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鳩山由紀夫、資金調達が見えたのなら 先ず自ら新党創って小沢を誘え
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2011年08月08日：（世相を斬る あいば達也）
鳩山前首相が“菅降ろし”に異様に前のめりになっているのが気にかかる。単に菅直人に、二度、三度と騙され恥をかいた怨念だけとは思えない執念で、あらゆる機会に“菅辞めろ！”を発信している。鳩山の軽率な動きで、小沢一郎も事あるごとに煮え湯を呑まされただけに、なんだか嫌な感じだ。新聞の報道によると以下のごとし。
≪ 党幹部、閣僚に辞任促す＝鳩山前首相
民主党の鳩山由紀夫前首相は６日午後、北海道苫小牧市内で記者団の質問に答え、「海江田万里経済産業相をはじめ、菅 内閣の下で『努力はしたが、このままではいかん』と思っている方々が決断されるかにかかっている」と述べ、菅直人首相に早期退陣を迫るため、党執行部や閣僚に一斉に辞任するよう促 した。鳩山氏は、首相が退陣条件の一つに特例公債法案の成立を挙げていることについて、「そのことが絶対条件だとは考えるべきではない」とけん制した。
首相が広島市での平和記念式典で、「原発に依存しない社会」を目指す考えを示したことについては、「原発依存度を引き下げるのは支持していいが、ところどころ（のプロセス）が不明確である点が一番の問題だ」と指摘した。≫（時事通信）
≪鳩山氏「自衛隊、憲法で規定を」
民主党の鳩山由紀夫前首相は７日、北海道登別市で開かれた陸上自衛隊幌別駐屯地の創立５８ 周年祝賀式であいさつし、「自衛隊が憲法の中で堂々とうたわれて仕事ができる環境をつくらなければならないが、その環境がいまだ出来上がっていない」と述べ、自衛隊を憲法上規定する必要があるとの考えを示した。その上で鳩山氏は「与党、野党関係なく協力しながら、自衛隊の活躍が憲法の中でも、しっかりとうたわれるような状況を一日でも早く作らなければならない」と強調した。
また、東日本大震災での自衛隊の災害派遣に関連し、「自衛隊の真心によって、国民の命が一人でも救われたことは大変ありがたい」と述べた。ただ、「必ずしも時の政権は、命を守ることができていない。このような災害を招いてしまったことは痛恨の極みだ」と述べ、菅政権の震災への対応の不十分さを改めて批判した。≫（産経新聞）
筆者の杞憂であれば良いのだが、鳩山前首相が最も“菅降ろし”に前向きな集団の長と云う感じだ。小沢は“菅降ろし”は現民主党執行部の責任だと云う姿勢を崩していない。岡田は、「菅さんの内閣をサポートするのが執行部の役目だ」「執行部の辞任など考えてもいない」等、もう空っとぼけた発言を極度のフランケン表情で語るに至っている。
明らかに現民主党執行部は自民党の協力を得る為なら、菅でも鳩山でも小沢でも、マニュフェストでも、なんでも奪ってくださいモードになっている。政党のマゾヒズムが見られるとは夢にも思わなかった。どうも自民党の一部と仙谷・岡田・枝野ラインの民主党の自民党化陰謀は未だに生き続けている様相だ。
このような状況で、鳩山が前のめりになって“菅降ろし”や“憲法改正”的発言をする辺りを見ると、「民主党を見捨てても構わない」と云う決意を、小沢一郎に向けて必死でアピールしているようにさえ見える。故に、小沢一郎の決起を待っている態勢にさえ思える。 小沢は表向き「菅降ろしの責任は執行部にあり」を前提とし、「菅を降ろすには不信任案の可決しかない」と言っている。だからと言って、マスメディアが小沢の決起を煽る記事を連発しているが、筆者は小沢が積極的に“菅降ろし”に加担する事はない、と読んでいる。
民主党の代表選はいずれ行われるだろうが、9月どころか、10、11月と後ろにずれ込むほど小沢にとっては有利になる筈だ。ワンポイントリリーフを抜いて、自ら再び代表選に名乗り出るチャンスが生まれるからだ。勿論、石川議員らの裁判の結果如何だが、有利な判決が出る可能性は高い。 後ろに移動する事で、地方代議員・党員サポーター投票が導入され、策謀で不正選挙のリスクも増えるだろうが、二度はやれないだろう。小沢一郎の冤罪がほぼ見えているところで、議員への脅しは効きにくい。
仮に、今月中に菅直人を降ろすには、不信任の提出しかないのだが、前回の野党提出の不信任とは異なり、自民党や公明党が鳩山・小沢が出した不信任案に必ず賛成するとは限らないリスクがある。究極の梯子外しが起きる可能性は充分ある。これは目も当てられない事態だ。小沢・鳩山グループの殆どが、党員資格停止乃至は除籍の処分対象となる。この辺の処分は、衆議院の悪徳民主と悪徳自民の数によるだろう。
それならば、党員資格停止や除籍のリスクを回避する意味も含め、今月中旬まで様子を見て、菅も辞めない、民主党執行部がマニュフェストのすべてを野党への生贄にするようなら、小沢・鳩山グループが決起、「新党結成」を宣言、民主党の衆議院での絶対優位を崩壊させた上で、内閣不信任を提出すると云う考えもある。
こうなれば、小沢鳩山新党はれっきとした野党、不信任案を横路議長にストレートに提出できる。 この考えも悪くはない。しかし、議員内閣制、衆議院の数が決め手なのだから、小沢鳩山新党がどの位の数になるかが決め手になる。衆議院の過半数は240議席なので、240人以上の新党がベストだ。
しかし、これは現実的とは思えない。すると、次は衆議院第一党になることだ。現在民主党は303人、自民党が118人だ。民主党を半分にして、152人以上の新党結成がベターになる。つまり、小沢鳩山新党は160人近い勢力の新党である事が望ましい。 果たして、この数字は現時点で可能なのだろうか。
マスメディアの煽り報道によると70人程度。この話を軸に考えると、到底無理だ。つまり、民主党を虐める力にはなるが、イニシアチブは取れない。やはり、衆議院第一党は譲れない。160人近い議員を新党に参加させることは、マスメディアの報道によると無謀な計画になるが、次の衆議院選で民主党では勝てないと考える議員は、303人の中に相当数存在している。 筆者の計算上は小沢鳩山新党は120人程度は苦労せずに集められると読んでいる。
これに烏合の民主党議員が次期選挙を睨み、どの程度が流れてくるかだと思う。鳩山がこれだけ前のめりになっていると云うことは、新党結成の資金的目途が立ったと見るべきだろう。それに、小沢一郎の政治力が加わることで、次期選挙に有利の図式が出来上がれば、民主党160人＋現野党からの参画も期待出来るので、一夜にして与党政権が誕生する。
小沢は余程でないと動かないだろうが、上記160人以上の見込みと資金の確保が見えてくれば、鳩山の前のめりを“天命”と判断する可能性もある。 個人的には、その勢いで小沢・鳩山が「新党結成」でも良いのだが、国難の真っ最中に「新党結成」と云う積極的動きは妥当な動きだとは受け取られない可能性も残る。だから、小沢はぶち切れそうな気持を抑えているのだと思う。此処で切れては負けだ。待つことだ、待つことこそ“天命に遊ぶ”ことになる。しかし、鳩山は切れている。おそらく、新党まで視野に突っ走るところまで、気分が高揚しているのではないかと思われる。それなら、本気度を示す為に、率先垂範で自ら10人でも良い、新党を立ち上げるのが筋だろう。 流石に小沢もそこまで鳩山が本気なら動くのではないか。160人になる可能性がある新党なら、小沢は動く。ただ、その時期が8月であるとは筆者には思えない。
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