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2011年8月12日 (金)
小沢−鳩山連携で政権交代原点回帰新政権樹立を
菅直人氏の場合、本当に辞任するまでは安心できない。目的のためには手段を選ばない面があるから、本当に辞任するまでは、誰も気を抜くことが出来ない。
それでも、通常国会が会期末を迎えるなかで、民主党が次期代表を選出すれば首相を辞任することを明確にした以上、今回は、この発言通りに事態を進展させねばならない。
民主党は残念ながら水と油の混合物である。
2009年8月の総選挙で政権交代を実現し、鳩山政権を樹立した民主党と、2010年6月に鳩山前首相辞任の間隙を縫って樹立された菅直人政権とは水と油の違いがある。
前者を主導したのが「正統民主党」、後者を主導したのが「悪徳民主党」である。「正統民主党」が政権を主導した際には、政権の体制をオール民主党にしたが、「悪徳民主党」が政権を強奪してからは、政権執行部を「悪徳民主党」で固めるとの悪質な運営が表面化した。
この「悪徳民主党」は民主党内の論議を十分に行わないまま、勝手に民主党の政権公約の廃棄に突き進み、党内論議を行うよりも、自民党と結託するという暴挙に動いた。
その中心人物は岡田克也氏である。岡田氏は民主主義の根本を理解していない。独断専行で民主党と主権者国民との約束=政権公約=契約の破棄に動いたのだ。
岡田氏は政党間の合意は政権継承後も生かされると述べるが、これは違う。岡田氏のような独断専行の党運営が糾弾の対象になり、このような非民主的な党運営の是正が代表選で主張されることになるだろう。
政党の行動は民意によって縛られる。政党は主権者である国民との契約、政権公約の遵守を求められる存在であり、たとえ党執行部の行動であれ、民意に反する行動は、その執行部の行動が正統性を持たないのだ。
また、自民党は政権のたらい回しを批判するが、自民党にそれを批判する資格はない。自民党は2005年9月総選挙で獲得した議席数を活用するまで、結局2009年8月30日総選挙まで、実質任期満了まで解散総選挙を実施しなかった。小泉−安倍−福田−麻生と政権をたらい回ししたのは自民党である。
民主党は主権者国民との契約=マニフェストから離脱した菅政権の軌道を修正し、民意に基づく政権運営に回帰するべきである。そのうえで、2013年までの任期を全うするべきだ。
民主党内の正統派である小沢−鳩山両グループが結束すれば、民主党の過半数を制圧することは可能である。主権者国民との契約を廃棄しようとする民主党悪党=悪徳民主党は国民の支持をまったく得ていない。国政選挙、地方選挙のすべてで敗戦を重ねてきた。
この政権が国民から否定され、新しい政権が発足するのだから、新政権は菅政権を引き継ぐことなく、本来の政権の姿に戻って、主権者国民からの支持確保に努めるべきである。
問題は国会運営である。自民党政権時代から、国会運営での困難は、参議院での少数与党という現実にあった。法律案は参院での可決がない限り成立させることが難しい。衆議院での3分の2以上の賛成での再可決という方法もあるが、この乱用は参議院の存在そのものの否定になる。
新政権は参議院での多数派形成という重要な課題を背負っている。
参議院で過半数を確保するためには、公明党との連携を検討するか、自民党から議員を引き抜くことが必要になる。新しい代表には、そのための戦術が必要で、なおかつそれを実行する実行力が求められる。
民主党内の悪徳民主党は民主党と主権者国民との契約=マニフェストを否定し、自民党と結託する行動を取り続けてきた。それならば、民主党を離脱して自民党に合流するか、新党を結成して自民党と連携する方が分かりやすい。
この形での民主党の分裂は、政治を分かりやすいものにするうえで、極めて有効である。
その際に、正統民主党が安定政権を樹立するには、衆参両議院で多数派を形成することが不可欠である。
この延長上に、主権者国民の意思を代表する勢力と、米官業利権複合体の意思を代表する勢力とが対立する、新しい二大政党体制が生まれることになる。
そうなれば、やがては、主権者国民の意思を代表する勢力が多数となり、継続して安定的に日本政治の中心を担うことになるだろう。
この点を踏まえれば、民主党中間派の議員は、悪徳民主党について自民党と合流する道を選ぶよりも、正統民主党と足並みを揃えて、主権者国民勢力の一角を占める道を選択するだろう。
民主党代表選にはすでに何人かの議員が立候補の意向を示しているが、焦点は小沢−鳩山両グループが統一候補として誰を推薦するかである。
悪徳民主党は正統民主党の投票を分断するために、謀略候補を擁立するだろうが、正統民主党は投票を一人の候補者に集中させることが肝要である。謀略候補には一票たりとも票を投じないとする姿勢が求められる。
小沢−鳩山両グループが支持する候補者が新代表に就任し、新首相に就任するとき、日本政治は新しいページを開くことになる。
2009年8月の政権交代の原点に戻るのである。
2010年6月のクーデターにより、政権交代の意義が完全に失われる状況が続いたが、このたびの民主代表選を契機に、時計の針をもう一度未来に進めなければならない。
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