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2011年8月28日 (日)
倉重・星・橋本三○鹿トリオ&野田氏増税論の誤り
民主党代表選まで1日となった。昨日27日には日本記者クラブが主催する共同記者会見が開催された。
第2部では新聞記者の代表が質問者になって会見が行われたが、質問者の顔ぶれは昨年9月の代表選とまったく変わらず、日本のマスメディアがマスゴミと呼ばれるにふさわしい突出した低俗さと知的レベルの低さを兼ね備えていることを主権者国民にアピールする場にもなった。
偏向度指数赤丸急上昇朝日新聞の星浩が海江田万里経産相に小沢一郎氏のイメージを悪く見せかける低俗な質問をとめどなく浴びせかける姿勢に対して、海江田氏は毅然として、中立公正で行われるべき共同記者会見にふさわしくない姿勢だと注意を喚起した。それほどまでに、星の行動は卑劣で不当なものだった。
毎日新聞の倉重篤郎の言動に至っては、もはや救いようがなかった。昨年9月の民主党代表選で、小沢一郎元代表に対して、「政治とカネの問題にいかざるを得ない、ご覚悟下さい」と、身分もわきまえない傍若無人な振る舞いを示した人物が、前原氏の政治資金規正法違反事件に関しては、「たかが5万円」であるとか、「形式犯で」などの表現を使い、猫なで声で前原氏を擁護する言動を示した。
代表選の共同記者会見であることを踏まえれば、個人的にどのような判断を持っていようと、メディアを代表して質問する限り、「中立公正」の姿勢が求められることは当然である。それにもかかわらず、星浩も倉重篤郎も、小沢一郎氏と近い候補者には攻撃的に対応し、反小沢一郎氏系の候補者に対しては猫なで声で接していたことが明白であった。このような人物しか記者会見に送り込めないほど、日本の新聞社の人材は払底している。
読売新聞の橋本五郎も、民主党が総選挙で国民の審判を仰がずに首相を交代することに対して不満を叫んでいたが、読売新聞は自民党が総選挙で国民に信を問わずに政権をたらい回ししていた時に、そのことを批判して絶叫したのか。橋本五郎は民主党がかつて自民党を批判しながら、政権与党になると自らが批判していたことを実行するのはおかしいと発言したが、その批判はそっくりそのまま読売新聞にはね返る。
倉重は「たかが5万円」とか「形式犯」などの言葉で前原氏を懸命に擁護していたが、まさに浅はかさの馬脚を現したものと言えよう。小沢一郎氏の資金管理団体は、他の10名以上の国会議員の資金管理団体とまったく同じように、新政治問題研究会と未来産業研究会からの献金をそのまま事実に即して報告書に記載した。これを虚偽記載だと検察から因縁を付けられたのだ。
結局、これは検察の大失態であったことが判明したが、毎日新聞はこの重大事実すら報道したか。
小沢氏の資金管理団体は、2004年10月から2005年1月にかけて事務処理が行われた世田谷の不動産取得について、2005年1月の登記であったから2005年1月の取得として報告した。その際、一時的な資金繰りについては、収支報告書の一般的な記載の慣例に従って、記載を省略した。この二つの点について、検察が因縁をつけている。これが、小沢氏が巻き込まれている、創作された「政治とカネ」の問題だ。
前原氏の事案は、金額の大小に関係なく、客観的に犯罪行為であることが明白になっているものである。「故意」かどうかという助け舟が出されているが、これが小沢氏であったら、マスゴミは「真っ黒」だとして、天地を揺るがすばかりに攻撃するだろう。しかも、前原氏の場合、新たに別の外国人からの献金および外国人が代表を務める企業からの献金が発覚し、巨大犯罪に発展しつつある。さらに、その筋と関係が深いと思われる企業からの献金問題がくすぶっており、この点での深刻さは島田紳助氏を上回っていると思われる。
倉重は小沢元代表の問題について、「たかが取得時期の解釈の違い」であるとか、「一時的な資金繰りを記載しなかっただけのことについての形式的な法律解釈」などと表現して、小沢氏のような実力政治家が形式的な問題で政治活動を妨げられるのはおかしいと主張したとか、検察の姿勢がおかしいなどと批判したことが一度でもあったのか。
橋本が口にしたダブルスタンダード、日本語で言えば「二枚舌」は倉重にこそ、ぴったりと当てはまる言葉である。
このような卑劣で低俗な者が質問者であるのだから、実のある記者会見になどなりようがない。
マスゴミは小沢一郎氏のイメージをことさらに悪く印象付けて、この小沢氏の支援を得る候補者は悪のレッテルを貼ろうと懸命だった。
しかし、海江田氏は、小沢氏も小沢氏グループの議員も主権者国民の負託を受けている存在であること、国難に際して民主党が結束して対応しなければならないときに、実力者である小沢一郎氏の力がどうしても必要だと説明した。正論である。卑劣で低俗な星も倉重も橋本も、まったく反論できなかった。
NHKのカメラワークもいつも通り偏向していた。星浩が海江田氏に小沢一郎氏が海江田氏支持を決める過程で、当初は海江田氏以外の人物を支援しようとしていたのではないかとの、どうでもよい五流週刊誌レベルの質問をすると、カメラは海江田氏を一気にズームアップした。海江田氏が動揺しているように見せるための手法である。
ところが、記者が前原氏と野田氏に、この二人が偽メール事件で民主党元国会議員の永田寿康氏を死に追いやったことを質問しても、カメラは引いたまま、遠くから映し出すだけであった。中立公正なカメラワークを取るなら、ここは間違いなくズームアップする場面である。
ことほどさように、マスゴミの偏向は反吐の出るレベルにまで突出するものになっている。マスゴミの世論調査などは、具体的な調査方法も明らかにできないほど歪んだものである。その点、ネット上の機械集計には不正が入り込む余地がない。ネット上の世論調査では小沢一郎氏支持が突出しており、前原氏などは泡沫候補の一人にすぎない。今回の代表選では海江田氏が完全に抜きん出ている。マスゴミがねつ造している世論調査だけが前原氏支持が多いとの結果を示しているのだ。
マスゴミは、ネット上の調査で小沢一郎氏支持が圧倒的に多いという、厳然たる事実を公正に報道したことがあるか。民主党代表選に立候補した候補者に身分もわきまえずに批判をする前に、マスゴミの堕落、低劣化を自己批判するのが先だろう。
社会保障と税の一体改革について、野田佳彦氏が消費税増税を含む法案を2012年の通常国会に提出しなければならないと絶叫していたが、このような人物が財務大臣である現実を考えると背筋が凍りつく。
所得税法附則104条には、
「平成23年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとする」と記載されているだけであって、2012年の通常国会に法案を提出するなどとは書かれていない。この条文が仮に生きているとしても、2012年度中に必要な税制上の措置を講ずればよいのであって、2012年の通常国会に法案を提出しなければならないなどとはまったく書かれていない。
実は、附則104条はすでに完全に意味を失った意味のない条文である。早急に削除または改正が必要だ。附則104条は、2012年度までに消費税増税を実現するための法規定だった。しかし、その後の経緯により、すでに2012年度の消費税増税の方針は消えているのである。
民主党の財政再建原理主義者と自民党とが談合して決めた2010年代半ばまでに消費税率を10%に引き上げるという方針も、党として方針を示しただけで閣議決定はできなかったものである。法的拘束力を持たない。
もともと所得税法附則104条は麻生政権下で定めたものであり、麻生政権は2009年8月総選挙に際して、総選挙後、自民党が政権を引き続き担う場合には、2012年度までに消費税増税を行うことを政権公約に掲げて総選挙を戦ったのだ。
これに対して、鳩山前代表は2013年の衆議院任期満了までは消費税増税を封印する、それまでは政府支出の無駄排除に全身全霊を注ぐことを政権公約に掲げたのだ。
主権者国民は鳩山前首相の掲げた政権公約を支持した。この総選挙が終わった段階で、所得税法附則104条は実質的に効力を失っている。にもかかわらず、2010年7月参院選で菅直人氏は、もう一度この増税案を提示した。財務省が裏から操って公約に掲げさせたことは明白だ。所得税法附則104条の効力復活を目論んだのである。
しかし、主権者国民は再び、この提案を退けた。この瞬間に2012年度消費税増税構想は消滅したのである。だから、速やかにこの法律を改正し、主権者国民の意思を法律に反映させなければならないのだ。
「日本は法治国家であるから、この条文がある限り、この法律を守らねばならない」などと絶叫する野田佳彦氏は法律と民主主義の知識、見識をまるで持ち合わせていないのだ。野田氏は代表選に立候補する前に、民主主義における意思決定手続きを一から学んだほうが良い。松下政経塾では、このような初歩の初歩も教えないのだろう。
震災復興政策の財源は債券を発行して調達する。支出先はインフラの整備だから、海江田氏や鹿野氏が主張するように、この債券を建設国債として発行すればよいのだ。60年間効用を発揮する資産は、60年かけて償還するのが最も正しい政策だ。当面は外貨準備の米国国債をこの建設国債に振り替えても良いだろう。
復興構想会議が償還財源を復興税で短期間に調達するとの主張を示したが、これは財務省の主張でしかない。財務省が直接主張すると簡単に退けられてしまうので、復興構想会議というダミーを置いたに過ぎない。メンバーは大半が御用学者と御用言論人である。
それでも、宮城を入れて岩手を入れないわけにはいかないから、岩手県知事の達増拓也氏はメンバーに組み込まれた。見識、学識、良識に極めて優れている達増拓也岩手県知事は復興構想会議でも正論を主張し、一人異彩を放ったが、財務省が仕切る結論は達増氏の優れた意見を完全に無視したものになった。
主権者国民による日本政治支配実現を目指しているのが、民主党内の小沢一郎氏グループ、鳩山由紀夫氏グループ、そして旧社会党グループの一部である。この正統民主党の支持勢力を拡大し、この代表戦を必ず勝ち抜かねばならない。
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