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普天間移設と小説テンペスト(徳山勝)
http://www.asyura2.com/11/senkyo119/msg/691.html
投稿者 判官びいき 日時 2011 年 9 月 21 日 19:22:12: wiJQFJOyM8OJo
 

この20日、滞米中の仲井真知事は、地元の同意を得られない普天間移設は、日米両国の友好にとって決してプラスにならないとの趣旨の発言をした。当に正論である。鳩山元首相の言った「最低でも県外。できれば国外」。この旗を、日本のマスコミと外務官僚は見殺し、国民をミスリードした。だが、これは決して間違ってはいない。沖縄県民は、第二の孫寧温の出現を望んでいるだろう。もちろん筆者もだ。

国連総会に出席するため玄葉外相がニューヨークに行き、19日クリントン国務長官と会談し、米軍普天間飛行場移設を着実に実施する方針を確認したそうだ。同じく訪米中の仲井真沖縄県知事は、19日ワシントン市内の大学で講演し、普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部(=辺野古)に移設するとした日米合意について、「大勢の人が反対しているなか、現実に進めるのは無理」と述べた。

玄葉・クリントン会談で確認した方針とは、仲井真知事が「現実に進めるのは無理」と述べたキャンプ・シュワブ沿岸部への移設。この日米両国政府の方針に、沖縄県知事が米国の首都ワシントンで反対しているのだから、冷静なアメリカ人なら、日米合意の実施は無理だと感じるし、当然理解するだろう。次期米国防副長官に指名されたアシュトン・カーター国防次官が、そう感じたか一人かどうかは知らない。

9月15日の琉球新報社説によると、普天間の嘉手納統合や、在沖縄海兵隊のグアム移設計画見直しを求めるレビン上院軍事委員長の質問に対し、アシュトン・カーター国防次官が、普天間飛行場の名護市辺野古移設計画などの再検討を示唆したそうだ。玄葉外相は当然この情報を知っていたはずだ。それにも拘わらず、移設を着実に実施する方針を確認するなど、どこの国の外相かと言いたい。

処で、沖縄県石垣市出身の作家・池上永一氏の著「テンペスト」が、NHKBS時代劇で10回にわたり放映され、その最終回は先週18日日曜であった。原作は、19世紀の琉球王朝を舞台にした一大ロマン。これが史実にどこまで近いのかどうかは、浅学にして承知しない。だが、清と薩摩の二重支配下にあった当時の琉球王朝の苦悩の姿が描かれており、それが今日の沖縄に通じるものだと分かる。

原作は「野性時代」07年1月号〜08年6月号に連載された。96年4月の橋本・モンデール合意によれば、普天間は沖縄県民に返還されるべき時期であった。それにも拘わらず、進展を見ない基地返還の現実。池上氏がそれをどう捉えていたかは知らない。だが、英国船漂着事件での対応と、国交と那覇開港を求める米国ペリー提督との交渉を描いた中に、日本外交に対する作家の痛烈なアイロニーを感じるのだ。

琉球に難破して漂着した英国籍のインディアン・オーク号の船員は、「原住民はいつ我々を襲うかわからない」と言って警戒する。その船員たちをもてなす琉球の人々。その船員を巡って、阿片戦争で敗れた清国は処刑せよと迫り、海外の情報を得たい薩摩藩は奴隷として引き渡せという。この外圧に対し主人公孫寧温(そんねいおん)は主権を主張し、朝貢国同士の漂流民協定に準じて、琉球の海事法に則り処置する。

朝貢国同士の協定となると、清国は反対できないし、鎖国の薩摩藩は口を挟めない。孫寧温は、琉球王朝の海事法に基づいて、難破船に見合う新造船を無償で与え、航海に必要な食料や水、物資についても無償で与えた。この措置に対し、ビクトリア女王は主人公に感謝状とナイトの称号を与えた。史実かどうかは知らないが、主人公の外交能力が、大英帝国に海洋王国琉球の存在を認めさせた事件となる。

圧巻は、米国海軍ペリー提督との交渉である。武力を持たない琉球王府が、大艦隊の武力を全面に押し出して国交を求めてきたペリー提督と対峙する。主人公は、「彼ら(米国)がほしいのは太平洋航路の確保と補給基地」と読み、日本が開港すれば必要がなくなる石炭補給基地を琉球王府の経費で準備すると仮約束して、ペリー提督を日本に追いやってしまう。まさに外交交渉の真骨頂を描いている。

沖縄県人の作者は、沖縄の現実を前にして日本外交に失望しているのだろう。作者は主人公孫寧温の同僚・朝薫(ちょうくん)をして、「王府は米国の主権を侵害するような発想をそもそもしない。なぜなら友好的な態度とは相手国の主権を尊重することだからだ」と言わせる。今の米国は、日本の主権、特に沖縄県人の主権を尊重しているだろうか。作者は琉球王府の知恵と主権を守る気概を見習えと言っているようだ。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=114248
 

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コメント
 
01. 2011年9月21日 21:27:43: iaUmoMClew
琉球新報社説】
米軍の震災支援は売名行為 
どんな理屈を使おうが普天間はいらない、、2011/03/19
http://esashib.web.infoseek.co.jp/tohokuzisin03.htm

現在も原爆後遺症で苦しむ詩人の 橋爪文さんは、「ABCC」(原爆傷害調査委員会と訳されたアメリカ軍施設)について、次のような恐ろしい事実を述べている。
「私は広島の生き残りのひとりです。 〈中略〉 ここで、ひとつ触れたいことは『ABCC』についてです。これは日本でもほとんど知らされていないことですが、戦後広島に進駐してきたアメリカは、すぐに、死の街広島を一望のもとに見下ろす丘の上に『原爆傷害調査委員会』(通称ABCC)を設置して放射能の影響調査に乗り出しました。そして地を這って生きている私たち生存者を連行し、私たちの身体からなけなしの血液を採り、傷やケロイドの写真、成長期の子どもたちの乳房や体毛の発育状態、また、被爆者が死亡するとその臓器の摘出など、さまざまな調査、記録を行ないました。
その際私たちは人間としてではなく、単なる調査研究用の物体として扱われました。
治療は全く受けませんでした。そればかりでなく、アメリカはそれら調査、記録を独占するために、外部からの広島、長崎への入市を禁止し、国際的支援も妨害し、一切の原爆報道を禁止しました。日本政府もそれに協力しました。こうして私たちは内外から隔離された状態の下で、何の援護も受けず放置され、放射能被害の実験対象として調査、監視、記録をされたのでした。

しかもそれは戦争が終わった後で行なわれた事実です。私たちは焼け跡の草をむしり、雨水を飲んで飢えをしのぎ、傷は自然治癒にまかせるほかありませんでした。あれから50年、『ABCC』は現在、日米共同の『放射線影響研究所』となっていますが、私たちはいまも追跡調査をされています。
http://universalhomepage.web.fc2.com/sonmi_village_event.html
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/amerikairakudetairyougyakusatu.htm


02. 2011年9月21日 23:34:40: FKKgD5g6Og
琉球新報も、孫寧温に学ぶべきですね。

>米軍の震災支援は売名行為

たとえ事実であっても、その事実を指摘したとしても、残るのは自己満足と、双方の溝だけです。

恐らく孫寧温ならば・・・

トモダチ作戦として米軍がワッペンまでしつらえて、今回の災害支援にあたる事に感謝の意を伝えるでしょう。
そして、現場にあたった兵士にまで伝わるように、それまでの戦場とは別の、未曾有の災害の「戦場」における日本人の姿を尋ねるでしょう。

トモダチ作戦に参加した米兵は、大災害下での日本人の忍耐や、感謝を忘れない姿勢に、他の国での現地住民との軋轢と比較して、感慨深いものを抱くでしょう。

トモダチ作戦とは、そのような日本人、日本社会と、アメリカ、アメリカ人、アメリカ軍が、心通じ会うものだと、孫寧温は伝えるでしょう。

そして、では未曾有の災害地では無い、平時を過ごす沖縄でもよろしくお願いしますと伝えるでしょう。

常識的な心身を持つならば、真の友達とは、相手と正しくケンカ(意見の対立)をして、そして最後は打ち解けるように、双方譲歩して付き合ってゆく。
つまり、適度なケンカをしつつ、共にあるのがトモダチです。これは万国共通の価値観といってもよいものです。

ひるがえって、沖縄県で米軍はトモダチ足りえているのか?
常識的な心身を持つなら自問するでしょう。

琉球新報の「米軍の震災支援は売名行為」という指摘は、米軍の自問を生まないでしょう。


03. 2011年9月22日 00:20:03: iaUmoMClew

>2

ベトナム・朝鮮・イラク・アフガンetc、
戦争と言い換えられて侵略強盗殺人がアメリカ軍によって今も行われている。
多くの家族が虐殺されている。
アメリカ軍に家族を虐殺された者にとって、アメリカの甘ったれた論理は通用しない。
http://image.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&p=massacre+iraq

http://vn-hochiminh.seesaa.net/category/8881030-1.html
沖縄の軍事基地を認めるということは
イラクやアフガン、朝鮮、ベトナムなどでの米軍による多くの家族虐殺の共犯者、犯罪的な傍観者になるということだ。
自分の家には「犯罪者や犯罪共犯者はいない」と思っていたら大間違いだ。

http://esashib.web.infoseek.co.jp/kenpo05.htm
沖縄の米軍基地は世界中で多くの家族を虐殺している。
自衛隊もその共犯者として同盟している。
家族殺しの血に塗れた歴史が厳然としてある。
沖縄の軍事基地を認めるということは
イラク、ベトナム、朝鮮の「家族虐殺共犯者」として血糊のこびり付いた一生を終えることだ。
http://www.jca.apc.org/~yyoffice/Son%20My/Part2.htm

アメリカの軍事評論家・ロバート・ナイマン氏が断言している。「週金」2011-1-21
「米軍基地の真の目的は、、、、
日本を米国の支配下に留めておいて、中国と手を結ばせないようにすることである。」
http://esashib.web.infoseek.co.jp/tohokuzisin03.htm


04. 2011年9月22日 04:12:41: OSOz8FOXXA
8月末でしたか、アメリカのTVニュースで、1940年代にグアテマラでアメリカが「性病人体実験」をしていたという報道がありました。治療は全くされずに83人が死亡。ドイツと原爆で競っていたアメリカが勝利し第二次大戦を終わらせる目的で使われた原爆とその人体への影響は当然研究対象でしょうから 1.の方の貴重な投稿内容は容易に想像がつきます。また、日本も軍における人体実験はされていた。
戦争の名の下では、何でもあり − これが現実です。
只、事実として広島原爆後何が起こっていたか、アメリカ国民に知らせることが出来ないのは、ガアテマラよりも日本は低レベルの国だということでしょうか。

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