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作られる財政破綻と避けられない国家破綻 アメリカ国債の格付けが引き下げられたと大騒ぎがされているが、不思議なことに、米国債の利回りは上がっていない。つまり、米国債は依然として多くの投資家から買われ続けているのだ。アメリカの人口規模は日本の約2倍ある。平均年齢は今後20年から30年ほとんど変化しない。世界で最も高齢化が進んでいる日本と比べると、アメリカは今後数十年間若い国家でいられると言うことだ。アメリカのGDPはだいたい1500兆円あり米国債の発行残高は1130兆円ほどになっている。日本はGDPが480兆円ほどで既に日本国債発行残高が924兆円ほどだ。 だからこそ、米国債は格下げこそされたが依然として買われ続けているわけだ。そして、日本国債は、やがて近い将来、買われなくなることは確実だ。 なぜ、米国債格下げがされたか?その狙いは株価引き下げしかありえない。そうやって株価を本来の水準よりも極端に安く誘導し、その後の買い相場を作り出すのだ。多くの一般市民を引き込んで株を買わせ、一定水準よりも高くなったところで売り逃げするのだろう。多分、この背景には、日本でやがて起こるはずの原発震災があるはずだ。つまり米国欧米系資本が持っている日本株の売り逃げが今回の騒動の狙いの主要な一つであることはほぼ確実だ。 日本の国家破綻は避けられそうもない。日本全国にある原発。そのどれかで近いうちに必ず事故が起こる。そもそも、地震で原発の建物が徹底的に破壊されるだけではない。対処を間違ってそれが決定的な大災害に結びつくこともあるからだ。311の地震・津波が契機となって起こった福島第一原発事故でも、未だに水素爆発の原因がはっきりしない。1号炉での水素爆発がドライベントの結果なのか、それとも、原子炉のふたなどの隙間から漏れ出た水素ガスが原因なのか、何から引火したのかなどが解明されていない。更に、ドライベントが原因なら、なぜドライベントした結果出たガスが原子炉建屋内に滞留したのかという問題が出てくる。ドライベントはおよそ事故対応の手段としては基本中の基本だ。そういった基本的なことでさえ、それが機能しなかったことの原因解明が少なくとも公的にはされていない。こんな日本に将来があると思う方が間違えだ。 更に、仮に原発震災が起こらずとも5年後には財政破綻が待っている。年間40兆円を超える新規借金。これはいつでも増税できると言う合意があるから続けられているとされるが、とんでもない。日本の人口を計算を簡単にするために1億人として、一人当たり40万円の増税をしないと40兆円は確保できない。とてもそんな規模で増税ができるはずもない。せいぜい10兆円規模の増税を所得税や相続税を中心にしてやり、あとは日銀引き受けで国債発行をするしかない。そうやってだましだましなんとかハイパーインフレにならないように多少のインフレでおさめていきながら公務員待遇を引き下げて行政経費を減らすしかないのだ。 福島原発事故の影響は今後数年で表面化するだろう。チェルノブイリ事故では子供の甲状腺癌だけではなく大人の甲状腺癌も急激に増加したと言う。 世界は新自由主義という功利主義でおおわれている。自己責任という催眠術が人々の頭を狂わせ、共同体とか平等性とかいった社会を作る上の最も基本的な感覚を奪ってしまったのだ。そしてこのことが保守とか革新といった本来の政治的な立場さえも意味のないものにしてしまった。保守とは本来伝統的に作られ守られてきた共同体とそれを支える社会の階層性に基づいて政治を執り行うことだ。革新とは、そういった伝統を壊し、新しい平等性と言う感覚の創造を担うもの。ところが、現代の政治は日本もアメリカも、そういった社会性の根底にある平等性という概念を単に自己責任という薄っぺらな概念で置き換えてしまった。その背後にあるのは強欲であり、永遠の生命が自分にはあると言う誤った思い込みだ。 *6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<625>>
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