http://www.asyura2.com/11/senkyo117/msg/802.html
Tweet |
◆民主党が代表選ムードを強めている。菅直人首相が退陣意向を濃厚にした発言を繰り返しているからである。だが、伸子夫人が、「辞めないで欲しい」と強く押し止めていると言い、菅直人首相は躊躇しているものと見られている。このため、岡田克也幹事長が描いているシナリオ、つまり延長国会会期末である8月31日までに代表選挙を行い、国会で首班指名投票を行い、新首相を選出するというスケジュール通りに事が運ぶかどうかは、わからなくなっている状況にある。仮に新しい代表を選出しても、菅直人首相が、首相の座に居座り続けて、「総理大臣と代表分離」という形になりかねないという見方も、浮上してきている。 ◆代表選立候補者として、最有力の野田佳彦財務相、次いで馬渕澄夫前国土交通相、小沢鋭仁元環境相、海江田万里経済産業相、前原誠司前外相らの名前が取り沙汰されているが、いずれも、党内最大派閥を率いている小沢一郎元代表の動向を気にしている。何しろ、衆参合わせて150人〜200人に拡大中だからだ。小沢一郎元代表が采配を一振りするだけで、結果が決まる。このため、馬渕澄夫前国土交通相が、小沢一郎元代表にこれまで2度も面会して支持と協力を要請するなど、小沢一郎元代表に取り入ろうと懸命である。ほかの立候補に意欲的な政治家も、小沢一郎元代表に秋波を送ったり、色目を使ったりし始めている。 だが、ちょっと待ってもらいたい。ここでおかしなことが起きていることに気づかねばならないのである。それは、小沢一郎元代表は「党員資格停止処分」であり、代表選挙での「投票権がない」ということだ。しかも、最もおかしいのは、支持と協力を要請する相手である小沢一郎元代表の「党員資格停止処分」の解除を党執行部に求める声すら上げようとはしていない連中ばかりである。「座敷牢」に閉じ込められている小沢一郎元代表を救い出そうとする言動を少しもしないで、自分が代表=総理大臣になることばかりを考えて、そのことのみに専念しているのだ。自分さえよければ、他人のことはどうでもいいという我利我利亡者ばかりなのである。現代っ子が、いかにドライとはいえ、「それはないぜ、ベイビー」ということだ。いかにお人よしの小沢一郎元代表と言えども、さすがに呆れ顔である。公職選挙法に無関係の代表選にもかかわらず、みんな手ぶらの構えで、2度呆れさせられているのだ。 ◆それにしても、「党員資格停止処分」を受けた国会議員が、代表選で投票権を行使できなくさせたのは、何と当の小沢一郎元代表だったことを知れば、これまた呆れ果ててしまう。 民主党において「党員資格停止処分」を受けた国会議員は、代表選挙に立候補できない。民主党が定める3段階の処分のうち、除籍、離党勧告に次いで、最も軽いとは言っても、党から選挙区総支部への資金提供が停止され、企業団体献金の受け皿を失う。代表選への立候補はできず、総選挙で公認を得られない可能性もある。一方で党費の支払いや党議拘束に従う義務がある。原則として「6カ月」を最長としているが、例外は認められている。 だが、小沢一郎代表、鳩山由紀夫幹事長の時代の2008年9月、小沢一郎が代表時代に「党員資格停止期間中の権利制限等の指針」を決め、12月24日の両院議員総会で承認されていた。 つまり、処分を受けた党員は、処分期間中、党の機関会議の出席、発言、議決権行使の権利が停止される。この解釈から代表選挙では、投票できないことになっていたのである。ただし、申請が認められれば、傍聴はできる。 民主党第514回常任幹事会は、小沢一郎元代表に対し、党倫理規則を適用する決定を、以下のようにしている。 「1月31日、わが党所属の小沢一郎議員は、東京第五検察審査会の政治資金規正法違反被疑事件についての起訴議決にもとづき、起訴された。本事案について常任幹事会は、2月15日に「小沢一郎議員に対する党倫理規則の適用」にかかる役員会発議について協議を行い、倫理規則第6条にもとづき倫理委員会の意見を聴く手続きを決定した。これについて本日、倫理委員会より別紙の通り意見が答申されたことを受け、常任幹事会としてあらためて協議を行った結果、以下の結論に達した。 検察審査会の議決にもとづく起訴は通常の検察による起訴と異なる点があることを踏まえ、小沢議員に対して党倫理規則を適用し、当該事件の判決が確定するまでの間の『党員資格の停止」(倫理規則第4条第二号)とする。なお、『党員資格停止期間中の権利制限等の指針』(2008年12月24日両院議員総会承認)において、『党員資格停止処分の期間は、一回の処分において原則として最長6カ月以内とする」とされているところであるが、裁判手続きに要する期間を予見することはできないため、当該指針の例外として、一般職公務員についての『起訴休職』を類推し、その期間を判決確定までの間とする」 また、民主党は6月24日午前、国会内で常任幹事会を開き、菅内閣不信任決議案を採決した2日の衆院本会議に欠席、棄権した小沢一郎元代表ら8人を「反党的な行動」を取ったとして、党員資格停止3カ月とする処分を正式決定した。政治資金規正法違反の罪で強制起訴されている小沢一郎元代表については、既に判決確定までの党員資格停止処分が出ており、今回の「3カ月」ではなく「判決確定まで」の停止が適用されるとしている。小沢一郎元代表のほかに処分を受けたのは、田中真紀子、内山晃、太田和美、岡島一正、川島智太郎、笠原多見子、三輪信昭の衆院議員7人。これら衆院議員も、9月23日までに代表選が行われれば、投票することはできない。 ちなみに、民主党会派からの離脱を表明した渡辺浩一郎衆院議員ら16人のグループは3月9日、渡辺浩一郎衆院議員への党員資格停止処分などについて「到底容認できない」として、岡田克也幹事長あてに不服の申し立ての文書を提出している。16人は、小沢一郎元代表が、党員資格停止処分を受けたことに反対して、民主党籍のまま民主党会派を離脱して、新会派を結成したうえに、平成23年度予算案の衆院採決を欠席したため、グループ代表の渡辺浩一郎衆院議員は6カ月の党員資格停止処分、残り15人は厳重注意処分を受けている。9月8日までに代表選があれば、やはり投票できない。 ◆なお、夕刊フジが8月12日付け紙面(1〜3面)で「民主代表選 小沢・鳩山 隠し玉スッパ抜き 松野頼久元官房副長官」という見出しをつけて、報じている。元々、鳩山派だが、いまや小沢一郎元代表に信頼が厚く、側近とみなされているだけに、単なるダークホースから本命中の本命になる可能性が大である。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/3ea61d12446a9c8b9bdbb9491edf688a
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK117掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。