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ニュースの匠:何一つ変わってない=鳥越俊太郎
http://mainichi.jp/select/wadai/torigoesyuntarou/news/20110903ddm012070024000c.html
毎日新聞 2011年9月3日 東京朝刊
菅政権とは何だったのか、考えてみたいと思います。それが今回の野田新政権のあり方を考えるうえで大事だと思うからです。
菅政権の最大の問題点は「政治空白をつくり、震災復興を遅らせた」ことにあると、メディアは批判を続けました。確かに復興のためのいくつかの法成立まで時間がかかりすぎました。震災復興と原発復旧に政府が素早く手を打ったとは言い難いでしょう。
しかも、メディアの論調はその原因は首相の資質にあると断じ、「一日も早い退陣が必要だ」としました。つまり、菅直人に問題があるのだから看板を掛け替えれば状況は変わり、少しは良くなるだろう、と。その論理の先に野田政権の誕生があったことは確かでしょう。
しかし、果たしてそうでしょうか。
私は菅政権の抱えていた問題の本質は首相の資質などではなく、政権が置かれた二つの条件−−国会のねじれ現象と900兆円を超える借金にあったのだと思います。衆・参議院のねじれ現象は自民党政権の末期にもありました。安倍政権が参院選で惨敗、次の福田康夫首相は「かわいそうなくらい苦労している」と悲鳴を上げました。
それで政権交代が起きました。しかし、鳩山政権の不慣れ運転にいらだった有権者・国民は1年後の参院選で民主党を参院少数派に落とします。その結果、野党が反対の法案は簡単に成立しなくなり、政治空白が出現しました。それは首相の資質ではなく、国民の“気まぐれ”な選択に原因があるのではないでしょうか。
もう一つ、菅政権は民主党らしい政策を実行できませんでした。マニフェストも中途半端なままです。
これはひとえに、長い自民党政権下で積み上がった借金のせいです。何か目新しいことをやろうにもおカネがないのです。政策実現には財政的裏付けが必要なんですが……。野田政権下でも事情は何ひとつ変わっていません。
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