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そもそも首相の器にあらず・・・
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11/08/25 田中康夫のにっぽん改国 :日刊ゲンダイ
「それは・・・。本人が出たいと言うなら頑張れと言うしかないじゃないですか」と稲盛和夫氏は述べました。仰(おっしゃ)る通り。何人(なんびと)も阻止する権限を有しません。それが「民主主義」のモラルです。
投票で過半数を獲得した者が信認される。これも「民主主義」のルールです。であればこそ、「選良」たり得る人物か否かを国民に判断頂く為に、「説明責任」が求められています。それは「民主主義」のコストです。
「閣僚を辞めたから問題が解決したとは思わない。野党も終わりと思っていない」。平田健二民主党参議院幹事長は昨日の会見で指摘しました。2年間に脱税2億3600万円で逮捕された暴力団元構成員とは「6、7年前からの知り合い」と参議院予算委員会で前原誠司外務大臣が答弁したのは今年3月4日です。
奇(く)しくも6年10ヶ月前の04年5月に逮捕され、一審、二審で有罪が確定する間、覚醒剤所持の逮捕歴も有する件(くだん)の人物を野田佳彦、村田蓮舫の両氏に彼は紹介し、献金も受けています。北朝鮮の覚醒剤密輸組織との関係が色濃い人物。「全体像を把握してからお答えをした方がいい」と言い逸(そ)らすや電光石火、閣僚を辞任しました。
が、今日に至るも「説明責任」を果たしていません。武闘派の経済ヤクザ・後藤組系列のフロント企業ならぬフロントNPO「ヒール・ザ・ワールド・オブ・インスティテュート 日本文化研究会」から献金やパーティ券購入を受け、会報誌に写真入りで挨拶文を寄せていた点も含め・・・。
「民主主義」のモラルもルールもコストも、軽んじているのです。「そもそも外相まで務めるような人物か!首相の器でない」と作家の高村薫女史は当時、「共同通信」で喝破しました。
当の本人も自覚していたのかも知れません。「首相と閣僚では仕事の大変さが違う。私には能力も覚悟も無い」と11日夜、周囲に語ったと「讀賣新聞」は報じました。
が、急転直下、「日本の危機を救う。国民の期待に応えていく。その先頭に立たせて頂きたい」と昨23日夜、同じ京都府出身の島田紳助氏とは真逆の決断を行います。防衛事務次官逮捕に至った「山田洋行事件」で暗躍した日米平和・文化交流協会との関係も含め、「誠司とカネ」は解決していないにも拘(かかわ)らず。
当初は米国の覚え目出度き大統領として脚光を浴びるも今や見放され満身創痍な、何れも同世代のアフガニスタンのハーミド・カルザイ、グルジアのミヘイル・サーカシビリの轍を踏まぬ事を願うや切。仮に彼が有為な人物であるなら猶(なお)の事。
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