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あけすけな宗教団体の政治活動
http://news.livedoor.com/article/detail/5766776/
2011年08月07日10時02分 早川忠孝の一念発起・日々新たなり
これは警鐘を打ち鳴らしておいた方がよさそうだということが二つあった。一つは幸福の科学の創始者・大川隆法氏の公開対談を掲載した「日本の未来はここにあり」という本の産経の広告である。
私が目にした他の新聞社の広告欄には、これほどえげつない広告はなかったので、おそらく産経の広告取り扱い会社に問題があるのだろう。こういう広告は余程注意して取り扱う必要がある。いったい、この広告は何なのだろうか。本の出版広告なのか、幸福実現党の宣伝広告なのか、それとも幸福の科学の布教あるいは情報宣伝活動なのか。そのすべてのように読める広告である。随分危ないことをやるものだ。
宗教団体が宗教団体という隠れ蓑を着ながら、一歩も二歩も大きく政治活動の領域に足を踏み入れ、ついに宗教団体の隠れ蓑を取ってしまったようなものである。こういうことを放置しておくと、あっという間に宗教団体の信教の自由の領域が狭まってくる。幸福の科学の財務内容について必ず税務当局もメスを入れてくる。ここまで野放図に政治活動の領域に宗教団体が入ってくると、捜査当局としても幸福の科学と幸福実現党との間の法律的な関係を検討し、一切の問題点を洗い出さざるを得なくなる。
幸福の科学の信者の方々には自民党に共感をもたれる方が多かったが、自ら政治活動に参入されるようになって、随分無茶な選挙活動を行っていることが気になっていた。どこから資金が出ているのか知らないが、潤沢な資金とその動員力で各種の選挙に候補者を擁立して選挙運動を行なっていた。しかし、公職選挙法を知らない人たちの危ない選挙の典型のようなことを繰り返していた。
基本的にこういうことに疎い人たちばかりなのだろうと思う。自分の主観的な願望で動いている。この産経の広告に端的にそれが表れている。宗教団体と政治団体のけじめがまったく付いていない。けじめを付けようとする意思がまったく働いていない。
これが如何に危険なことか、分かる人には分かり、分からない人には絶対に分からない類のことであるが、そろそろ心ある人は引き返した方がいい。少なくとも幸福の科学出版なる会社は、社名変更してもっと社会的普遍性のある出版物の出版社に変貌を遂げる必要がある。いずれにしてもこういう広告を何らのチェックもなく掲載する新聞社は、いずれ読者を失っていくだろうというのが私の見立てである。
さて、もう一つは、読売の囲み記事だ。「公明軟化、創価学会の意向?特例公債法案」と見出しがふってある。どこの誰がいつどこでどんな発言をしたのか、一切ソースを明らかにしていない記事だが、こんな風に創価学会が公明党を差配しているということになったら、公明党は創価学会の傀儡でしかない、ということになる。公明党にとっても創価学会にとっても、こんな風に報道されることは恥ずかしいことだと思った方がいい。
菅総理の資金管理団体草思会と民主党、さらには地域政党市民の会との間の不思議な政治資金の流れなどをきっかけに、あらゆる政治団体や労働組合、宗教団体の活動にマスコミや一般市民の監視の目が届くようになる。
いずれは、労働組合や宗教団体の政治活動が俎上に上ってくることは必至である。
宗教団体は自分達の宗教活動に誇りを持ち、これに徹するべきである。
宗教団体が自ら政治を左右するような活動に手を染めた段階で、宗教団体は堕落と転落への道を歩み始める。ご用心、ご用心。
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