http://www.asyura2.com/11/senkyo119/msg/218.html
Tweet |
選挙民はこれで満足なのか 野田民主党政権と旧自民政権はどこが違う
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-3749.html
2011/9/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
これだけの大疑問を抱えて内閣支持率がなぜ上昇する?
-2年前 政権交代に託した国民生活第一の政治が鳩山・菅の失敗のあと野田新政権の発足で役人主導の昔の自民党的政治に戻ること
野田新政権に対する世論調査が出揃ったが、6割前後の支持率が集まっているのにはぶったまげた。
地味で泥臭い野田に……と驚いているわけではない。あの組閣でこの数字か。ここが信じられないのである。
民主党政権の目玉は言うまでもなく政治主導だ。ところが、野田新内閣の顔ぶれを見れば、どいつもコイツも素人ばかりだ。つまり、官僚は小躍りしている。どうにでもコントロールが利くからだ。経験ゼロの大臣が役人に「よろしく頼むよ」と頭を下げ、官僚の振り付け通りに動かされていく。
野田新内閣とは政府主導完全放棄内閣であり、官僚主導完全復活政権なのである。
「安住財務相は就任記者会見でずっと用意されたペーパーを読みっぱなしでした。思えば、民主党政権がスタートした2年前、鳩山政権の閣僚記者会見ではみんながペーパーなしで臨み、国民は大いに期待したものです。
それが今や、最重要閣僚である財務相ですら、ペーパー棒読み大臣になってしまった。他の閣僚は言わずもがなで、野田内閣とは100%官僚主導政権なのです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
NHK社会部記者だった安住は安保問題くらいにしか興味がなく、「閣僚になるんなら防衛相」とかホザいていた。財政、経済はもちろんチンプンカンプンで、すべて財務官僚が振り付ける。財務省は首相と財務相と2人の操り人形を手にしたことになるわけだが、実は驚くのはまだ早い。
◆安住財務相はまだいい方という驚愕
「安住さんはいい方ですよ」と、TV局幹部がこう言うのだ。
「先週末、各閣僚に土日の生番組の出演交渉をしたんです。出演をOKした安住さんらはまだ、自分の言葉でしゃべれる人です。重要閣僚で出てこなかったのは玄葉外相。外交なんてチンプンカンプンで何も分からないからでしょう」
恐ろしいことだ。さながら、自民党末期の滞貨一掃内閣ではないか。こうなったのは、野田が人事に当たって、能力ではなく、「論功行賞」と派閥均衡による「挙党一致の演出」にこだわったからだ。こんな人事をやれば、無能大臣が跋扈(ばっこ)し、官僚が喜ぶだけになる。それでも国が回った時代はいい。しかし、それではもう持たないから民主党政権が誕生したのではなかったのか。比例配分のような前年踏襲主義の予算編成を改め、限られた予算を有効に使い、国民の将来不安を払拭する。そのためにはリスクを負わない無責任官僚には頼れない。だから、政治主導を掲げる民主党政権に国民の期待が集まったのに、野田はたった2年でそれを根底からひっくり返そうとしている。信じられない裏切りなのだ。
◆露骨に自民党回帰するドジョウ首相の裏切り
野田の有権者に対する背信は他にも山のようにある。マニフェストで掲げた「内閣への政策決定の一元化」もかなぐり捨てた。政策調査会を復権させ、政府提出法案はそこでの事前了承を原則とするという。この事前審査制度こそ、「政官財癒着の温床で、自民党政治の腐敗の象徴」(学習院大教授・河合秀和氏=政治学)なのである。
政調のメンバーが企業や業界団体の意向に沿う活動をしても、大臣と違って職務権限はない。多額の献金を受け取ってもストレートに収賄に問われることはない。そのため、自民党の政調や総務会には企業や団体が入り込み、族議員の跋扈を許したものだ。
さらに、官僚が族議員の間をかけずり回り、上手にコントロール。いつの間にか族議員を籠絡し、官僚主導を完成させた。こうして族議員と役人、企業・団体が結託し、不透明な利益誘導と予算の膨張を招いたのに、野田はそれを復活させるというのである。
「『内閣への政策決定の一元化』こそ、政治主導を掲げた民主党政権の基本方針でした。それをアッサリと捨て去り、行き詰まっていた自民党側の政治システムに逆戻りするなんて、政治主導の完全放棄です。しかも、政調会長代行には仙谷由人元官房長官を充てた。民主党政権でイの一番に役人の協力を仰いだ政治家にこのポストを託すなんてガッカリします」(法大教授・五十嵐仁氏=政治学)
野田は財界にもシレッとスリ寄り始めている。その舞台装置となるのが、小泉政権時代に幅を利かせた「経済財政諮問会議」の復活だ。名称こそ、「国家戦略会議」に改める方針だが、野田は組閣を済ませる前から経済3団体を表敬訪問。経団連の米倉会長には「官邸主導の経済会議を創設したい」と、新会議への参加協力を要請した。
官邸主導といえば聞こえはいいが、こうした会議は事務方の役人が仕切る。財界と役人がタッグを組む。何のことはない、自民党政治の完全復活なのである。
◆「オバマのポチ」の本性バクロ
「野田首相も官僚や財界の手を借りて、社会保障と税の一体改革に伴う消費税率の引き上げなど、国民に不人気の政策を国会の頭越しにトップダウンで推し進める算段でしょう。『国民生活が第一』の理念からかけ離れた『国民無視』の政治がまかり通ることになりそうです」(五十嵐仁氏=前出)
加えて、対米追従路線なのだ。「オバマのポチ」みたいな野田は首相就任早々、オバマとの電話協議で「普天間移転問題を最優先で解決しろ」とネジ込まれた。米国は完全に野田の本性を見透かし、高飛車に出ている。
裏切り者の野田はほかにも子ども手当廃止、児童手当復活の3党合意を堅持し、高校無償化廃止や農家戸別補償の廃止も視野に入れている。そうやって福祉を切り捨て、復興財源や社会保障と税の一体改革に名を借りた大増税路線を突き進むつもりだ。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)が言う。
「野田首相は理念ではなく、いかにして政権を維持するかにしか興味がない。だから、かつての自民党の“ごひいき筋”に顔を売ることばかりを考えている。『市民派』の皮をかぶった権力亡者が菅前首相なら、『庶民派』の皮をかぶって、私利私欲に走っているのが野田首相です。前任者以上のペテンに国民は早く気づくべきです」
ドジョウ面して「いい人」ぶって、自民党以上の悪政を強行しようとしているのだから、本当に気をつけた方がいい。
◆国民の高支持率は狂人に凶器も同然だ!
有権者はなぜ、こんな裏切り、亡国政権を支持するのか。
おそらく、想像以上の支持率に野田はニンマリだろうし、財務官僚は呵々大笑だろう。これだけの支持率があれば、大手を振って増税ができるからだ。野田は就任前から増税の必要性を宣言し、大連立をにおわせ、本質的に保守である正体を暴露してきた。大増税、大連立に踏み切り、財務省とタッグを組んで、米国に追従しても国民には裏切りに映らない。そこが狙い目なのである。そんな政権に高支持率を与えれば、それこそ、やりたい放題が始まってしまう。失われた20年の悪夢が繰り返され、日本はあっという間に行き詰まる。それに気づいていないのだから、心底、オメデタイ国民だ。
「民主党はもともと自民党から分かれた人が中心につくった政党で、本質的なDNAは自民党です。野田政権になってその本性があからさまになり、本来の体質が露見した。私はそうみています」とは立正大教授の金子勝氏(憲法・政治学)。国民が「ふざけるな!」の声を上げないと、とんでもない時間の浪費が繰り返されることになる。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK119掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。