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ニュースの匠:彼は目を見て言った=鳥越俊太郎
http://mainichi.jp/select/wadai/torigoesyuntarou/news/20110806ddm012070163000c.html
毎日新聞 2011年8月6日 東京朝刊
「私はやれないことは言いません」
私はこの言葉を耳にしたとき、半分衝撃を受け、半分はやっぱりそうなのか!とうなずくところもあった。読者の皆さん、これは誰の言葉だと思いますか?
実はこれ、菅直人さんが私の目を見てはっきりそう言ったのです。首相に就任してそんなに日がたっていない、もちろん3・11の東日本大震災が発生するだいぶ前のことです。
どういう文脈でこの言葉が飛び出したか、前後の脈絡は覚えていませんが、私の中では<菅さんは評判通り、超リアリスト(現実主義者)なんだなあ>という思いがよぎりました。同時に前任の鳩山由紀夫首相が沖縄・普天間飛行場の移転に関し、「国外、少なくとも県外」と公約しながら実行できず、それが原因で首相のポストを棒に振ったことを踏まえての発言かなとも。
私流に解釈すると、「やれないこと」とは官僚が反対することだと理解しました。「脱官僚=政治家主導」の政治を掲げて政権を奪取した民主党の政治理念の根幹に触れる考え方です。それは失望の衝撃であり、菅さんにしてもそうなのか、というあきらめに似たうなずきでもありました。
その菅首相が“脱原発”の旗を突如掲げたのです。その後“減原発”と少しニュアンスは変わりましたが、日本は将来原発ゼロの社会を目指すのだという基本理念に変わりはないでしょう。
「できないことは言わない」という基本姿勢は今も変わっていないのでしょうか。“脱原発”を掲げた背景にはたとえ自分の任期中にはできなくても、将来日本はその方向に行くしかない、そしてこれまで自民党政権下で原発政策を推進してきた中央官僚、地方自治体、財界も認識を変えるしかないのだという“読み”があり、そう言わせているのでしょうか。
やはり今回の原発事故は認識の転換をもたらすほど、重要なものだったのでしょう。
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