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徒然に「反米」の異常と私の歴史を語ろう
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2011/08/06 依存症の独り言
広島に原爆が投下されてから、今日で66年になる。
この8月6日というのは、私にとっては社会的に特別な日である。
3月10日東京大空襲、8月9日長崎原爆投下、8月15日敗戦、今日を含めてこれらの四つを私は忘れることができない。
そして、おそらく3月11日の東日本大震災が今後はこれに加わることになる。
しかし皮肉である。
世界で唯一の被爆国である我が日本で深刻な原子力事故が起きるとは。
世界でもっとも原子力に対するアレルギーが強く、放射能被害に敏感な国民が住む日本。
だからこの国の原発は世界一安全のはずだった。
が、今回の大震災でその神話は脆くも崩れ、一時は潜んでいた原子力に対するアレルギーがまた噴出した。
ただ、私は、単純な「原発悪玉論」には同調しない。
確かにいったん事故が起きると、原子力を人間の力で制御することは難しい、ということが福島第1原発事故で分かった。
しかし、だからと言って、原子力というエネルギーそのものを放棄する、というのは短絡すぎる。
これからの世界、そして地球を考えたら、原子力をより安全なものにする努力と研究の方が重要なのではないか。
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ところで話は戻るが、私が反米になり左翼になった理由の一つが米国による原爆投下である。
遠い昔の話だが、当時のカナダの首相が「原爆は悲劇だが相手がドイツでなかったのが救いだ」という主旨の発言をした、ことを知った。
そして、同時期に、大戦中、同じ敵性国民であるドイツ移民やイタリア移民はそのままだったのに、日系移民だけが全財産を没収され、荒野に建設された強制収容所に入れられた、ことを知った。
このとき、私の胸の中は、アジア人を「人」とみなしていない米国と白人に対する憤りでいっぱいになった。
そして東京大空襲がさらに拍車をかけた。
焼夷弾で一般市民を無差別に焼き殺す、私にはこれとベトナム戦争における米軍が重なって見えた。
反米・反戦、それが米国に追随する日本政府に対する怒りに転化するのは、私にとっては必然だった。
しかも、既成の権威や社会の矛盾に大いなる疑いの目を向けていた時期である。
私は、またたく間に左翼少年になった。
ただ、不思議なことに私は日本が好きだったし、日本人であることに誇りを抱いていた。
だから、欧米に対して日本(の民主主義や社会)がいかに遅れているか、つまり日本は未だに後進国家であるというようなことを語る連中、特に教師には強い反発を覚えた。
マンザナー強制収容所 日系人は散策も許されなかった。
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今、思い返せば、戦後の廃墟の中から奇跡的な成長を遂げ、世界でも有数の豊かな国になれたのは日米同盟と米国に担保された世界市場の存在にその理由の一端があった。
言ってみれば、米国が存在したから今の日本がある、これは間違いない。
しかも、日本国民は忍耐強く勤勉で、加えて秩序正しく繊細、おまけに組織力にも秀でている。
昨日のTVで、アルベルト・ザッケローニ日本代表監督も同じことを言っていたし、なでしこジャパンが世界一になれた理由もこれだろう。
この日本人の特徴が、世界市場の中で花開き、「Made in Japan」が世界を席巻したのである。
今の私は「親米」ではないが、日米同盟については断固支持の立場にある。
中共独裁下の中国という得体の知れない不気味な生き物から我が国を守るには日米同盟以外の選択肢はない。
東アジア共同体など理想というより夢想に近い。
日米中正三角形論も同じで、「今すぐ米韓同盟を破棄してやる」と米国に脅された盧武鉉(前韓国大統領)の東アジアバランサー論と同レベルである。
もちろん、日本が核武装し、単独で中国に対抗するという主張も「夢」としてはあり得るが、政治や安保は「夢」を語ることではない。
やはり日米同盟がもっとも合理的なのだ
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フェンスの向こう側で、重機で崩される団結小屋「現地闘争本部」=6日午前9時3分
http://banmakoto.air-nifty.com/photos/uncategorized/2011/08/06/danketugoya.jpg
反米運動と言えば、三里塚闘争も忘れられない。
今日のニュースは、空港反対派の最後の拠点だった団結小屋(天神峰現地闘争本部)が強制撤去されたことを報じていた。
一時は世の中を席巻した「左翼の時代」の遺物であり、象徴でもあった施設がついにこの世から消えたのだ。
左の画像を見れば分かるが、抗議に駆けつけたのはほんのわずか。
数万人を動員した1960年代後半から70年代初頭にかけてを知っている私には、何とも言いようのない感慨がこみ上げてくる。
成田空港用地内に残されていた最後の拠点は、1966年に建設された最初の団結小屋で、既に45年という歳月が経過している。
「三里塚芝山連合空港反対同盟」の北原鉱治事務局長は既に89歳、現地で支援の中心になっている革共同中核派の指導的活動家は64歳、支援に駆けつけたのは50数名、もう完全に歴史の彼方に消えた運動である。
これで、また一つ日本の“異常”が解消された。
喜ばしいことだ。
そもそも三里塚の空港反対運動は農民による農地防衛闘争だった。
この、農民という小ブルジョアの財産防衛運動を、プロレタリア革命を目指しているはずの共産主義者が支援する。
反政府運動なら何でも利用する共産主義者らしい手法だが、元々が農家の出である私には、この反対運動が革命闘争に転化するとはとても思えなかった。
権力の横暴と小ブルジョアのエゴの衝突、これは革命闘争ではない、と私は感じ、当時から強い違和感を抱いていた。
だから「新空港は日本に新たな軍事空港を作るものだ」というスローガンには、もう絶句だったのだ。
いかに“左翼脳”が肥大していたとしても、「新空港は日米共同の反革命軍事基地」などとは信じられるはずもない。
当時、機動隊に逮捕され、ボコボコにされ、傷つき倒れていった元同志たちには申し訳なかったけれど、私はこの闘争にだけは力が入らなかった。
ただ、1980年代半ばに、この空港から米国に旅立った時は、少しだけ胸が痛んだのは事実。
が、それでも未だ反対運動を続けている人たちがいることは、そのころの私にとっては、もう理解の外だった。
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日本人の一部には何でも反米に絡める人たちがいる。
左翼はもちろんだが、「保守」を自称する人たちの中にも似たような思考回路の人がいる。
だから、共産同(ブント)創設時の最高幹部で、未だに反米左翼の森田実を保守がヨイショする、といった奇妙な現象が起こるのだ。
森田に言わせれば郵政民営化もウォール街の陰謀だった。
この森田の主張を競うように掲げた自称「保守」の人たちに訊きたい!郵貯マネーは今どこにあるの?
共産党から「亀井大臣(当時郵政担当)!日本郵便を国営に戻してください!」と迫られて、逃げまくる亀井静香。
私はTVを見ていて爆笑した。
TPPもそう。
TPPは米国の陰謀!と森田は言っている。
私はTPPへの参加には断固反対であるが、米国の陰謀なんてちっとも思わない。
むしろ輸出産業にとっては有利、間違いなく。
が、この協定には日本の歴史と文化を破壊する可能性がある、だから私は断固反対なのだ。
東京大空襲、原爆投下、極東国際軍事裁判、確かに米国には酷い目に遭わされてきたし、戦後の日米摩擦は、そのほとんどが米国の理不尽だった。
しかし、それに耐え、地道な努力で盛り返し、そして豊かな今を築いてきた、それが日本である。
私たちは米国に対しもっと自信を持つべきだ、と思う。
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私たちの世代は複雑でね。
米国への憧れと反発が混在している。
なにしろ、小学生のころのプライムタイムの番組は5割以上が米国ドラマ。
名犬ラッシー、ララミー牧場、ハリスくん、ライフルマン、 アンタッチャブル、幌馬車隊、ルート66、ベン・ケーシー、逃亡者、コンバット、もう挙げたらキリがないほどだ。
で、私たちは、この圧倒的に豊かな国に憧れたわけだ。
TVドラマだけではなくて、ちょっと進んだ若者たちは米英の音楽を好むのが当たり前。
ファッションもアイビーとかトラディショナルとか、もうすべてが海の向こうの影響下にあった。
ロン毛にジーンズとスニーカー、これが極めつけだと思うけどな。
で、このスタイルで反米運動をやってる。
米国製の煙草を吸いコカ・コーラを好み、口で叫ぶのは米帝国主義打倒!
だから私たちの世代は反米にはなりきれないし、かといって親米であることにも抵抗がある。
それに比べると、今の若い世代はこだわりがないと思う。
米国、といって特別視しない。
いい傾向だと思う。
日本の文化、日本のファッション―工業製品だけではなくソフトも世界的に評価が高いから気づかないうちに自信になっているのかもしれない。
そういう意味では、私は、今の若い世代に期待している。
〜文中敬称略〜
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