http://www.asyura2.com/11/senkyo117/msg/576.html
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共同通信の論説委員で元モスクワ支局長の岡田充氏と、国際ジャーナリストの藤原肇記者の対談によれば、亡国路線を突き進む菅内閣の正体は隠れ中曽根政権であり、CIAに操られた売国政権であると断裁されている。
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/newleader110701.htm
人災を覆い隠す「被害者」意識
繰り返してはいけない一億総懺悔
藤原肇慧智研究センター所長 構造地質学専攻・理学博士
岡田充 共同通信客員論説委員
国難にすりかえた無責任構造
藤原 3・11地震は日本列島史上、有数 の大地震となり、巨大津波の襲来による原発 事故で、前代未聞の被害になりました。しか も、葵地への救援活動は喜相の指導性の なさで、遅々として進まない状況が続き、放 射能を撒き散らす原発の制御は、指揮系統の 混乱で楽観できません。
岡田 指揮系統の乱れに加え責任回避から 意図的な情報の隠蔽もあり、国民は何を信じ ていいかわからない。しかも、菅内閣は被災 者や国民のことよりも、権力維持のための政 局に明け暮れた。不信任案を「田舎芝居」で 切り抜けたのは一例です。国民は不必要な計 画停電で生活を狂わされ、風評に戸惑い、不 安は募る一方です。
責任の所在が明確でないまま、「がんばろ う日本」とか「挙国一致」で「国難」を乗り 越えろと、まるで戦前の総動員態勢のような スローガンを繰り返す。原発事故は政府と東 電の責任が問われるものだが、地震や津波と 同質に扱われ、責任の所在を曖昧にしたまま 一億総俄悔」にしています。
藤原 経済至上主義の政治が続いたことで、 日本列島上で生きる住民の生活までが、放射 能の脅威によって狂わされ、また地球で生き る生命全体の安全も損なわれた。日本人は被 害者意識に甘えるのをやめて、自分が加害者 だと自覚する必要があります。
岡田 その通りですね。放射能を含む水蒸 気を空中に放出し、汚染水を海洋に廃棄して いる現状は、地球環境に対する加害者です。 韓国の李明博大統領は「日本を無能だ」と言 い、事前通告もなく汚染水を海に流したので、 日本を非難する論調が韓国のメディアで高ま った。また、台湾の新聞は菅首相に対して、「早 く世界に謝罪せよ」と大見出しで論じた。台 湾に住む藤原さんからごらんになって、当初 は日本に同情的な態度を示してくれた台湾で すが、変化はありますか。
藤原 菅内閣の対応があまりにもお粗末だ ったので、日本人への敬意が薄れ、居心地が 悪くなっています。台湾は、震災当初から日 本に同情し、声援してくれ、二〇〇億円ちか くの義指金を送り、緊急救援隊もいち早く派 遣してくれた。しかし、北京の顔色をうかが う日本政府の態度によって、親日的な人ほど 幻滅や悲哀を感じた。そのうえ、米英独仏中 韓の各国の新聞には、「絆」と題した支援感 謝の広告を出したのに、菅首相は台湾の新聞 には出さなかった。これで対日感情は日ごと に悪化しました。愚鈍な日本政府の態度にほ とほと苦痛を感じさせられました。
岡田 外国人が被災国の日本に対して「頑 張れニッポン」と声援するのはうれしいが、 日本人がいつまでも被害者気分で、曖昧な日 本という国家に頑張れと言い続けるのは甘え でしかない。すでに世界に対し加害者になっ ているのに、責任を感じる能力のない政府を 放置し、放射能を撒き散らす日本に対しては、 誰も頑張れとは言わないと自覚すべきです。
似通う七〇年前の無能な政府と関東軍
藤原 こういう問題こそマスコミが報道す べきです。
岡田 日本のメディアの関心は二つです。 福島原発事故があまりにも深刻で、東電の対 応が身勝手すぎるため、東電に怒りと非難を 集中すること。もう一つは菅首相の指導力の なさです。お座なりな政嚢表や救援活動の 不手際が、格好の攻撃の対象になっている。
藤原 菅内閣は首相の舵取りが未熟だし、 党の半分だけの片肺飛行をしている出来損な いの政権で、何をやっても支離滅裂。墜落寸 前は一目瞭然です。また、機会主義者の菅直 人には政治理念や指導性がなく、人気稼ぎに 終始して思いつきで動く。だから状況に振り 回されて出たとこ質になる。その典型がヘ リコプターでの現場視察で、総司令官が緊急 時に前線を訪問していたら、指揮系統が乱れ て作戦は機能しない。トップの軽率で無責任 な行動としては、撃墜で死んだ連合艦隊の山 本五十六司令長官と同類です。
岡田 大局観がないのは確かです。だが、 管首相の無能と東電の不手際を批判しただけ では、何も生まれないと思う。首相や東電を 擁護する気はないが、原発を「国策」として 推進してきた、過去の利権政治こそ問われる べきです。政・財・官・学・言論が作る「鉄 の五角形」が一体となって、原発群を地震列 島の上に作って、この破綻を招いたのだと強 調したい。
菅首相は原発の推進を国策だと言ったが、 国策といえば戦前の日本の大陸進出があり、 あの侵略戦争は国策だったわけです。東電の 対応を見ていると、かつての国策の「尖兵」 になった関東軍と軍部を思い出します。本当 の情報や危険性を隠し続け、際限なく戦線を 拡大して大日本帝国を滅亡させた。七〇年前 と同様、日本は変わっていないのではないか。
藤原 鋭い相似象の観点ですね。
岡田 侵略をした国策の戦争責任を問わず に、そのまま七〇年間が過ぎ現在に至ってい る。戦争責任の頂点には天皇がいて、その下 に関東軍と軍部をコントロールできない政府 があった。さらに総動員態勢を側面から支援 した学界、それにメディアがある。この図式 は原発を推進してきた国家構造そのもので、 「一億総俄悔」を繰り返してはならない。「挙 国」を越えた客観的な研究と判断、それに自 立した思考方法を持つことが、「鉄の五角形」 を打破する道です。
「国策の尖兵」になった東電は、地震と津 波から水素爆発に至る過程で、事故データを 隠蔽して「安全神話」維持の情報操作をして きた。原子力安全・保安院と官邸の発表は、 東電データを鵜呑みにした大本営発表と同じ です。炉心溶融というチェルノブイリ級の危 険な事態を想定していたのに、周辺住民に適 確な避難命令を出すのを怠ったことは、満洲 で住民を置き去りにした関東軍や、住民自決 を迫った軍部を思い出します。
藤原 そういう内部情報は一般に知られて おらず、国民は何も知らされないままです。
岡田 メディアの情報源の基本も東電のデ ータです。それを「直ちに危険とはいえない」 という御用学者の見立てで垂れ流し、「安全 神話」を補強しているわけです。関東軍は張 作森を爆殺しておきながら、陰謀を覆い隠し どんどん戦線を拡大していった。東電の事故 隠し絡みで思い出すのは、佐藤栄佐久・元福 島県知事の辞任劇です。佐藤は東電による一 連のトラブル隠しが発覚した後、プルサーマ ル計画を拒否した。佐藤は原発推進という「国 策」に楯突いて、国策捜査で逮捕されたよう だとの見立てが、ここにきて強い説得力を持 っています。
二人のキーマン隠れ中曽根政権か
藤原 指摘されたように関東軍の役割は帝 国陸海軍という官僚組織の一部だし、軍隊は 国家の政治機構の一部でもある。「鉄の五角 形」の司令部には政府があり、自民党政府の 決定によって国策が遂行された。そして、そ こにはキーマンに相当する政治家がいる。原 子力政策という面に限るならば、その筆頭に 原子力を日本に持ち込んだ読売新聞の社主の 正力松太郎がいた。彼は国会議員として原子 力委員長だったが、実はCIAのエージェン トで暗号名に「ポダム」を持ち、個人的な野 望で国策を捻じ曲げたのです。
岡田 CIAのエージェントを果たしてい る日本の国会議員は、岸信介を始めとして結 構いますね。正力の場合は『読売のオーナ ーとして、強力なメディアを握っていました。
藤原 田中角栄が石油利権で破綻したので、 中曽根康弘は原発路線を選んだ。田中も中曽 根も通産大臣を歴任しているしエネルギー政 策は通産省の所管であり、ここに国策の司令 塔が置かれた。一九七三年秋の石油ショック は田中内閣の時で、通産相が中曽根だったこ とが重要であり、その辺は拙著で詳しく論じ ています。だから、第二のキーマンは中曽根 康弘です。彼は通産相や科学技術庁の長官と して、原子力発電を熱心に推進し、正力の後 継者としてCIA人脈に連なる政治家だった。
若いころの中曽根はアメリカで研修し、キ ッシンジャー人脈に組み入れられたが、その 手配師が国際戦略研究所(SAIS)のセイ ヤー教授で、彼はCIAの元アジア太平洋州 部長を歴任しており、中曽根の名で英文論文 まで書いている。中曽根が首相だった一九八 ○年代の半ばは、日本における原発建設の最 盛期だった。実際、通産官僚を動かして強力 に原発を推進したのが、核武装論者である中 曽根首相でした。
岡田 中曽根は最近『朝日新聞』紙上で、「自 分こそ原子力平和利用推進の功労者だ」と言 っています。彼はかつてレーガン大統領に「日 本を不沈空母に」と言いましたが、「不沈原 子力空母」と言えば悪のりでしょうか?
藤原 原発は核兵器をつくる装置の一つで あり、原子力の平和利用をいくら口実に使っ ても、兵器産業の爆弾製造システムの一部で す。だから、福島原発の爆発で放射能を撒き 散らした陰の責任者は中曽根だというべきで、 今回の原発事故は「中曽根大最唇火」と呼んで いいものです。
岡田 日本の言論 界も原発推進が主流 でしたから、自己責任 が問われるような議 論はしたくないので す。一部で正力と中曽 根の役割を問題視す る言論はありますが、 いまは菅内閣と東電批判に的を絞ったほうが 無難ということでしょう。
藤原 実はいまの菅内閣は隠れ中曽根政権 と言ってもいい。その象徴が与謝野馨です。 与謝野は東大卒業後、中曽根の紹介で日本原 子力発電に入社している。彼はウラン利権に ついての仕事をした後に、中曽根の秘書官を 経て政治家になり、科学技術委員や通産相を 歴任している。彼は中曽根の後継者を自負し、 原発建設の国策を受け継いでいる中曽根直系 ともいえる人物。そんな与謝野を、増税を実 現したいばかりに菅首相は経済財政担当相と して招聰した。
岡田 彼は筋金入りの原発推進派の政治家 と言われています。今回の事故では「神様の 仕業だ」とボケをかましました。
藤原 自民党時代には『民主党が日本経済 を破壊する』という本を書き、民主党政治を 罵倒していたくせに、餌に釣られ民主党政権 の大臣になっている。
岡田 そんな与謝野に重要な大臣のポスト を与えた、菅首相の政治感覚には理解し難い ものがあります。
藤原 与謝野を経済財政担当相に任命した 菅直人は、松下政経塾系統の政治家を軸にし て、民主党の名の下に中曽根政治を復活させ た。しかも、中曽根の腰巾着と言われた京大 の高坂正尭教授の愛弟子で、教授の指示で松 下政経塾に入ったのが前原誠司だ。前原は小 泉や安倍を上回るネオコンかぶれだが、前原 や政経塾系の議員に影響された菅直人は、対 米追従政治を推進している。この点、ブッシ ュのプードルと言われた英国のブレア内閣の 体質を連想させる。
菅内閣には松下政経塾系の大臣が四人もい る。国政に政経塾系の議員が三〇人もおり、 地方の首長や議員にも進出している点は、か つての創価学会現象の再現ですよ。だから、 福島原発の爆発の直後に与謝野の首を切り、 菅首相が原発の中止を宣一言したうえで、無能 な松下政経塾系を追放していたら、歪んだ政 治からの脱却が可能でした。
入港拒否となぜ言わぬ周辺覇権国への教訓とは
岡田 話題は変わりますが、先の統一地方 選挙では神奈川県で、松下政経塾出身の知事 に代わって、元テレビキャスターが知事に当 選した。彼は当選直後のインタビューで脱原 発を推進すると言った。まあ、時流に乗りた いのでしょうが、神奈川県には原発がないし 立地の心配もないから、「脱原発」を言うの は至って簡単です。しかし、神奈川県の横須 賀の米海軍基地は、原子力空母や原潜がしょ っちゅう入港する母港です。これらの原子炉 が事故を起こせば、福島の比じゃない。本当 に脱原発路線を貫きたいのなら、「入港拒否」 と言えばよいのです。
藤原 核爆発による放射能の危険性では、 原発も原子力空母も同じように危ない。また、 原発の歴史を研究すれば原子力潜水艦が、発 電用に使った装置を陸上で使い、原発に発展 したというプロセスがわかる。しかも、今回 の津波で冷却ポンプが機能せず、想定外とい う言葉が逃げ口上に使われたが、貞観地震(八 六九年)やチリ地震の時には、三〇メートル以上の 津波が襲った記録があります。さらに、白亜 紀末に恐竜やアンモナイトが絶滅したユカタ ン半島の阻石落下時の記録によれば、津波は 三〇〇メートルを越える巨大なものだった。想定外 というのは逃げ口上です。阪神大震災の直後 に私は本誌で、天災が人災になった経過を『サ イエンス軽視が日本を亡ぼす』と題した記事 で指摘しましたが、今回の3・11地震によ る原発事故も、サイエンス軽視による悲劇の 典型です。
岡田 一八世紀の半ばに起こったリスボン 地震では、大津波被害の影響でポルトガル植 民帝国が没落したといわれています。
藤原 リスボン地震が発生した日に、マリ ー・アントワネットがウィーンで生まれてい るんですよ。むしろ、リスボン地震の当時に 覇権国として君臨した、フランスとオースト リアの二大王国が、フランス革命と第一次世 界大戦によって、没落と終焉を決定づけられ た。つまり、津波で大被害を受けた当事国の 周辺で超大国を競い合っていた覇権国の方が、 かえって激動の渦に巻き込まれたという世界 史の教訓です。そこで、中国やロシア問題に 精通した岡田さんと、米国と中国の覇権国の 今後の運命について論じたかったが、残念な がら話題が広がり過ぎました。
それは改めて論じることにして、まずは被 害者意識からの脱却が、緊急を要する日本の 最優先課題です。(敬称略)
確かに与謝野馨や松下政経塾出身の政治家に牛耳られて、売国路線を邁進している菅直人のやり口は、安倍晋三のネオコン路線よりも酷いことは明らかだ。そういえば藤原記者は安倍晋三に引導を渡したことで知られた人で、『さらば暴政』という本の著者だ。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/aec6900741bb0aba9b64929b4b83206c
藤原肇と安倍晋三で検索したらこんな記事があった。
http://www.asyura2.com/07/senkyo35/msg/772.html
それをたどって調べて行くと、右翼の池口恵観という真言宗の大僧正を使い、安倍内閣を倒した謀略があったという所に行きつく。
http://www.asyura2.com/07/cult4/msg/591.html
『財界にっぽん』2007年11月号
[遠メガネで見た時代の曲がり角] 連載第12回
ドン詰まりの阿倍レジームという無責任政治に引導を渡そう
藤原肇(フリーランス・ジャーナリスト)在米
結びのご挨拶
小泉から安倍へとゾンビ政治の主役が変わったが、国内のメディアは狭い枠組みでしか扱わないので、日本を世界がどう見るかについて、記録を残す必要があると考えたために、短期連載という形で書き続けてきた。だが、無能な閣僚で構成する安倍政権の迷走に加えて、議論抜きの強行採決の繰り返しにより、安倍に全くの指導性がないことが露見してしまい、世界中が安倍内閣の暴政に注目したので、狂った政治のせいで日本の信用と評価は大崩壊した。そのせいで連載が予想外に続いたが、短期連載を一年も続けるのはみっともないことだから、これが最終回ということでけじめをつけ、次はどんな形にするかは改めて考えることにしたい。
国民から参議院選挙で不信任を突きつけられて、安倍が率いた自民党は歴史的な大敗北を喫した。だが、責任を取って首相辞任をする代わりに、安倍は身勝手な口実で権力にしがみついて居直り、こんな恥知らずがまかり通っている。
池口さんが主催する月一度の勉強会には、閣僚から陣笠までの国会議員も出席しており、訪日した私も時にはその会に顔を出す。ご縁というか池口さんとの親交のお陰で、本誌でも対談が何度か活字になったし、『賢く生きる』(清流出版)には空海論が収録してあるから、池口和尚に親近感を持つ読者も多いはずだ。
平和を祈念する池口さんの宗教活動は、全世界を舞台にしてダイナミックに行われ、モンゴール共和国では「世界平和巡礼者」として、記念切手が発行され絶大な尊敬を集めており、現代における弘法大師の再来という人もいる。だから、池口大阿闇梨の前では俗界の肩書きは無意味であり、「門前の小僧」が首相に成り上がった安倍晋三などは、借りてきたトラ猫のように縮こまっている。そこで、責任を取らない安倍の居直りがみっともないし、世界から日本が嘲笑されるのが心苦しいので、池口和尚に以下のような手紙を送った。
拝啓
砂漠の夏は連日45度に達する猛暑で、熱風の中で直射日光にあたると、いささか眩量を感じるほどですが、池口さんの護摩修行に較べたら楽なもので、とても泣き言などは言えないことは明らかです。元気にお過ごしでしょうか。
さて、訪日した温家宝首相の国会演説を分析した、『財界にっぽん』の記事のコピーをお送りしますので、大師の心眼を通した批判をしてください。私は日本人で中国に対して誇れる人物は、空海と湖南が最高だと確信しています。官職としての肩書きで見るならば、安倍仲麻呂は国立図書館長になっていますが、地位や肩書きより人格と実力が価値であり、不比等の兄の藤原定恵や聖徳太子に較べても、安倍仲麻呂は教養や人格面で一段劣ります。藤原定恵を一流とすれば空海は超一流であり、安倍仲麻呂は準一流と言えますから、褒められても大喜びするほどではありません。
素晴しい人を褒め称えるのは当然のことで、くだらない人をダメと言うのと同じであり、評価能力のあることを実証しています。しかし、素晴しい人を賞賛しないのと同じように、ダメな者を褒めるのは評価能力の欠如で、発言者の眼力のなさを証明してしまいます。『八正道』の戒めにおいて正語が説かれ、批判や諌言は避け愛語を好むせいで、どうしても褒め言葉の使用が増えてしまい、必要以上に耳障りのいい言葉が現れ、権力を持つ者への批判が行われないために、現在に見る価値評価の狂いを助長しています。
ニセ者や駄物を褒めて眼力のなさを露呈し、あの人はこの程度だったと言われた例は、歴史の中にたくさん見掛けるものですが、ダメなものを褒めないことは見識に属します。私は地質の専門家で地球の医者であり、医者は診断行為で嘘をつかないことが、ヒポクラテスの誓いとして医学倫理でもありますし、江戸っ子だから嘘をつかずズバリ言うので、藤原は悪口を言うと誤解されがちです。また、江戸っ子の勝海舟は正直に断言したので、誤解されたが誠を貫く人だったことは、鹿児島生まれで西郷隆盛の誠実さを知り、「敬天愛人」の精神を敬う池口さんにとって、これは「言わずもがな」であると思います。
いつも送って頂く最福寺の「最友」にある、「恵観法主の日本救国論」という論考の中で、池口さんが安倍晋三の政治姿勢を褒めて、「最近の安倍総理の表情には、何か吹っ切れたものが感じられます」とか「国家・国民のためには『戦後レジームからの脱却』に全身全霊で取り組み、『美しい国・日本』の実現に一身をなげうつ気迫を見せることが大切であります。
前人未到の偉業をなし遂げた池口大阿闇梨が、愚劣な権力者を称える過ちを犯すことに、今の私は強い危倶を感じざるを得ません。真言宗の伝燈大阿闇梨であることは、池口さんの人格が弘法大師の遺徳に結びつき、智慧と洞察を示していることを証明しています。名誉ある智慧と洞察を光背に持つ池口さんが、安倍晋三という権勢に生きる俗世界人で、世界レベルの常識や教養において劣る権力者に、賞賛の声を与えていいのかと考えた結果、このような手紙をしたためた次第です。
だが、それを安倍が誤魔化していると見抜いたので、それが支持率の大暴落となったのだし、参議院選挙での大敗北になりました。安倍は己の姿を鏡に写して国民を誤解し、議会主義を踏みにじり強行採決に終始したが、日本人は安倍が思うほど愚劣ではなく、暴君化した安倍に破産宣告を突きつけました。
自由社会では株主総会で不信任されれば、執行部はその責任を取って辞職するものだし、そうやって責任を取ることが組織にとって、生命力の法燈を維持する上での鉄則です。選挙での大敗北は安倍政権への破産宣告であり、深く責任を取って辞職するのが当然です。
こんな破廉恥なことが横行するならば、恥知らずが率いる餓鬼道支配の国として、日本は全世界から嘲笑されることにより、国家の威信と尊厳はズタズタに崩れ去ります。また、先の戦争で死んだ230万の日本兵の六割が、餓死による戦没者であるという事実は、国家が犯した最大の戦争責任の証明だのに、日本人は未だ政治責任の追及をしていないし、安倍は再び戦時体制に復帰しようとしたのです。
学問の修練や厳しい修行を抜きにしたまま、「門前の小僧が習わぬ経を読む」というだけで、口先だけの虚飾の言葉で大衆をたぶらかし、カルト教団の熱狂に浮かれたというのが、安倍晋三という未熟な政治家の正体です。これは「心暗き人がいる処、ことごとく災いなり」であり、このような妄語を語り亡国に導く為政者が、衆生を三途の獄に沈めようとするのを見て、弘法大師はどのように嘆かれるでしょうか。
こうした悲惨な状況を大日如来の心で察すれば、国民から破産宣告された安倍は責任を取って、首相の地位を辞任するのが当然の理です。また、それを直接にアドバイスする立場にいるのは、一億日本人の中で池口恵観和尚だけであり、それが師傅的な人の果たす責務だと思われてなりません。高野山真言宗伝燈大阿闇梨の池口さんが、ここで日本国救国伝燈大阿閣梨の恵観大師として、日本の未来のために安倍晋三に辞任を勧告し、けじめの健在を蘇らせて頂くよう切望する次第です。
池口恵観法主貌下
藤原肇
(米国に仮住まいしている江戸っ子)
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