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NHKテレビの毎週日曜日午前9時から「日曜討論」という政治番組がある。率直に言って筆者は年に数回程度しか視聴していない。13日日曜も視聴しなかったが、当日のテーマは「円高・株安・復興財源」で、野田財務相が出演し失言をしたようだ。だが、マスコミがこの失言を大きく報道しないから、この番組の視聴者以外は、あまり知ることがない。多くの国民が知らなければ、失言も失言にはならないようだ。
時事通信が14日伝えたのは(以下引用);野田佳彦財務相は14日午前のNHKの討論番組で、デフレ脱却について「(東日本)大震災という状況の中で復興需要をどうやって満たしていくかという観点からすると、まさに千載一遇のチャンスだ」と述べた。野田氏は長引くデフレに関し「需給ギャップが原因だった。需要が足りなかった」と指摘。復興需要の拡大が経済成長につながるとの期待感を示したものだが、野党から不適切な発言などと批判を受ける可能性がある。(引用終了)
時事通信がこのニュースを配信したら、マスコミは鬼の首を取ったように「被災者の心情を逆撫でする」とか、「被災者の前で、千載一遇のチャンスだと言えるのか」などと、野田財務相を指弾するはずだ。処が、そう云う報道は全くされていない。盆休み後の国会で、自民党が声を大にして、野田財務相を批判し、財務相不信任決議案でも出すだろうか。自民党は、多分それをしないと思う。
なぜマスコミが報道しないか。自民党が不信任決議案を出さないと、なぜ言うのか。そのキーワードは「大連立」である。次の民主党代表選に、野田財務相がいち早く手を挙げ、「大連立・増税」だと発言し、マスコミ・財務官僚そして自民党が、この後押しをしている。だからマスコミは報道しないし、自民党も批判しないことになる。
前回の本欄で西岡参院議長が、内閣は一体で責任を負うのだから、菅政権の現職閣僚には次期党代表・首相の資格はないとの認識を示したと書いた。が、マスコミはこの正論をほとんど報道していない。マスコミは正論よりも既得権益守護。だから「国民の生活が第一」を言う反菅勢力よりは、「大連立・増税」を主張する野田支持となるのだろう。そして国民に「大連立・増税」の意識を刷り込もうとしているようだ。
野田財務相は、民主党衆参両議員約20人の花斉会というグループの会長で、野党時代には党の要職に就いたこともある。従って、政権交代後の鳩山内閣に入閣してもおかしくなかった。それが入閣を見送られたのは、06年2月に永田寿康議員が起こした偽メール事件の責任者で、しかも政権交代直前の09年1月に、当の永田氏が自殺するというスキャンダルとも言うべき事件があったからだと言われた。
民主党の存続を危うくした偽メール事件については、16日付き日刊ゲンダイでも、報道された。「野田氏は絶対に代表にはなってはいけない十字架を背負っている。後輩議員を死に追いやった暗い過去を忘れてはならない」という内容のメッセージが、鈴木宗男元議員から民主党議員にあったという記事である。詳しいことは日刊ゲンダイ(下記)を読んで頂くとして、部下を自殺に追い込んだ事実とその責任は重い。
被災民の心情を考えず、公共放送であるNHKで、大震災の復興需要を「千載一遇のチャンスだ」と言う人間性と、野田氏の弟分とまで言われた永田氏を、議員辞職から自殺に追いやったのに、「永田のことは墓場まで持っていくしかねえなー」と笑いながら話した(と言われる)人間性は共通するものがある。人一人の命が救えなくて、どうして一国の危機が救えるのだろう。そう思う人が多いのではないだろうか。
野田氏が民主党代表選に立候補するのは自由である。だが、本紙オリーブの声でも指摘したように、脱税企業や警視庁捜査員が捜査情報を漏洩した品川美容外科からの献金問題もある。いずれも「献金を戻せば良い」との対応をしている。それでは、金権政治家・自民党議員の対応と全く同じではないか。1年前にあれほど「政治とカネ」で騒いだマスコミが、なぜかこの献金問題にはダンマリなのだ。
処で野田氏は、文芸春秋今月号に「わが政権構想」を寄稿している。理念の無い政治家だと云うことは分ったが、購読する価値があるとは思えなかった。いずれ稿を改めて、この政権構想について述べたいと考えている。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=112630
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