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スッパ抜き!小鳩“隠し玉”擁立なら政界大変動
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110811/plt1108111613005-n1.htm
2011.08.11 夕刊フジ
★鈴木哲夫の永田町核心リポート
菅直人首相が退陣表明したことで、民主党は代表選に向けて走り出した。現時点で「ポスト菅」の筆頭格は野田佳彦財務相(54)だが、党内最大の議員数を誇る小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相のグループの動向が読めない。こうしたなか、小鳩グループの中堅若手から「松野頼久元官房副長官(50)を擁立してはどうか」という動きが浮上した。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が直撃すると、松野氏は「私は逃げない」と明言した。
今週に入り、小沢、鳩山両グループの中堅議員数人が代表選について意見交換した。
「誰を推すかばかりに傾いている。これでいいのか」
「子ども手当に加え、高校無償化も降ろそうとしている。もはや民主党ではなくなった。政権交代時の民主党に戻す代表選にしなければ」
「独自候補を立て、理念の旗を立てて戦うべきじゃないか。『候補がいない』というが、いるじゃないか。松野さんはどうだ」
急きょ浮上した「松野さん」とは、鳩山前政権で官房副長官を務めた松野頼久氏のことである。
松野氏は1960年、熊本県生まれ。祖父は保守合同を成し遂げた松野鶴平元参院議長で、父は政策通で「反骨の政治家」として知られた松野頼三元農相。87年に慶大法学部を卒業し、2000年の衆院選で初当選した。当選4回。官房副長官のほか、国対副委員長や議運筆頭理事などを務める。鳩山グループの中核議員である。
現時点で、代表選に名乗りを上げているのは、小沢鋭仁元環境相と馬淵澄夫前国交相の2人だが、野田氏の出馬は確定的で、中間派からは鹿野道彦農水相を担ぐ動きもある。
これに対し、小沢、鳩山両グループは連携しているが、「小沢氏の裁判」「鳩山政権の迷走」というアキレス腱を抱え、「名前が挙がった候補の中で、誰を推すかしかない…。そうした暗黙の了解の中で意見交換してきた」(小沢グループ幹部)という。
ところが、当初、有力候補とみていた海江田万里経産相が脱落した。
同幹部は「菅首相が手柄を横取りした浜岡原発停止直後に辞めれば脈があったが、タイミングを見誤った。今では『経産省に取り込まれた』との印象が強い」という。
野田氏についても、「財務省をバックにした典型的な増税路線。それに、小沢氏の仇敵・仙谷由人官房副長官の影が見え、とても乗れない」と突き放す。
馬淵氏の政策や理念は近く、若手の評判はいいが、小沢グループの1回生議員は「一度は菅政権に取り込まれた人。世代交代を盾に『小沢、鳩山切り』に走るかもしれない」と警戒している。
結局、八方塞がり。「最後は、小沢さんと鳩山さんが話をして、決めるのを待つしかないか」(同幹部)と、半ば思考停止していた。
そんななか、松野氏を立てての主戦論が浮上したのである。
冒頭の意見交換会で、松野氏を推した中堅議員は「松野さんはブレていない。鳩山グループで原則論や主戦論を説いてきた。不信任決議案のときも、賛成の意思を固めた3人のうちの1人だったし、新党を視野に入れた小沢グループとの連携でも先頭に立っている。適任だ」と語る。
小沢グループの議員は「松野さんは面倒見がいい。ウチの若手にも兄貴のように思っている人が多い。常々、『小沢さんや鳩山さんという力のある政治家を使わないなんてバカだ』と言い続けてきた」と評価する。
松野氏の父、頼三氏は息子にこう薫陶した。
「3期10年は黙々と仕事をしろ。何でも受け入れて黙々と。雑巾がけ、勉強期間だ。しかし、それを超えたら信念に基づいて行動しろ」
現在4期目に入り、松野氏は「これからは筋を通して動く」と周囲に語っている。不信任決議案をめぐってバラバラになった鳩山グループを立て直し、自民党などとの連携にも積極的に動いているのは、信念に基づく行動といえる。
松野氏は今年5月、「国難対処のために行動する『民主・自民』中堅若手議員連合」(民自連)の呼びかけ人になり、100人以上を集めた。自民党の策士、菅義偉元総務相とは強い信頼関係を築いている。
民自連の主要メンバーである自民党議員がいう。
「彼は保守政治家だ。保守二大政党の片方で、よきライバル、場合によっては連立などパートナーにもなれる」
私(鈴木哲夫)は、松野氏に対し、擁立論が浮上していることを思い切って聞いてみた。すると、真正面からこんな答えが返ってきた。
「(小鳩グループは)民主党の理念や政策を取り戻し、原点回帰するために頑張ってきた。だが、代表選では草刈り場になる恐れがある。それを阻止するためなら、自分はいつでも捨て石になる。その覚悟はできている。そういう(=自分を擁立する)声が本当に上がってくるかどうかは天のみぞ知ること。とにかく、私は逃げません」
今後、松野氏が小鳩グループの独自候補になり得るかどうかは、小沢、鳩山両氏の最終判断が大きなカギを握る。
いまのところ、小沢氏は代表選に関して、胸の内を明かしていない。
若手議員との懇談で、「代表選をどうするかは、政治家である君たち1人ひとりがしっかり考えろ」と話している。
このため、松野擁立に動く小沢グループ中堅議員は「小鳩グループの中堅若手が『松野さんを担ぐ』と決めれば、それは小沢さんのいう『君たちでしっかり考えろ』になる。代表選では、民主党の原点、理念を掲げて戦う。負ければ新党も覚悟する…。そんな戦略で行くべきだ」と話す。
小沢氏に近い関係者も「松野さんが、小沢さん自身に何度も会って、強く決心を語ればそれもありだ」と可能性を示唆している。
鳩山氏は「最後は海江田氏を想定しているんじゃないか」(同グループ議員)と見る向きもあるが、松野氏への信頼感は強いものがあり、「正式に俎上に上がれば納得する可能性は高い」(同議員)という。小鳩グループは衆参合わせて130人前後になる。政権交代時の民主党に回帰することを掲げ、独自候補を擁立すれば、代表選の構図は変わる。結果次第で、小鳩新党に弾みがつき、政界全体の構図も一変する。
■鈴木哲夫(すずき・てつお) 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、東京MXテレビ編集長などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など多数。
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