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野田財務相“ポスト菅”脱落危機!前原、仙谷が電撃出馬も
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110818/plt1108181606004-n1.htm
2011.08.18 夕刊フジ
★鈴木哲夫の核心リポート
「ポスト菅」の最有力とされた野田佳彦財務相の天下獲り戦略に、黄色信号がともり始めた。前原誠司前外相が全面支援を明確にしないうえ、野田氏が掲げる「政策変更」「大連立」路線に反発する声が続出しているのだ。背後には、松下政経塾OBの複雑な感情や偽メール事件の怨念が見え隠れし、前原氏や仙谷由人官房副長官の電撃出馬の可能性も浮上。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が、民主党代表選の暗部に迫った。
お盆の間、国会は休み。国会議員は選挙区に戻る。前原氏は地元・京都で、支援者幹部からこう声をかけられた。
「報道では『野田さんで決まり』『前原も、野田支持か』といわれているが本当か。あんたが(首相を)狙えばいいじゃないか」
これに対して前原氏は「いやあ、今回は…」とは言わなかった。
「いまは火中にあって厳しい時期だから。でも、政治家として、その火中のクリを拾うという決断をしなきゃならないときもあると思う」
なんと、代表選出馬の可能性を否定しなかったのだ。そして、「野田さんとは考えが違う部分もある」とも語ったという。この幹部はいう。
「話して分かったのは、本人には意欲が十分あるということだ。もともと、野田さんへのライバル心は強かった。前原さんが偽メール事件で代表を辞任したとき、野田さんは国対委員長。『あの時、野田さんが…』という悔しさを、近い支援者には語っていた。世論調査でも、前原さんの人気は高い。野田さんを素直に推すことはない」
前原氏も野田氏も松下政経塾出身。政経塾出身の民主党議員がいう。
「野田さんが代表選で勝てば、政経塾の悲願である『初の首相誕生』になる。政経塾は体育会気質で、所属グループとは別に、出身議員の間には『塾1期生で、先輩である野田さんを全員で応援しよう』という伝令が回った。ところが、前原さんは冷めてる。前原さんは以前、『(野田氏は)政経塾では先輩だけど、国会議員歴は自分が上だ』と話していた」
前原氏は当選6回で、野田氏は5回。要は、野田氏を推すことがおもしろくないのだ。
多くのメディアが、今回の代表選は「本命・野田、対抗・鹿野(道彦農水相)」に集約されつつあると報じている。だが、取材を進めると「本命・野田」の流れが急速に薄まっている。
野田擁立を画策した中心は仙谷氏である。仙谷氏は、前原氏の後見人だが、今回は野田氏を担いだ。そのシナリオをこう話した。
「次の代表は来年9月までの暫定だ。しかも、大連立問題や、小沢(一郎元代表)・鳩山(由紀夫前首相)グループとの確執も抱え、厳しい政権運営になる。前原には、外国人献金問題がある。本格政権までとっておくのがベスト。ここは、『反小沢』で結束してきた面々で野田を担ぎ、1年間は自民、公明両党と連立し、その後に前原に交代。そして総選挙になだれ込むのがいい」(仙谷氏に近い議員)
だが、思惑通りには事が進んでいない。
まずは前原氏の腹の中だ。仙谷氏から「野田擁立シナリオ」を聞かされた前原氏は反発するわけにもいかず「分かりました」と受け入れたというが、先に触れたじくじたる思いがある。ここで譲ると、世代交代が加速して、出番がなくなる可能性もある。
加えて、前原グループ内には「前原、出るべし」という声が多い。
「野田さんが首相になったら、簡単に政権を手放すことはない。ここは前原さんが出るべきだ。いつ政局で行き詰まって、解散総選挙になるかもしれない。そうなっても前原人気で勝てる」(グループ1年生議員)
一方、野田氏の資質問題も浮上した。中間派などからは「野田氏がふさわしいのか?」という声が噴き出している。
「代表選前から、自公両党との大連立を口にしたのには驚いた。まずは民主党をまとめ上げ、一致結束して戦う集団に再構築しなければならない。『まず連立ありき』では党内の信頼は失われる。自公だって『はい、そうですか』とはいえない。政治センスを疑う」(中間派議員)
また、野田氏が終戦記念日に「A級戦犯は戦争犯罪人ではない」と発言したことも、党内で反発を招いている。
野田氏はもともと「演説はうまいが政策的には真空、政局では腹芸もできない。何色にでも染まる」(旧日本新党議員)とされ、相次ぐKY発言は、それを証明してしまった。野田氏への支持は急速にしぼみつつある。
中間派の2回生議員は「まだ、『野田でやる』と息巻いているのは、仙谷氏と岡田克也幹事長、野田グループの30人ぐらい。問題発言や財務省色が強いため、中間派への広がりは止まった。『このままでは100票も獲れない』という見方も出てきた」と話す。
足元の野田氏のグループ中堅も「早く代表選にならないか。時間が経つほど票が減ってしまう」と頭を抱えている。
こうした危機感から、仙谷氏は18日、前原グループの全議員と面談し、意見聴取と集約を図る。仙谷氏は「野田支援」を説くとみられるが、若手議員から「野田ではやれない」という意見が出る可能性は高い。
八方塞がりになった場合、仙谷氏はどんな手を打つのか。
民主党のベテラン議員は「野田を降ろして、前原を出馬させる。あるいは仙谷氏自身の出馬もあるのでは」といい、驚きの読みを明かす。
「野田を立てて、小沢・鳩山連合の推した候補に負けては何もならない。野田支持の声が広がらないなら、前原が傷つくリスクに目をつぶってでも、前原を立てるという判断も出てくる。でなければ、野田も前原も引っ込めて、仙谷自身が出て、前原につなぐかもしれない」(同ベテラン)
実は、仙谷氏は最近、周辺に自分が出る可能性も「いくらかはある」と話している。野田擁立に失敗したときの「次善の策として描いていたのでは」(同)という。
それにしても、代表選が月内なら2週間を切っている。野田氏以下、「ポスト菅」候補からは大連立や暫定政権を視野に入れた言動ばかりが目立つ。これを自民党のベテラン議員がいう。
「1年後がどうだなどと言ってるのはアマチュア。最高権力をめぐる争いとは思えない。政権に暫定などない。常に本格政権、ベストを目指す姿勢でいて、初めて何とか政権運営ができるもの。まあ、『ナンバー2でもいい』なんていう政党だから仕方ないか」
今回の代表選は、政権交代後、迷走続きの2年間を総括して、国民に約束をした理念・政策をどうするのか、原点回帰か政策変更かを、民主党全議員が国民に宣言する場である。もし、政策変更を進める代表を選べば、衆院を解散して、国民に信を問い直すのが憲政の常道だ。政権与党・民主党は、国民に恥じぬ代表選をする義務がある。
■鈴木哲夫(すずき・てつお) 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、東京MXテレビ編集長などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など多数。
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