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一難去ってまた一難である。もちろん、震災復興と福島原発という大難題は手つかずと言っていいほどの惨状である。”一難去って”、というのは菅直人の退陣である。”また一難”というのは、大連立である。
どうやらわたしは前回投稿(気持ち悪い民主党議員たちと谷亮子の正論)で引用したニュースの読み違いをしたようだ。
「首相指名前に党首会談を」 玄葉・民主政調会長 (asahi.com 2011年8月12日)
民主党の玄葉光一郎政調会長は12日の記者会見で、同党の代表選後、国会での首相指名の前に、新代表と与野党の党首会談を行うことが望ましいとの考えを示した。首相指名の時期についても「望ましいのは今国会だが、そこまでに(与野党協議が)整うかどうかだ」と語り、31日までの会期内に政策協議が整わなければ、臨時国会に先送りする考えを示した。
わたしは、玄葉光一郎の発言を単なる与野党協力を求めただけのものと考えたのだが、一寸甘かったようだ。大連立を念頭に置いたものだったのだろう。野田発言と合わせると、民主党内で、大連立という潮流ができつつあるのが分かる。
大連立の是非浮上 野田氏「救国内閣を」 民主代表選 (asahi.com 2011年8月13日)
野田氏は13日のテレビ東京の番組で「救国内閣を作るべきで(具体的には)連立だ。そうでないと政治は前進しない」と明言。
これに岡田の発言が続くと事態は一層はっきりする。
岡田幹事長、大連立「簡単ではない」 代表選は28日が軸 (日経新聞Web 2011/8/14 )菅首相の後継を選ぶ党代表選は今月28日に実施し、国会での首相指名を31日までに終える日程を軸に検討すると表明。ただ新代表が自公両党と大連立協議に臨む場合は、首相指名を9月召集の臨時国会に先送りする可能性もあると指摘した。
岡田執行部により、民主党のマニフェストは雲散霧消の状態になりつつある。大連立の障害になると思えば、マニフェストなどゴミのように投げ捨てる。大連立の流れはすっかりできあがっている。玄葉・岡田発言ともに首班指名を臨時国会にずれこませる可能性に触れている。史上初の総理・党首分離の実現である。
空前の政治空白、究極の無責任内閣が生まれる。政権交代の最大の意義は何だったのか。戦後60年続いた自民党政治を終わらせることであった。政官財の鉄のトライアングルを壊滅させることであった。小沢事件・福島原発事故を通して、この構造の中には報道、学界まで組み込まれていることが明らかになった。大連立はその努力、成果を一挙に後戻りさせる。
野田の後ろにいる者の姿が浮かび上がってくる。彼らには、政治理念、理想、哲学等は無用のものである。あるのは、権力に対する執着だけである。彼らは長く野党暮らしを続けていた。彼らにとって、権力は憧憬の対象でしかなかった。それが突然権力を掴んでしまった。彼らにも可能性はあった。
しかし準備不足のまま、大舞台の主役となった彼らは舞い上がってしまった。彼らにとって政治の羅針盤は、世論調査に代表されるマスコミしかなかった。彼らはけっして戦わない。戦術は妥協だけである。彼らには、戦って守るべきものが何もない。あるとすれば、棚ぼたで手にした権力だけである。
野田や玄葉の後ろには、仙谷、前原、枝野、岡田らがいる。彼らは、一旦掴んだ権力を維持するためには何でもやる。彼らの脅威は小沢一郎である。彼らにとって、少なくともあと2年の保証期間がある。その期間を生き延びること、そして永遠に生き延びることが、彼らの大命題となっている。
邪魔になるのは小沢一郎である。小沢一郎の力が復活の気配を見せてきた。今後は、民主党内反小沢勢力だけでの政権運営は不可能である。小沢抜きで権力を維持するには、大連立しかない。野田はそのための方便であろう。来年9月の代表戦のためには、前原が温存されている。大連立のみならず、大合併までも、彼らは視野に入れているかもしれない。
大連立は、民主党という政党の自殺行為である。連立解消という切り札を敵に与えることになる。自公はいつでも解散に持ち込める。彼らはそんなことは承知の上なのだろう。彼らは、小沢抹殺と権力保持のためには魂までも売り渡す。
大連立が菅直人の存在よりもこの国に害毒をもたらすのは明らかである。もっとも、大連立も相手があっての話しである。自民党にとってはうれしい悩みであろう。総選挙があれば、民主党には勝てる。問題は、いつ総選挙があるか、ということである。時間をかけて正攻法で総選挙に持ち込むか。一旦連立政権に参加して、次期を見計らって閣僚引き揚げ、連立解消で総選挙に追い込むか?難癖はいつでも付けられる。
カモがネギを背負ってやってきたようなものである。笑いながら、代表戦の行方を眺めていればいい。うまくすれば、勝手に分裂してくれるかもしれない。とりあえずの、仙谷一派の戦術は次の2点であろう。親小沢勢力を分散させること。(有象無象の乱立を助長)
反小沢勢力を一本化すること。(野田への一本化)
見え透いた手であっても、民主党にはそれに乗せられる未熟な連中が多いということもまた明白な事実である。現状は仙谷一派の思惑に沿って進んでいる。震災、原発事故。次なる災厄、大連立だけは是非とも阻止しなければならない。
http://yamame30.blog103.fc2.com/blog-entry-150.html
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