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最近の当ブログは記事に工夫がなくて、もっぱら「ソースは朝日新聞」なのだが、今朝(8/11)の1面には樽床伸二と鹿野道彦の民主党代表選出馬の話が小さく出ていた。あの植草一秀が大好きな樽床伸二だ。だが、ブログの記事のメインにするにはしょぼいなあと思ってページをめくっていたら、とんでもない顔写真が目に飛び込んできた。
城内実である。「オピニオン」面の特集「今こそ解散、なのか」でインタビューに答えている。見出しは「単一争点の選挙は危うい」。
城内はもちろん2005年の「郵政総選挙」で小泉純一郎の自民党に刺客・片山さつきを送り込まれて「748票差で負けた」件から語り始める。そして浪人中の苦労話。以下引用。
自民党を離党して無所属になったので、政党交付金も企業献金ももらえない。党の組織も使えない。文字通り1人でコツコツやるしかありませんでした。
ん? 平沼赳夫の名前が出てこないが、平沼の援助を受けたというのはうわさ話に過ぎなかったとでも言うのか?
郵政改革の「嵐」に翻弄された教訓から、選挙のとき、どんな「風」が吹いても大丈夫なように努力しました。要は政党ではなく人物を知ってもらうこと。候補者を知らなければ有権者は「風」に左右されますが、知っていればぶれません。
吹き出したのはこのくだり。果たして静岡7区の有権者は、下記の城内実のブログ記事に端的に見られる城内実衆院議員の「人物」なり「主張」なりをご存知なのだろうか。
◎ 政 治 ◎ 「国籍法」の改悪に反対する! « 城内 実(きうちみのる) オフィシャルサイト
インタビューの末尾。
総選挙で国会議員の顔ぶれがかわり、政界再編が起きないかと期待しています。イデオロギー対立が希薄な日本には、二大政党制はそぐわない。いずれは選挙制度も政党重視の小選挙区制から中選挙区連記制に変え、人物本位の選択ができるようになれば、と思っています。
「二大政党制はよろしくない」ということにだけは賛成だが、あとは反対。現在の選挙制度のまま総選挙をやったあとの「政界再編」とやらに一体何が期待できるのか。また、「イデオロギー対立が希薄な」日本に二大政党制がそぐわないのではなく、二大政党制そのものが二つの政党の性格を近くして、大政翼賛会的な政治になる弊害を持つ*1。それは、政権交代によるコストを抑えるために必然的に働く力なのではないか。城内実は小選挙区制が「政党重視」だと言うが、厳密には「二大政党重視」に過ぎない。二大政党以外の少数意見を排除するところが「小選挙区制による二大政党制」の最大の欠陥だ。
私は、政党重視は別にかまわないというか大いに政党重視で行くべきだと思うが、「二大政党」偏重ではなく、民意を正確に反映する比例代表制を軸とした制度に移行すべきだと思う。現在の衆院選の「小選挙区比例代表並立制」は事実上の小選挙区制であり、民主党の大物政治家たちはそれをさらに「単純小選挙区制」に近づけたいような主張をしていた。党の支持率が凋落した現在でも同じなのだろうか。「小選挙区制比例代表併用制」であれば、実質的に比例代表制となる。この二つの制度は、用語から受ける印象は似ているけれども全く異なる選挙制度だ。かつて社会党は後者支持の立場を前者支持の立場へと突然転換し、朝日新聞などのマスコミもこれを後押しして「政治改革」が実現したが、これは完全な失敗に終わった。それを青天白日の下に晒したのが民主党の鳩山政権と菅政権であり、誰が総理大臣になるのか知らないが次の内閣もその失敗の傷口をさらに広げるだろう。20年近く前、私は社会党の変節に呆れ返り、自分たちの首を絞めることが明らかだったこの「政治改革」に乗ってしまうとは、なんて馬鹿な連中だろうかと私は思った。政治の今回の惨状を招いた最大の「戦犯」は日本社会党だったといえるかもしれない。もちろん、政治家では小沢一郎ら、学者では山口二郎らの責任も非常に重いけれども。
城内実を取り上げながら、最後には文章が城内実から離れてしまったが、そういえばこの男が自民党復党の件には何も触れていないことには記事を読みながら気づいていた。どこまでも国民を馬鹿にした三流政治家の受け答えだなと呆れ返るばかりだった。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20110811/1313020196
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