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8月26日(ブルームバーグ):菅直人首相が退陣の条件とした公債発行特例法と再生エネルギー特別措置法が26日午前の参院本会議で可決、成立した。これを受け首相は午後、民主党の両院議員総会で正式に退陣表明した。民主党の次期代表、首相を決める選挙戦がスタートする。代表候補のうち、前原誠司前外相が世論調査で人気が高いのに対し、党内最大勢力を誇る小沢一郎元代表が周辺に海江田万里経済産業相の出馬支持を表明したとNHKが伝えるなど選挙情勢は混沌としている。
菅首相は両院議員総会で、26日をもって「代表を辞任させてもらいたい。新たな代表が選任された後、速やかに首相を辞職し、内閣総辞職の段取りを取る」と述べた。
首相は「やるべきことはやったと感じている」と語り、震災復興などへの成果を強調した。その上で、民主党の再構築のために「新たな代表、首相を選ぶ中、党が国民から信頼され、自由闊達(かったつ)な党として若い人、ベテランも自由に議論し、方向を出したら、みんなで進めていく」よう協力を求めた。
夕方の退陣会見では後任の首相像について問われ、物事を先送りせず難しい課題も先送りせず、国民に理解を得ながら進める人が日本のリーダーとしてふさわしい、と述べた。
一方、前原氏は26日午後、支持議員の決起集会で「今の日本には時間が足りないのではないか、東日本大震災から5か月余りたった今なお多くの方が苦しみながら自らの生活、地域の復興のために頑張っておられる。そのために今立ち上がるべきではないかという思いを強くし決意した」と語った。
野田佳彦財務相、鹿野道彦農水相も同日、相次いで記者会見し正式に出馬表明した。
26日夕に党本部で開かれた代表選の事前説明会には、前原、海江田、野田、鹿野の各氏の陣営に加え、馬淵澄夫前国土交通相、小沢鋭仁元環境相の関係者が出席した。候補者は告示日の27日に日本記者クラブでの共同記者会見に臨み、28日は党中央代表選挙管理委員会主催の討論会に参加する。
代表選は29日に開かれる両院議員総会で国会議員の投票で行われる。民主党所属の衆参両院議員は407人だが、このうち党員資格停止処分を受けている小沢一郎元代表ら9人は投票権がないため、有権者数は398人。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 広川高史 Takashi Hirokawa thirokawa@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:東京 大久保義人 Yoshito Okubo yokubo1@bloomberg.net香港 Peter Hirschberg phirschberg@bloomberg.net
更新日時: 2011/08/26 19:04 JST
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