諦。にも拘らず、「政官業学報」の既得権益ペンタゴンの「利益」を図らんとする前途多難なNÖDÁ内閣。Oは音引きコロン付。Aは疑念強調アクサンテギュÁ。発音「ノ〜ダ〜➚?」。そのペンタゴンの代弁者と揶揄される事もある田原氏からも“引導”を渡されたNÖDÁ内閣の行方や如何?!
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