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衆院外務委員長に田中眞紀子氏が内定したのを受けて、6日の毎日新聞は、2面政治総合面の第2記事・3段抜き見出しで「衆院外務委員長に眞紀子氏」と報じている。しかも、「『驚愕』と外務省警戒」のサブタイトルつきである。以下、その記事からの一部引用である。
田中氏は外相当時、外国要人との会談を直前にキャンセルしたり、外務省を「伏魔殿」と呼んで外務官僚と激しく対立したりしたため、小泉純一郎首相(当時)が国会の混乱収拾を理由に更迭した経緯がある。田中氏はその後も外務省批判を繰り返しており、同省は「驚愕(きょうがく)の人事」(幹部)と警戒を強めている。(以上引用終り)
外務委員会は国会の常任委員会の一つで、外交政策や外交方針を論議する。外務委員会に限らず、日本の国会では各委員会での審議と議決を経て、成案が本会議に上程され議決される。つまり、国会審議とは、実質的に委員会審議なのである。大臣が行政府を代表するのに対し、委員長は立法府を代表する。そして委員長には、国会を代表するに相応しい権限が付与されている。だから、外務官僚が「驚愕の人事」と言って“びびる”のは当然だ。
委員長は委員会の議事進行を行うだけではない。委員会の他に理事会、理事懇談会を主宰する。そこで与野党間の利害調整が図られ、その決定に政府は拘束される。立法府が国権の最高機関であるから当然のこと。外務委員会では、与野党議員が対立するような利権は少ない。だが外務官僚は、かって外務省を「伏魔殿」と言った田中氏によって、知られざる特権などの秘密が明らかにされることを怖れているだろう。
それだけではない。外相時代に田中氏が、米国務副長官アーミテージとの会談をキャンセルしたのは、彼が米国の産軍複合体を代弁して、日本に4兆円強のミサイル防衛網を押売りしようとしたことを察知し、「日本は中国と敵対する必要はない」と考えたからにほかならない。この考えは今も変わっていない。だからアメリカの出先機関と言われる外務省の役人には、田中氏の外務委員長就任は脅威であり驚異なのだ。
小泉首相(当時)が「外務官僚と対立し国会が混乱した」ことを理由にして、田中氏を更迭した。その時、田中氏は「小泉が、頑張れといいながら私のスカートを踏んづけていた」と述べたことより、これは外務省人事に手を突っ込み、外交官の私的特権を剥ごうとした田中氏に、外務官僚が反抗したのだと言われた。それは表向きの話に過ぎない。小泉氏はアメリカが怒ることを怖れ、田中氏を更迭したのだ。
田中氏はアメリカ留学の経験から、アメリカに対して十分な敬意を抱くと同時に、アメリカを恐れていない。アメリカ人と交渉や議論をした経験から、筋を通して自己主張することの重要さを知っている。また、それだけの胆力も持っている。これに対して、ブッシュ前大統領の前でプレスリーを歌う首相には、アメリカとの対等外交などの考えなど全くなく、ただひたすらアメリカのご機嫌を伺っただけだったのだ。
田中氏が更迭された02年当時、日本のネット社会は未熟だった。だからマスコミは「外国要人との会談を直前にキャンセルした」とか、「外務官僚と激しく対立し、国会を混乱させた」とか、田中氏を貶めた報道をして国民を騙した。だが、今は違う。外務官僚が「驚愕の人事」と言うと、何故かを考え、ネットで調べる。そして、改めて隷米外交の小泉首相によって、田中氏が更迭されたことを知るようになった。
そして、対米対等外交を謳う政治家は、田中氏に限らず、最近では鳩山氏や小沢氏のように政権の中枢より、マスコミと見えざる手によって排除されたことを知った。その小沢氏は「日本の多くの政治家や外務官僚は、自らの頭で考えないで、アメリカに従っていればいいと思っている」と述べたことがあった。そのような隷米外務官僚にとって、対米対等を言う田中外務委員長は、確かに煙たい存在なのだろう。
だからと言って、国民の税金で食っている外務官僚が、国民の代表である国会議員を警戒するなどと、記者を前にして話すことは許されない。警戒されるということは、逆に言うと国民は、田中真紀子氏に期待できるということになるのだろう。処で、田中氏は現在3ヶ月間の党員資格処分中のはずだが、就任が9月13日以降になるからこういう人事が決まったのだろうか?(笑)
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=113649
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