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絵に描いたような陶芸にいそしむ晴耕雨読の先の殿様が、生臭い民主党総裁選に関与するはずはないし、もう全く棲む世界が違うと見られていた。しかし「まさかの坂」があるのが政治である。灰汁が抜け切った楽隠居のお殿様であっても、今は謹慎中の元家老の讒言は聞かざるを得ないときもある。
たとえそれが讒言でなく単なる謀略であったとしても、そのような魑魅魍魎の世界には一切疑念を抱かないのが「殿様」の特徴でもあるから、かえってやり易いともいえるのだ。元総理・細川護煕がかって「日本新党」党首であったとき、彼を担いだ小沢一郎はそのときから既に大物だったが、彼の「日本新党」のなかには、まだよちよち歩きであったが細川が特に可愛がっていた一人の青年がいたのである。
いまはその男がただの「豚」になったのだけれど、細川からすれば野田佳彦は目に入れても痛くない「愛弟子」なのだ。野田のためなら、あれほど嫌っていた永田町に顔を出すことだっていとわない。こうして小沢・細川会談は行われ、結果、消え入りそうな野田佳彦が大変身したのである。
それまでは同じ政経塾であり「モーニング娘のなかに突然天道よしみが入ってきた」と言っていた反小沢の急先鋒であったから、本命前原が出馬表明すれば、とうぜん自分が降りて反小沢の同志・前原に譲るものと思われていた。しかし彼はあくまで自分が先頭に立つといい続けることにしたのである。
つまり小沢は「反小沢」連合の分断を成功させ、同じと見られていた前原との間に、梯子を外されたという感情的なシコリまで生じさせたのである。したがって前原・野田軍団の分断分裂は「反小沢」の票が必然的に割れ、単独過半数は難しくなってくる。野田が此処に来て急に、「党内融和」とか「かならずしもすぐ増税というわけではない」と微妙に言い方が変わってきたのである。小沢・細川会談の直後から。
一方「後だしジャンケン」で圧倒的有利だと言われている前原政治とカネじゃなかった前原誠司(どうも変換が)がそれほどでもなくなってきた。それでも強気の前原は、鳩山の前でも輿石のまえでもけっして「党内融和」とはいわず「挙党一致」とだけ述べており、鳩山・輿石それぞれに「そうは思えない」とか「具体的でない」と批判している。
また頭を垂れることのない仙谷が宿敵小沢のところで頭を下げたと聞くと、前原は不快感を示したと言う。親の心子知らず、前原カワイさに票を貰いに行った仙谷・陵雲会ですら一枚岩でないのだ。そして昨日の午前中まで「ベターな選択もありうる」とほのかに前原支持を「匂わせて」いたのもつかのま、夕方には小沢・前原会談が10分で決裂した。小沢の迷いをたち斬るように前原が例によって「挙党一致」とはいうものの「党内融和」とは言わなかったからである。
いうまでもなく「党内融和」とは具体的に幹事長人事のことであり、官房長官人事のことである。もっといえば選挙資金を自由につかえ、機密費を自由につかえるポストは絶対渡すモノかという前原は「挙党一致」という曖昧な目標は掲げても「融和」つまり敵にポストを約束することは無かったのである。つまり今後も「反小沢」でいきますよ、もっといえば、だから「党の財布」は渡さないという宣言でもあったのだ。
それでもなお、小沢は熟慮中であろう。自分が政権党にしたのに、前原が駆け引き、チキンレースを挑んできていることに憂慮しているからである。問題はそういうことでないはずだ。そして退陣を表明した菅が前原を支持するというのである。いままでの経緯から、また同じ外国人献金問題を抱えているから、支持表明は当然であるが、菅が支持することによって「反小沢」の連中ですら投票しなくなる恐れがあるという。
とくに岡田、枝野、安住、玄場など「菅おろし」の連中は前原を推しても推しにくくなる。菅は関与で野田に流れる可能性まで出てきた。要するに敵の敵は味方、党首選は混沌としてきたが決戦は公示寸前まで続く。27日〜29日の「セレモニー」の直前、ギリギリまで情勢は変わるだろう。
ところで党首選は予断を許さないが、どうも原口の沈黙がやけに気になる。やはり小沢が原口に「しばらく黙ってろ」といったことに意味があったようにおもえるのだが、まさかの「隠し玉」?くせ球にしか見えないけれど、、、。
http://blog.livedoor.jp/shunzo480707/
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