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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110904-00000001-gendaibiz-pol
財務官僚は数字遊びが好きだ。毎年の予算の語呂合わせは有名だが、例えば野田佳彦財務相の公用車のナンバーは「316」(ざいむ---実はさいむ=債務と読むという説もあるが)。電話番号も、衆議院の代表が3581-5111、参議院が3581-3111で、財務省は3581-4111。両院の間で両方を仕切っている、と半ば本気で言ったりもする。プライドの高さを物語っている。
野田財務相は、鳩山政権発足時に予算数字を操る財務省の副大臣に就任した。この時から財務省の洗脳が始まった。正確に言えば、財務省は多かれ少なかれ、有力政治家たちに野党時代から接触している。政治家が勉強会と称して集まる場に、しばしば財務省の役人も招かれるのだ。そうした席には大概マスコミもいて、情報をもらう代わりに議員と役所のポチになっているのだが、ともあれ、そうした場を通じて野田氏の情報を財務省は豊富に入手していただろう。
財務副大臣に就任すると財務省から秘書官がつく。副大臣秘書官はシニアの課長補佐クラスで年齢は30代後半、最も脂の乗り切ったエリート官僚だ。霞が関では、実際の法案作成などの実務作業は課長補佐が行う。課長や局長は業界や政治家への根回しなどをしており、その内容は課長補佐が一番よく知っている。
野田氏は、あてがわれた秘書官の実務能力が高いことに驚くとともに、その秘書官を通じて、財務省組織の力の源泉である情報収集力にも驚いただろう。財務省には、官邸の首相秘書官、官房長官秘書官、官房副長官補など要所に配置された財務省キャリアからの情報が瞬時に入る。
しかも、財務省の幹部なら、懇意な有力政治家が一人や二人は必ずいる。そうした幹部たちは御用聞きと称して特段の用件がなくても政治家と接触し、しばしば重要な情報を仕入れてくる。そうした情報もまた、秘書官にフィードバックされる。野田氏の場合、財務副大臣から財務大臣になったので、情報密度の濃さも格段にグレードアップしたはずだ。その中で、野田氏も財務省色に完全に染まっていった。
大臣、副大臣の下に集まる情報には、財務省の下部機関である国税庁や国税局からの脱税情報もある。実は、東京国税局で脱税を摘発する査察部の部長は歴代財務省キャリアのポストだ。それも秘書官経験をしたエリートが圧倒的に多い。いわば財務省内の秘書官人脈の一つなのだ。
野田氏は財務副大臣、財務大臣として鳩山由紀夫氏の献金問題を間近で見ている。実母から5年間で9億円にものぼる贈与を受けながら申告しなかった事案だが、これは鳩山氏が総理でなかったら脱税事件で立件されていただろう。その判断は一義的には国税庁が行うが、相当な政治判断があったはずであり、邪推かもしれないが野田氏は鳩山氏に政治的な「貸し」を作った可能性もある。
この「税パワー」は政治家にとって脅威だ。もし税金問題で摘発されれば一発で政治生命が絶たれる。もちろん民間人にとっても税は怖い。著名人がテレビで財務省批判をすると、周辺に税務調査が来るというのは大げさな話ではない。こうして財務省を持ち上げるコメンテーターがテレビで跋扈するようになる。
野田氏は「ポスト菅」の最有力候補とされるが、仮に誰が首相になっても、この財務省特権を改めるような仕組みに直さない限り、財務省の掌の上で踊るしかないだろう。
週刊現代2011年9月3日号より
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