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野田首相の古過ぎるルーツ 復興どころか奈落の底へ
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2011/9/21 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
勤勉を美徳に金儲けをした松下幸之助の二宮尊徳的教訓と戦国の遺風を売り物にする細川護煕を師と仰ぐアナクロ
--こんな男に首相をやらせていたらこの国の庶民はトコトン搾り取られ、下克上でノシ上がった民主党議員だけが甘い汁を吸う封建時代のような国になる
筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)は野田首相の所信表明演説を聞いて「アレッ」と思う箇所があったという。
南三陸町で防災無線を流し続け、津波にのまれた女性の話や、原発の収束のために被曝と熱中症の危険にさらされながら戦う人々、家族を亡くしたのに陣頭指揮を執り続ける那智勝浦町の町長の活躍など、演説の冒頭に「美談」がこれでもか、と出てきたところだ。
「もちろん、彼らには敬意を払います。しかし、野田首相がそれを言うと、別の狙いを感じてしまう。爆弾三勇士や広瀬中佐の活躍を褒め称え、だから、オールジャパンで力を合わせて、国民もガマンしましょうと強いた戦前の為政者の発想です。実際、野田首相はそうやって国民を洗脳し、大増税を強行するつもりです。メディアも追随し、洗脳に一役買っている。何も分からず、目隠しをされているような国民は何となく、協力しなければ非国民みたいな感覚になっていく。非常にイヤな感じがします」
◆泥臭い野田の全身からにおう時代錯誤
なぜ、野田が美談を語ると、うさんくさいのか。体全体からにじみ出てくるアナクロニズムのせいだろう。オヤジくさい容姿のことを言っているのではない。松下幸之助をあがめ、相田みつをを引用し、代表選の演説ではいきなり、「父のトランクの上にお茶碗をのせて……」と生い立ちの貧しさに言及したセンス。精神論で景気が回復すれば苦労はしない。時代錯誤も甚だしいのではないか。それが一国の首相で、ニューヨークに乗り込み、国連演説をする。世界はどう見るのか、と思ってしまう。
言うまでもないが、松下幸之助は丁稚奉公からカネを貯めて会社を興し、巨万の富を築いた。二宮尊徳のような努力家だが、それを社員にも説いたのでも有名だ。
「社員には不満、不平を言わせない。自分がそうだったからでしょう。自分の教えを宗教のように、あるいは軍隊のように叩き込もうとした。だから、松下の社員は金太郎飴みたいで、技術に独創性がなく、マネシタ電器などと揶(や)揄(ゆ)された。幸之助は基本的には金儲けの人です。それは消費者運動が起こったとき、烈火のごとく怒ったことでもよく分かる。そうした幸之助をあがめているところに野田首相の限界があると思います」(評論家・佐高信氏)
幸之助イズムが完全に時代遅れになったことは、松下電器自身が企業名から松下を完全に消したことでもよく分かる。そんな幸之助が道楽でつくったのが松下政経塾だ。当時から、「政治ごっこ」とからかわれ、松下の凋(ちょう)落(らく)に合わせて忘れ去られていたところ、野田の首相就任で注目され、国会では塾生のOB議員が野田に幸之助論で噛みついていた。
国民にしてみれば、「勝手にやっていろよ!」と言いたくなる。だから、日本は周回遅れになるのである。
◆亡霊のような元首相・細川との醜悪コンビ
元外交官の天木直人氏も、野田のアナクロぶりに辟(へき)易(えき)しているひとりだ。
「相田みつをの詩を出してきたことで、こりゃダメだと思いましたね。ふつうの人が生き方として相田みつをを引用するのはいいが、権力者が使ってはいけない。相田の詩は我慢の美学を説いたもので、権力者には都合がいい考え方だからです。そう思っていたら、殿様の細川護煕元首相が出てきて、野田首相との関係の深さが報じられた。権力志向が強い野田首相とのコンビは醜悪です。ともに財務省ベッタリの増税路線で、官僚主導の政治家だからです。民主党が総選挙で掲げた『国民生活が第一』の視点とはかけ離れている。それを批判し是正する党内の勢力も協調路線になっているのはおかしなことです」
デフレと震災と原発で木っ端みじんになった日本を今後、どうつくり替えていくのか。それが政治家に突きつけられた課題なのに、なぜ、亡霊のような細川が出てくるのか。遺風が売り物の世捨て人を師と仰ぎ、国を動かすつもりなのか。野田という男のアナクロニズムからはやっぱり、危なっかしいにおいがする。国民もそれに気づくべきだ。
◆このタイミングで大増税すれば焼け野原
実際、野田の大増税路線はムチャクチャだ。財務省の振り付けで最初に増税ありきで、規模が決まっている。野田が「消費税をはずせ」とか「所得税増税は10年」とか指示を出しているのは姑息な演出だ。本当に復興目的であるなら、何にいくらかかるかを最初に明示すべきだ。順序がアベコベなのだが、野田は操り人形だ。アナクロ男、野田にとって、おそらく、財務省=旧大蔵省は絶対的存在なのだろう。これだけで首相の資格なしである。経産省の改革派官僚、古賀茂明氏は本紙の連載でこんなふうに書いていた。
〈(成長戦略なしに大増税だけを強行すれば)日本は焼け野原のようになってしまうのではないか。この間、日本人は不況と大増税、未曽有の失業に耐えなければならない。そうしないと、国の財政が破綻する。だから、耐える。こうした従順さが私は怖い。耐えたところで10年後には本当の破綻がやってくるからだ。国民は文字通り、路頭に迷うことになる。だからこそ、いま、改革が必要なのだが、絶望的な状況だ>
財務省に完全にオルグされている野田は本気で「国民が耐えれば何とかなる」と思い込んでいるフシもある。
そのトンチンカンが恐ろしい。狡猾な財務省に乗せられているのに分かってない。美談を駆使し、忍耐を求めて、それでうまくいくと思っている。さながら戦前の陸軍だ。犯罪的な無能である。前出の小林弥六氏はこう言った。
「このまま野田政権が大増税を断行すれば野田恐慌になると思います。復興のための所得税増税、社会保障と税の一体化のための消費税増税、東電賠償のための電気料金値上げと次から次へと庶民への負担が押し付けられるからです。欧米の景気減速は危機的で円高は加速する。こんなタイミングで増税すれば、ますます消費は冷え込み、企業の収益は細り、倒産が激増するだけです。街には失業者があふれるが、業績がいい企業はとっくに海外移転を済ませている。就職口はどこにもなくて、日本は地獄絵になりますよ」
遅れてきたアナクロ政治家に時計の針をさらに後ろに戻されたら、日本は再び焼け野原だ。
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