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子ども手当廃止
2011年08月05日18時04分 石破茂
http://news.livedoor.com/article/detail/5765079/
石破 茂 です。
昨日の自民・民主・公明三党の幹事長・政調会長会談で、来年度からの子ども手当廃止・児童手当拡充が決定しました。
二年前の総選挙における民主党マニフェストの中核であり、民主党政権の看板政策であった子ども手当が事実上廃止されることには、大きな意味があるものと確信いたします。
児童手当の復活により所得制限が設けられることは、「社会が子供を育てる」という民主党の理念の撤回を意味します。
子どもは第一義的に家庭が育てるものであり、その足らざるところを社会が補う、というのが自民党の従来からの考え方です。これはイデオロギー、といって差し支えがあるのなら考え方の相違とも言うべきものですが、民主党がいかに「子ども手当の理念は堅持された」と強弁しようと、それは無理というものです。
そもそも子供一人当たり2万6千円とした根拠も全く示されず、富裕層も生活困窮層も何故同じ金額なのかと問えば「子どもは社会で育てるものだ」としか答えず、財源の目途も全くないままに「無駄を省けばいくらでも金は出てくる!」などといい加減なことを言った先の総選挙の時からこの政策は破綻していたのです。「有権者に難しいことを言ってもどうせわからない。それならドンと金を撒こう。後のことは権力さえ取ればどうにでもなる」との国民を愚弄しきった考えが私にはどうしても許せない。当時は自民党に対する嫌悪感が横溢しており(今もそれが残っていることはよく承知しております)、これと民主党の政策は劇的な相乗効果を発揮して政権交代に至ったのです。
野党だったので国の財政事情が分からなかった、などというのは単なる言い訳です。政府の情報は開示されていたのだから、単なる勉強不足以外の何物でもありません。
残された会期の焦点は特例公債法案に移ります。この法案はどうしても通さなければ予算の執行が出来なくなるのですから、早期に成立させなくてはならないのは当然です。
しかし残る3K、即ち高速道路無料化、高校無償化、(農家)戸別所得補償の予算を執行するための予算でもあるのですから、このまま認めたのではそれらを是認したことになってしまい、到底容認できるものではありません。
「早く通さなければ菅総理の退陣の条件を整わない」というのは論理が倒錯していますし、通したからといって菅総理が辞める保障など、どこにもありません。
残りの会期は僅かですが、ギリギリ詰めた濃密な議論を、密室ではなく国民に明確に見える形で行い、少しでもいい結論を得るように努めてまいります。
今年はこのような国会情勢に加えて、曜日の配列が悪いため、「お盆休み」は全く無さそうです。仕方ないなあ、とは思いつつも、人間何か一つでも先の楽しみがないと働くインセンティブがありません。
このところ実務に関係した本や論文しか読んでいないため、自分の知識の底の浅さが際立ってきているようで恐ろしくてなりません。せめて何か一冊でも、と思いヒトラー台頭の背景を分析したマイネッケの「ドイツの悲劇」(中公文庫)を買ったのですが、せめてこれだけでも読みたいな…。
防衛庁長官退任後に書いた「国防」(新潮社刊)がこの度文庫化され、お陰様でまずまず売れているようです。七年前に書いたものですが、当時と今と比較して国防の危機は変わっていないどころか更に高まりつつあります。高校生でも読めるように比較的平易に書いたものですので、ご関心があればご一読の上ご高評下さいませ。
週末は本日金曜日が神奈川自民党市町村議員協議会で講演(午後五時・ロイヤルホールヨコハマ・横浜市中区山下町)。
土曜・日曜は地元の夏祭りやお初盆回りに費やす予定です。
このような役職に就いていると、本当にお世話になった方がお亡くなりになってもお通夜にもご葬儀にも行けないことが多く、本当に申し訳なく思っています。せめてお初盆はお参りに行きたいのですが、果たして何軒叶うのか…。
テレビ出演は東京MXテレビでの猪瀬直樹東京都副知事との対談(収録)が放映される予定です(八月六日午後九時)。
早いものでもう立秋です。夏の終わりはいつも哀しく寂しいものです。皆様お元気でお過ごしくださいませ。
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