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政権発足1週間あまりで辞任「失言」鉢呂経産相に続く第2、第3の「辞任閣僚候補」の名前
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/19195
2011年09月12日(月) 田崎 史郎「ニュースの深層」:現代ビジネス
国家公安委員長に「公職選挙法違反」報道も
発足したばかりの野田内閣で、経済産業相だった鉢呂吉雄が失言で早くも辞任に追い込まれた。
鉢呂は首相・野田佳彦と福島第1原発視察後、原発周辺地域を「人っ子一人いない、まさに死の町」と表現し、記者の一人に防災服を近づけ「放射能を付けちゃうぞ」と発言したのでは、辞任して当然だ。
鉢呂辞任が政権にどのような影響を与えるか。「大きな痛手」「打撃」「痛撃」などと報じられているが、政権の致命傷になったわけではない。第2、第3の閣僚辞任が出た場合には、政権はピンチに立たされる。
■いまのところ新政権への期待が優るが
小泉内閣以来の10年間で閣僚の辞任は鉢呂で19人目だ。このうち、最短は菅内閣で就任4日目に辞任した金融・郵政改革担当相・亀井静香、次に麻生内閣で就任5日目の国土交通相・中山成彬だ。亀井は郵政改革法案を巡る対立で、中山は日教組批判など問題発言でそれぞれ辞任に追い込まれた。
いずれのケースも「政権に打撃」と報道されたが、実はそれほど大きな影響を与えなかった。むしろ、政権発足から数カ月が経った後、麻生内閣なら就任5カ月目の財務相・中川昭一、菅内閣で就任半年後の法相・柳田稔の辞任の方が政権に与えた影響ははるかに大きかった。中川はもうろうとした記者会見での振る舞い、柳田は「国会軽視」発言が辞任の理由だった。
発足直後の閣僚辞任がそれほど影響を与えないのは新内閣への期待感が強いからだ。何かやってくれそうだ、野田なら民主党政権下で鳩山由紀夫、菅直人に比べ真っ当な、落ち着いた政治をやってくれるのではないか−という期待感の方が閣僚辞任の衝撃をまだ上回っている、と言える。
問題なのは、内閣の陣容を見て「なぜ、この人が…」と民主党内でささやかれている閣僚がいることだ。
最初に上がるのが国家公安委員長・消費者・食品安全、拉致問題担当となった山岡賢次。山岡は元代表・小沢一郎に近い。8日発売の「週刊文春」でさっそく、「山岡国家公安委員長の『黒い履歴』 選挙買収疑惑、マルチ商法、革マル」と書き立てられた。毎日新聞や同誌によると、2009年衆院選で山岡陣営の電話作戦を担当していた運動員2人に、計24万円の報酬を払っていた疑いが浮上し、公職選挙法違反の疑いで栃木県警が捜査に乗りだしているという。
また、法相の平岡秀夫の発言にも注目が集まる。頭脳の明晰さには折り紙が付くが、「『頑固で融通の利かないタイプ』という評価も少なくない」(3日付読売新聞の閣僚横顔)と言われている。
■年功序列、党内融和優先の人事ミス
野田はなぜ、危うげな人たちを閣僚に登用したのか。ある民主党幹部はこの内閣を次のように名付けた。
「年功序列、やっかみ解消、党内融和内閣」
閣僚名簿を見ると、衆院議員での入閣は再任された原発担当相・細野豪志(環境相を兼務)と参院議員の経験もある当選4回の厚生労働相・小宮山洋子を除くと当選5回以上だ。鉢呂の入閣により、当選7回での未入閣は小平忠正(北海道10区)、古賀一成(比例代表九州)の2人を残すだけとなった。
09年9月に民主党政権が誕生して以来、鳩山内閣、菅内閣で次々と閣僚が生まれ、閣僚になれない議員のやっかみはかなり募っている。その上、小沢グループとの党内融和を図ろうとすれば、このような人事とならざるを得ない。
ただし、鉢呂を重要閣僚の経済産業相に据える必要がはたしてあったのか。原子力行政、エネルギー政策の根本的見直し、世界経済危機への対応といったこの政権の重要政策を担当する閣僚に鉢呂を据えたのは、野田のミスと言わざるを得ない。鉢呂の得意分野である農水相ならば務まったかもしれないからだ。
今回の鉢呂辞任は政権の根幹を揺るがす事態ではないだろう。しかし、より注意深く政権を運営し、かつ野田が積極的に情報発信するようにしなければ、3カ月もすると、国民から見放されるということになりかねない。
(敬称略)
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